こんにちは。ベトナムでビジネスカジュアル通勤している10max(@10max)です。
先日まで、2020年に購入したホグロフスのCORKER Largeというリュックを通勤(プライベートも兼用)で使っていたのですが、今回ノースフェイスのシャトルデイパック(THE NORTH FACE – SHUTTLE DAYPACK)を新調しました。
これを数週間利用してみたところ、ビジネスシーン向けのデザインや使い勝手が非常によく考えられており、
「アウトドアブランドの老舗ノースフェイスが本気でビジネスリュックを作ったらこうなるのか!」
と感心しきり。日々満足過ぎてヨダレが垂れそうなほどです(安心して下さい、ちゃんと拭きましたよ!)。ということで詳細にレビューをご紹介します。
なお、タイトルで「ベトナム購入のB級品推定」としていますが、本品は「偽物」ではなく、「本物のB級品」と言う前提でレビューしています。こちらの理由は後ほど詳しくお伝えします。
購入の狙いとノースフェイス シャトルデイパックの特徴
今回ホグロフスのCORKER Largeから買い替えたかった主な理由は、主に以下の通りです。
- 2泊3日の出張には容量不足
- その割に少し嵩張るので外観形状をコンパクト化したかった
- 収納箇所・ポケットをもっと小分けにしたかった
CORKER自体は正直かなり気に入っていて、実際よく出来たザックなのですが、昨年7月にベトナムに赴任してから1~2泊くらいの国内出張の機会が増え、上の1,2番を実用上の不満点として感じるようになりました。
※ホグロフス CORKER Largeのレビューは下記をご覧下さい。CORKERの美点は側面が開くサイドアクセス。旅行や撮影ではこのメリットは計り知れず、プライベートでは引き続きこちらを愛用していきます。
その様な中今回購入したノースフェイスのシャトルデイパックは以下の通り、上記の要望に全て応えてくれる、実によく出来たビジネスリュックです。
ノースフェイス シャトルデイパックの基本情報
外形寸法(高さ/幅/奥行) | 46×29×14cm |
重量 | 980g |
容量 | 25L |
表面素材 | 1050D CORDURA Ballisticナイロン |
定価 | 22,000円 |
品名 (型番) | SHUTTLE DAYPACK (NM82054) |
発売時期 | 2020年 |
なお、本製品の後継商品が2023年に発売されています(型番: NM82329)。本記事でご紹介する2020年バージョン(NM82054)と大きくは変わっていませんが、いくつか改良ポイントがありますので、後ほど違いをご紹介します。
コンパクトなのに大容量
あくまでも今まで使っていたホグロフスCORKER LARGEとの比較ですが、外形寸法と容量は以下の様になっています。
外形寸法(高さ-幅-奥行) | 容量 | |
ホグロフス CORKER LARGE | 51×32×18cm | 20L |
ノースフェイス シャトルデイパック | 47×29×12cm | 25L |
上記の通り、外形寸法は高さ、幅、奥行き全てにおいてCORKERよりコンパクトなのに、容量は大きいのです。恐らく、CORKERの中央部がキュッとくびれたスタイリッシュな形状(これが魅力でもあるのですが)に対し、シャトルデイパックは無駄の無いスクエア基調なので収納効率が高いのだと思われます。
ビジネスユースに適したデザイン・収納・機能性
後で写真付きで詳しくご紹介しますが、まずデザインがアウトドアブランド離れした、スクエア基調のすっきりしたものになっており、ビジネスシーンでも違和感ゼロです。
また収納力も、メインの収納箇所が2つに加え、小物用のサブ収納2か所。更にそれらの中のPC/タブレット収納スペースや小物入れポケットも非常に充実しています。外でのミーティングや出張などの際に、あたふたと鞄の中を探らず、必要なものがサッと取り出す事が出来るのは重要な性能です。
また、スーツケースのキャリーバーへの固定用スリットも備える多機能ぶり。やはりビジネスイースをかなり意識した仕様になっています。
高耐久性・撥水性のコーデュラ・バリスティック素材
コーデュラ・バリスティック(CORDURA BALLISTIC)は、一言とで言えばめちゃくちゃ耐久性に優れた素材。デュポン傘下のインビスタ社が開発した高強度の「CORDURA」 ナイロン素材が使われており、その中でも最強の強度を誇るバリスティック織りで作られたのがコーデュラ・バリスティック。様々なアウトドア用品はもちろん、軍事用品にも採用されているようです。
そのコーデュラ・バリスティック素材で出来たシャトルデイパック、数週間使用した感じでも、ちょっとやそっとの摩擦では傷とは無縁ですし、突然のスコールにも耐える撥水性能でした。
加えて、各収納スペース間の仕切りや外側の外壁に分厚いソフトパッドが惜しみなく使われており、外部からの耐衝撃性もかなり高そうです(いや別に戦場で使う訳じゃないんですが大事ですよね)。
SONY ILCE-7C, (52mm, f/5.6, 1/60 sec, ISO3200)
ノースフェイス シャトルデイパックの詳細レビュー
ではここから、細部含めて写真でレビューしていきます。
ビジネス⇔カジュアルどちらにも使える外観
外観はシンプルかつスクエアな直線基調。全体的に落ち着いた外観でカジュアルはもちろんビジネスユースにもフィットします。職場の同僚からも、「コンパクトでいいですね!」と言われるほど、見た感じも持った感じも嵩張らない印象です。
SONY ILCE-7C, (69mm, f/4, 1/80 sec, ISO1000)
ショルダーベルトはアウトドア感を潜めたシンプルなもので、シティユースにもマッチします。それでいて背面は背中の通気性を考慮した凹凸パッドが配されている辺りはさすがノースフェイスと言った感じ。
SONY ILCE-7C, (63mm, f/4, 1/80 sec, ISO1250)
サイド。マチはさほど広くないように見え、実際手に持った感じも背負った感じもかなりスリムなのですが、容量は25Lと謳われる通り、従来使っていたホグロフスCORKERの20Lよりも確実に多いです。スクエアな無駄の無い形状が功を奏しているのかも知れません。
SONY ILCE-7C, (66mm, f/4, 1/80 sec, ISO1000)
この2021年モデルから「THE NORTH FACE」のロゴが旧モデルよりも一段とマットで目立たなくなった事も、ビジネスシーンとのマッチングを高めています。
SONY ILCE-7C, (75mm, f/2.8, 1/80 sec, ISO2500)
多彩で懐の深い収納能力
メイン収納スペースは4つに分かれています。
背面側(写真左奥)がPC/タブレット収納部、真ん中がメイン収納部、最前面(写真右手前)の上半分と下半分の2か所に小物入れがあります。
SONY ILCE-7C, (67mm, f/8, 1/80 sec, ISO10000)
16インチMacBook Proが余裕!しかもPCとタブレット個別収納!
まずはノートPC&タブレット用の収納スペースです。上の写真の方が分かりやすいかも知れませんが、ここだけラバー加工の止水ファスナーになっています。きめ細かい配慮にグッときます。
さてこちら、「ノートPC or タブレット」ではなく、文字通り「ノートPC and タブレット」です。つまり、PCとタブレットそれぞれ専用の収納スペースに分かれているのです!!
SONY ILCE-7C, (34mm, f/5.6, 1/30 sec, ISO12800)
下の写真が実際にPCとタブレットを収納したところ。PCはM1 Pro搭載の16インチMacBook Pro (Late 2021)、タブレットは第9世代の10.2インチiPadです。16インチMBPって結構大きいのですが、全く引っ掛かることなく余裕で出し入れ出来ます。
また、上記の通りそれぞれ別に収納できるので、干渉して傷つく心配も皆無。いや~これだけでまず感動その1です。
PCとタブレット収納部の横(というか前面側)にも物が入るので、ACアダプターやマウスなどの付属品などもここに入れられます。もちろん書類なども入れられます。
さらに秀逸なのは前面側、背面側、仕切り、それぞれに施されたソフトパッドで、非常に分厚くて安心感があります。
SONY ILCE-7C, (34mm, f/5, 1/40 sec, ISO4000)
メイン収納部
真ん中の、最も沢山物が入れられるメイン収納部です。
SONY ILCE-7C, (37mm, f/8, 1/40 sec, ISO10000)
面積的にはA4よりも大きいB4サイズの書類も入りますし、幅(マチ)的にもデジタル一眼カメラが余裕で入ります。ここでは撮影してるのがα7CなのでOM-D E-M1 IIを入れてますが、もちろんフルサイズのαでも全然入ります。
SONY ILCE-7C, (41mm, f/5.6, 1/50 sec, ISO6400)
これなら2泊3日分、あるいは3泊4日くらいの出張用の着替え(シャツ、下着、ハンカチなど)や洗面用具なども問題なく収まりそうです。
こちらも、前面側のソフトパッドが十分厚いので、カメラなどの電子機器を入れても安心です。
小ポケット充実の小物収納部 その1
続いて一番前面側の上半分の小物入れ。ソフトパッドのポケットが一つと、メッシュのファスナー付きポケットがあります。
SONY ILCE-7C, (35mm, f/8, 1/15 sec, ISO12800)
スマホやPC・タブレットの関連機器はもちろん、マチが割とあるので大きめのモバイルバッテリーなども余裕で入ります。こちらも、前面側(一番外側)にもソフトパッドが仕込まれているので安心です。
SONY ILCE-7C, (36mm, f/8, 1/30 sec, ISO12800)
さらにメッシュポケットの中にはこんなフック付きのストラップが。何だろう。鍵とかキーホルダー的なものを付けておくのかな?こういう、下手したら気づかないまま使ってるユーザーも居そうなくらいきめ細かい工夫、嫌いじゃありません(大好物)。
SONY ILCE-7C, (42mm, f/3.2, 1/50 sec, ISO4000)
小ポケット充実の小物収納部 その2
最後に前面下半分の小物入れ。こちらも小ポケットが2つあり、また前面側はソフトパッドになっています。
SONY ILCE-7C, (36mm, f/5.6, 1/13 sec, ISO12800)
名刺入れやパスポート、財布、カードケースなどを入れるのに最適です。
SONY ILCE-7C, (36mm, f/5.6, 1/40 sec, ISO12800)
ペットボトル用サイドポケット
ペットボトルが挿せるサイドポケットが左右両側にあります。
SONY ILCE-7C, (68mm, f/4.5, 1/80 sec, ISO1000)
スーツケース固定用スリット
背面には、スーツケースのハンドキャリーに固定できるスリットがあります。この辺りも抜かりなくビジネスニーズを押さえて来てるな~。
SONY ILCE-7C, (39mm, f/2.8, 1/40 sec, ISO1000)
こちらは機内持ち込み制限一杯サイズのスーツケースに固定しましたの図。ニンマリしてしまう佇まいです。
SONY ILCE-7C, (54mm, f/2.8, 1/60 sec, ISO1000)
大きくて持ちやすい持ち手
ビジネスではリュックを背中から降ろして手持ちにするシーンも多いもの。シャトルデイパックは持ち手の部分も、成人男性の大きな手でもしっかり持てるサイズで、作りもガッチリしています。
SONY ILCE-7C, (52mm, f/5.6, 1/60 sec, ISO2000)
背面は厚めのパッドで凹凸がデザインされており、通気性とクッション性が十分に考えられたものになっています。さすがアウトドアブランドの雄。
SONY ILCE-7C, (52mm, f/5.6, 1/60 sec, ISO10000)
ショルダーベルトの中ほどには、サングラスやカラビナなどを引っ掛けられるバンドが設けられています。
SONY ILCE-7C, (52mm, f/4.5, 1/60 sec, ISO4000)
ショルダーストラップのバックルはオーソドックスで、スマートに背負えるシンプルなデザイン。バックルにはちゃんと「THE NORTH FACE」の刻印が。
SONY ILCE-7C, (52mm, f/8, 1/40 sec, ISO12800)
2023年モデル(NM82329)との違い
上でご紹介したのは2020年発売のモデル(型番:NM82054)ですが、2023年に後継製品(NM82329)が発売されています。いくつかの点が変更・改良され、より商品力がアップしています。
片方のサイドポケットがファスナー収納に
2020年モデルではサイドポケットは両側共ファスナーの無いペットボトルホルダーでしたが、最新モデルでは片側がファスナー付の小物収納ポケットになりました。2本もペットボトルを挿す事はまあ無いでしょうから、これは嬉しい(悔しい)改良ですね(笑)
持ち手がスリム&スタイリッシュな形状に
2020年モデルでは、上部の持ち手はいわゆるリュックによく付いているタイプの、背面から生えている輪っか形状でしたが、最新モデルでは背面ではなく上部から生える形になり、形状も輪っかではなくスリムかつ丈夫そうなものに変わりました。よりビジネスシーンを意識した改良と言えます。悔しい(笑)
背面のデザインパターン変更
背面のデザインパターンも変更になりました。前モデルでは、どちらかというとアウトドア用のバックパック的な不規則なパターンでしたが、最新モデルでは細かい三角形が規則的に並ぶ、より都会的なデザインになりました。これは別にどっちでもいいかな・・・強がりじゃないですよw
メッシュポケットのストラップリング変更
最後にめっちゃ細かいですが、前面上部の小物入れの中のメッシュポケット内のストラップ(鍵とかキーホルダー付けるのかな?って言ってたやつ)の先端が、フックではなくリングになってるぽいです。強度的なあれなのかな。こんな細かいところまで改良してくれるのは嬉しい(く、悔しいw)。
サイゴンスクエアで格安購入 – 高品質な「B級品」か?
さて、このパートは「シャトルデイパックのレビュー」という本論から若干外れるので、もしご関心あれば。
冒頭でも触れましたが、本品はベトナム・ホーチミン市の「サイゴンスクエア」というショッピングセンターで格安で購入しました。「ショッピングセンター」という表現は大分歯に衣を着せておりまして、実際は地元のベトナム人もご用達のちょっと小奇麗な「市場」です。
この「サイゴンスクエア」は半年ほど前、違法な模倣品が数多く売られてたため当局の摘発を受け、一時期クローズしていました。その後間もなく改善が見られたのか、一応営業を再開しましたが、依然として内実は不明です。
しかし今回、このサイゴンスクエアで購入したノースフェイス シャトルデイパックの品質の高さには、正直驚かされました。
縫製品質も良好で内張まで本物と寸分違わない
購入前にも、そして購入後も、隅々見渡してみたのですが、縫製の崩れなども無く、本当に綺麗。
そして、公式ホームページや同製品の他のレビュー記事なども見て回って比較しましたが、内部の裏地の素材やデザイン、縫い目の形状に至るまで、素人の筆者にはそれらの本物と全く違いが見つけられません。
仮にこれが偽物だったとしたら、ここまで細部まで似せるのに相当の手間とコストがかかりそうです。なので、これは「本物」であり、ただし「何かしら品質基準に満たなかったB級品」の横流し、ではないかと想像しています。ちなみに上の方でタグを載せましたが、「MADE IN VIETNAM」とあったので、その辺の工場から(以下略)。何にしても、「偽物」と「本物のB級品」とでは雲泥の差です。
さて、こちらの「本物だけどかなり品質の高いB級品」と思われるシャトルデイパックの購入金額は、なんと日本円にして約3,000円(!)。
どこが品質基準に満たなかったのか全く分かりませんが、定価は22,000円、実売でも1万円台後半なので、格安としか言いようがありません。しかもこの品質レベルでやられてしまうとは、恐るべしです。。。
ちなみに、1世代前のシャトルデイパックも売られていましたが、そちらはどんどん値引きに応じてくれた一方、2020年モデルの本品は「これはニューモデルだから」と言われて殆ど値引き出来ませんでした。そんな言い分は鵜呑みに出来るものじゃありませんが、複数の店で訊いても同じ対応だったので、もし工場から正規品のB級品が流れているとすると何となく辻褄が合います。
先日、同じくホーチミン市内のロシアンマーケットでも良い買い物をしましたが、ベトナムの市場も着実に品質向上を遂げているようです(何か違うな)。ただ、こちらのロシアンマーケットで買った製品は今回のシャトルデイパックより若干品質は劣っていました。
サイゴンスクエアのアクセス
まとめ:シャトルデイパックはノースフェイス渾身のビジネスリュック
ということで、(購入場所は少々特殊ですが)ノースフェイス シャトルデイパック、ビジネスリュックとして本当によく出来てるし、実際日々使いやすさを実感しています。
- ビジネスシーンに適したシンプルでコンパクトなデザイン
- そのサイズ感をいい意味で裏切る収納力
- ビジネスユースにきめ細かく応える機能性
- アウトドアブランドならではのリュックとしての基本性能
これらを実に良きバランスで良いとこ取りした逸品と言えます。
本ブログのメインテーマである車やアウトドアギア、撮影機材でも同じなのですが、こういう細かいところの工夫やギミックが詰まった製品って、作り手の思いやこだわりが伝わってきてグッと来るんですよね!
老舗アウトドアブランドの本気を、アウトドアだけでなく、日々の通勤でも味わってみてはいかがでしょうか^^
※下記リンクは最新の2023年モデル(NM82329)です。
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