こんにちは。先日M1 Pro搭載新型MacBookが神々しくも着弾し、未だに恐る恐る使っている10max(@10max)です。
さて、Apple製品には無料で「Apple Care」と呼ばれる1年間の保証と90日間の無償テクニカルサポートが受けられるサービスが自動的に付帯しますが、悩ましいのは、さらに有料の「Apple Care+」に加入するかどうかです。何しろ決して安くはない代物ですから・・・
そして、Apple Care+に加入できるのは購入後30日間のみであるため、最新情報を元にApple Care+への加入要否、ならびに他にそれに代わる保険がないかどうかを調べてみたところ、結論としては以下の通りになりました。
- MacBook / iPhone等のApple製品にApple Care+は必要ない
- 代わりにセゾンカードの携行品損害保険「お買物安心プラン 充実コース[Y]」に加入
なお、タイトルで既にお気づきになった方も居られるかと思いますが、上記のセゾンカードのオプションは、今回検討のきっかけとなったMacBook ProだけでなくiPhoneやiPad(あるいはWindows PCや他のスマホ、タブレット、デジカメ等)も保証対象となるので、一石●鳥の解決策となります。
ではそのように考えた理由と、Apple Care+と「お買物安心プラン 充実コース[Y]」との比較などをご紹介したいと思います。
OLYMPUS E-M1MarkII, OLYMPUS DIGITAL CAMERA (25mm, f/5.6, 1/60 sec, ISO320)
MacBook / iPhoneの修理費用
ではまず、前提となる情報としてMacやiPhoneの修理費用をおさらいしておきます。Apple製品はこれが割と高価であるために毎度Apple Care+加入の是非が問題になるんですよね・・・
16インチMacBook Proの場合
Apple Care+なし | Apple Care+加入時 | |
画面または外部筐体 | 要見積り
(推定4万〜10万円程度) |
12,900円 |
その他の損傷 | 要見積り
(少なくとも右記より高額) |
37,100円 |
バッテリー交換 | 20,800円 | 同左 |
iPhone 13 Proの場合
Apple Care+なし | Apple Care+加入時 | |
画面/背面ガラスのみ | 36,680円 | 3,700円 |
その他の修理 | 70,980円 | 12,900円 |
バッテリー交換 | 8,140円 | 0円 |
例えばMacBook Proで液晶画面が故障した場合、色々なブログなどで調べてみたところ最悪の場合10万円近い修理費用が掛かってしまう可能性があり、そうするとMacBook Airが一台買える価格とさほど変わらない出費となってしまいます。
iPhoneについても同じ様な事が言えるため、やはり何の保険にも入らないというのはそれなりにリスクが高いと言えます。以前ドコモでiPhoneを使っていた時はドコモの保証に入っていたのですが、それ以外では入ってなかった・・・くわばらくわばら。
それでもApple Care+がおすすめ出来ない理由
しかし、かと言って「今すぐにApple Care+に加入すべきジャマイカ!」とも言えないのです。それは以下の理由によるものです。
- 料金が割高である
- 1台につき1契約必要になる
- 購入後3年間限定
- 盗難は対象外
- 故障・トラブル時のテクニカルサポートはApple Care+無しでも受けられる
一つ一つ見ていきます。
Apple Care+の料金 – これがかなり割高
まずApple Care+の料金を見てみましょう。機種によって異なり、高価なものほど料金は高くなりますが、以下目安として筆者が持っている16インチMacbook ProとiPhone 13 Pro(実際に持っているのは12 Proだけど同料金)の例を挙げておきます。
一括払い金額 | 月額換算 | |
MacbookPro (16″, M1Pro) | 42,800円 | 1,783円 |
iPhone 13 Pro | 24,800円 | 1,033円 |
月額換算の金額は月払いプランの金額ではなく、一括払いの金額を24ヶ月分で割ったものです(Apple Care+は、無料で付帯する1年間のApple Careをさらに2年間延長出来るというサービスなので)。
なんと、Macbook Proでは月額1800円近く!iPhoneでさえ月額1000円・・・!
「割高」かどうかは保証内容も含めた相対的なものですが、後でご紹介するセゾンカードの携行品特約オプションは月額300円なので、それに比べれば単純に「かなり」高いですし、さらに以下で申し上げる点も踏まえると間違いなく割高と言えます。
1台につき1契約必要
さらに、これは「割高」である理由の一つとも言えるのですが、Apple Care+は各デバイスのシリアルナンバーに対して1契約必要になるという点に注意が必要です。
と言うことは、16インチMacbook ProとiPhoneを持っている筆者が両方にApple Care+を申し込んだ場合、何と月額2800円以上もかかるのです。もはや格安SIM携帯の料金に肉薄するほどの金額。保険だけで・・・。
保証期間は3年間だけ
さらに、上でも触れた通り、これだけの金額を払っても、保証期間は3年で終了。4年目以降はケアしてくれません。iPhoneならともかく、Macbook Proを3年で買い換えるつもりは毛頭ありません。
しかも、車でも何でも、大体トラブルって3年の保証期間が終わってから出てくるんですよね・・・。
盗難は対象外
Apple Care+は最近の改定で過失などの自然故障以外のケースも対象外に含めるようになりましたが(なので料金も上がったのですが)、しかし盗難に関しては相変わらず対象外です。
MacBookをカフェに持ち込んで作業することもあるため、盗難補償は出来ればある方が望ましいというのと、実は後ほどご紹介するセゾンカードの携行品特約には盗難補償が付いているので、その点を加味してもApple Care+は見劣りしてしまいます。
なお、iPhoneに関しては「AppleCare+ 盗難・紛失プラン」という、「Apple Care+」にプラス数百円を加えたプランに加入することが可能ですが、さらに高くなるのは勘弁です。
故障時のテクニカルサポートはApple Care+無しでも受けられる
Apple Care+のメリットの一つに、無料のApple Careでは90日間しか受けられない無償テクニカルサポートが3年間に延長される、というものがあります。
しかし、これはよく読むと実質的にはあまりメリットにはなりません。
Apple公式HPに以下のように記載があります。
無償サポートとは?
ハードウェアの無償サポートでは、基本的な設定、インストール、組み立て、接続に関するサポートを電話で受けられます。出典:Apple公式HP
ここに書かれている、「基本的な設定」「インストール」「組み立て」「接続」と言った項目は、故障などのトラブルのケースではなく、あくまでも「Macの基本的な使い方」に関するものであり、少しGoogle先生に聞けば解決するものが殆どです。
では不具合や故障など、自分で調べても解決が難しそうな問題の場合はどうすればいいかと言うと、AppleのHPに電話やチャットによる問合せ受付が記載されており、そうした基本的な使い方以外の相談であればApple Care+に加入していないユーザーが購入後90日以上経ってしまった場合でもサポートを受けることが可能です。
ただし、電話やチャットの途中で有償対応が必要なサポートになった場合にはその時点でオペレーターが「そちらのサポートは有償になりますがよろしいでしょうか」と確認されるそうです。
という事で、基本的な使い方を自分で調べられるようなユーザーにとっては、テクニカルサポート目当てに有料のApple Care+に加入するメリットはあまり無いと言えます(そうじゃない人はわざわざMacなんて使わないような気がしますがどうなんでしょうね)。
Apple iPhone 12 Pro, (4.2mm, f/1.6, 1/50 sec, ISO80)
MacBook, iPhoneにおすすめの保険
さて、そうは言っても保険のない丸腰の状態でMacBook ProやiPhoneを持ち歩くのは不安ということでApple Care+以外の保険を色々調べてみました。結果としてセゾンカードの携行品損害保険オプションである「お買物安心プラン充実コース[Y]」に加入しました。
セゾンのお買物安心プラン充実コース[Y]の特徴
ちなみに「基本コース[A]」と「充実コース[Y]」がありますが、今回のケースでは月額300円の「充実コース[Y]」になるのでご注意下さい。このプランは、セゾンのクレジットカード利用者(一部カード除く)なら基本的に誰でも追加できるオプションで、一般的には「携行品損害保険」などと呼ばれるサービスです。「携行品」という名の通り、PCやMacBook、スマホなどに限らず外に持ち出して利用する様々な持ち物の故障・破損に対する補償が受けられます。
会員費が無料のセゾンカードにも付帯できるので、月額300円以外の費用はかかりません。セゾンカードを持っていない場合は「SAISON CARD Digital」あたりであればスマホでの数分の手続きだけで年会費無料のセゾンカードを作れるので簡単です。
「SAISON CARD Digital」では現在4000円分のAmazonギフトコードがもらえるキャンペーン中(2022年1月末まで)なので、貰えるものは貰っておこうという事で筆者も取りあえず申し込んでおきました(笑)詳細と申込みは下記からどうぞ。
セゾンカードの「お買物安心プラン充実コース[Y]」がお勧めである理由を先にまとめるとこんな感じです。
- ノートPCやスマホが補償対象に含まれる
- 補償対象が幅広い(ノートPCやスマホ、デジカメなど「携行品」の殆ど)
- 月額300円のみで複数デバイス・商品が補償対象に
- 盗難補償もあり
- 製品購入後の補償期間設定が無い
では一つ一つ詳しく見ていきましょう。
ノートPCやスマホが補償対象に含まれる
いや、10maxは何を言ってるんだ、と。MacBookの保険を探してるんだから当たり前だろう、と思われるかも知れません。しかし、実はこれこそが「お買物安心プラン充実コース[Y]」の最大の魅力です。
「携行品損害保険」自体はかなり一般的に普及している保険で、海外旅行保険なんかに入ると大体付帯してきます。しかし、「携行品」の中で最も壊れやすく補償してほしいノートPCやスマホは殆どの携行品特約で「対象外」となっています。
実は筆者も、今回新しいMacBook Pro購入に当たり、既に自分が加入している保険の携行品特約でプロテクト出来るのかを調べたところご多分に漏れず対象外だったことがきっかけで、色々な保険を調べ始めた次第です。筆者が調べた限りでは、セゾンカードの「お買物安心プラン充実コース[Y]」以外でノートPCやスマホが対象となっている保険は無いか、もしくは保険料が倍以上するものばかりでした。
補償対象物が幅広い – MacBookやiPhoneだけじゃない
こちらは逆に言うとセゾンカードの「お買物安心プラン充実コース[Y]」に限らない一般的な「携行品特約」の特徴そのものであり、見方を変えればApple Care+よりも優れた点です。
上で少し触れたとおり、今回お話しているMacBookやiPhoneなどのApple製品だけでなく、それ以外のノートPCやスマホ、タブレット、デジカメやラケットなどのスポーツ用品、衣類やアクセサリなど、外出先に「携行」する殆どの物が対象になります。逆に補償対象外となるのは下記のみです。
(1)船舶(ヨット、モーターボート、水上オートバイおよびボートを含みま す。)、航空機、自動車、原動機付自転車、雪上オートバイ、ゴーカート、自転 車、ハンググライダー、サーフボード、ラジオコントロール模型その他これらに準ずるものおよびこれらの付属品
(2)義歯、義肢その他これらに準ずる もの
(3)動物および植物
(4)稿本、設計書、図案、証書、帳簿その他これら に準ずるもの
また、現金や小切手、定期券などは3万円までの上限があったりしますが、詳細は公式HPを御覧下さい。
なお、「携行品」に対する補償なので、自宅で利用して故障・破損した場合は対象外ですね。なのでデスクトップのMacやPCは対象とならないと考えられます。
安価で複数デバイスをカバーできる
上で触れた通り、Apple Care+はデバイスのシリアルナンバーに紐づけて契約する仕組みなので、MacやiPhone、iPadなど複数台に保険を掛けたい場合には台数分の費用が必要になってしまいます。
一方、セゾンに限らず一般的に携行品特約というサービスは「外出先に携行するもの」が補償対象となり、特定の商品に紐づけて契約するものではありません。
なので、セゾンの「お買物安心プラン充実コース[Y]」であれば月額300円の料金で全てのデバイスが補償の対象となるので大変リーズナブルです。
盗難補償もあり
こちらも上で触れた通り現状Apple Care+は盗難を保証対象外としています。
しかしセゾンの「お買物安心プラン充実コース[Y]」は盗難も補償対象としているので、例えばカフェなどの外出先でMacやiPhoneなどを席に置いたままちょっと離席した間に盗まれた、というような場合でもカバーされます。
警察に被害届を出したりする必要があるでしょうから少し手続きが面倒ですが、安心感は大きいものがあります。
製品購入後の補償期間設定が無い→2023年1月修正:購入後180日間に条件変更
Apple Care+は購入後3年間で保証期間が終わってしまいますが、セゾンの「お買物安心プラン充実コース[Y]」は特に購入後の期間を定めていないので安心です。
ただし、下で少し触れますが、事由発生時点の時価で保険金が計算される仕組みなので、例えば購入後10年経った製品などではあまりお金は戻ってこない可能性はあります。まあ購入後年月が経てば経つほど買い替えの選択肢の方が有力になるでしょうから、買い替え時の多少の補填になると思えば良いでしょう。
(2023年1月追記)読者の方にご指摘頂き確認したところ、本追記時点では購入後180日間の破損・盗難のみが保険金支払の対象という条件に変更されていました。ご指摘ありがとうございましたm(_ _)m
セゾン「お買物安心プラン充実コース[Y]」の注意点
とは言えセゾンカードも神様ではないのでいくつか留意しておくべき点があります。
補償限度額は年間10万円まで
まあ当たり前ですが、無限に補償してくれる訳ではありません。例えば30万円で購入した真新しいMacBook Proが盗難に遭ってしまったり、修理費用が15万円かかってしまったとしても、補償されるのは10万円までとなります。
細かい話ですが、「自己負担額1000円」という設定になっているので、10万円から千円を引いた9万9千円が支払われる保険金の上限ということになります。
また「年間」と言うのは何かというと、10万円までであれば何度でも頻繁に保険金を請求できる訳ではない、という事です。具体的には、年間に受け取れる補償限度額が10万円まで、という制約があります。「年間」のカウントは毎年11月1日にリセットされます。
例えばある日iPhoneが故障し、修理費用5万円を「お買物安心プラン充実コース[Y]」で支払ってもらったとすると、次の11月1日にリセットされるまでは、別の故障や盗難が発生したとしても、残りの5万円分までしか保険金が受け取れない、という事になります。
盗難時の補償額は時価
支払われる保険金は、故障の場合は修理費用、盗難の場合は時価相当になります。例えば今回筆者が購入したMacBook Proのように新品購入金額が約30万円の品物が盗難に遭ったとしても30万円が支払われる訳では無い点に注意が必要です。
まあそれでも、5万円でも10万円でも保険金が出れば、買い直すときの大きな助けになると思えばじゅうぶでしょう。
紛失は補償対象外
盗難は補償対象ですが、紛失や対象外です。
なので、もし盗難に遭って保険金を請求する場合は、警察に被害届を出すなどして紛失でないことを証明する必要がありますので注意しましょう。
補償対象は「国内」で発生した事故のみ
補償対象となるのは国内で発生した、盗難・破損・火災などの事故のみです。つまり、例えば海外旅行中に遭った盗難や破損は対象外となるので注意しましょう。
結論:携行品損害保険でカバーすればApple Care+は必要ない
きっかけは新しいMacBook Proの保険をどうしよう、というところでしたが、今回Apple Care+からスタートして様々な携行品損害保険を検討してみた結果、MacやiPhone以外のノートPCやスマホはもちろんのこと、日々持ち歩く様々なものがカバーされるということは、これ、別にAppleユーザーに限らずとりあえずセゾンカードの「お買物安心プラン充実コース[Y]」に加入しておいて損はないな、と思いました。
上の方でも触れましたが、現在セゾンカードを持っていない場合も、年会費無料のセゾンカードに加入すれば付けられるので、スマホだけで数分で加入できる「SAISON CARD Digital」あたりが手っ取り早いのではと思います。取りあえず申し込むだけで4000円分のAmazonギフトコードが貰えるので(2022年1月末まで)おすすめです。
以上、ご参考になれば幸いです。
コメント
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いいな!と思って確認しに行ったのですが購入後180日という記載があるように見えるのですが
規約が変わったのですかね?
たぬ様、ご指摘ならびにコメントありがとうございます。
私の方でも確認したところ、条件が変更になっており、おっしゃる通り、残念ながら現在は購入後180日間のみの損害が支払対象になっているようですね。
記事の方も修正・注記を加えさせて頂きました。
重ねてご指摘感謝いたします。