こんにちは。未だにベトナムで生息している10max(@10max)です。
iPhoneシリーズで初の機械式可変絞りレンズ搭載のiPhone 18 Pro / Pro Maxが爆誕しました。
ええ、買います。
(真面目な話、諸事情により3年使っていたiPhone 15 Proが行方不明になったので何か買うしかない)
買うのは買うんですが、その前にこの辺りも理解しておきたい訳です。
- 「可変絞り」によって、一体何がどうなるというんですかね?
- それってそんなにヤベェことなんでしょうか?
当たり前ですが、可変絞り機構だけではより明るくなるわけでもなく、よりボケる訳でもありません。大阪人じゃないんですから(大阪の皆さん雑に登場させてすみません)。
では一体、何が嬉しいんでしょうか。
冒頭の公式HP画像の通り、Appleは「可変絞りに対応。暗い場所でも、写真とビデオがさらに美しく」と謳ってますが、どういうことなのでしょうか。
その辺りについて分かりやすく説明された情報があまり見つけられなかったので、素人フォトグラファーの場末の端くれである筆者が自分で考察・整理してみたいと思います。
可変絞りがあると→より暗く、ボケない
当然ながら、可変絞り機構によって出来るようになるのは「より絞り込める」ことなので、基本的には「より暗く」「よりボケない」ようになる、ということですね。
なので、これだけではAppleの謳い文句を額面通りに受け取る訳にはいきません。
じゃあAppleさんが嘘を言っているのかと言うとそうではなく、「めちゃ端折ってる」というのが正確で、実際理論上、iPhone 18 Proは従来機種と比べるとより暗所に強いのです。
その辺りは後で触れるとして、まず「よりボケない話」をしましょう。「すべらない話」ではありませんよ(しつこい)。
絞れるのはやっぱり良いこと
まずはストレートに、機械的に絞れることによって被写界深度の深い(≒前後背景がボケない)写真が撮れるようになります。これは、間違いなくメリットです。
「いやいや兄ちゃん・・・元々ボケないiPhone(&スマホ全般)でもっとボケなくなって何が嬉しいんだこのすっとこどっこい!」と。
それはそうなのですが、筆者的には、テーブルフォトやブツ撮りなんかでは結構嬉しいポイントだな、と思います。
下の写真はホーチミンの空港ラウンジで撮影したものです。御覧の通り手前の食事にピントが合っていますが、背景のアオザイ風制服を着た係員女性はボケています。アオザイ姿でボケられたら優しく突っ込んであげたくなりますね(違)
Apple iPhone 17, (5.960000038147mm, f/1.6, 1/50 sec, ISO250)
これはポートレートモードの画像処理によるボケではないので、これ以上被写界深度を深くすることは不可能です。
ここで、「飯とかはいいからアオザイ女性にピントを合わせろ!」というクレームが入る可能性がありますよね。
それは冗談ですが、筆者は旅先などで、ローカル飯と風景を一緒に撮ったりするので、例えばテーブルの食事と背景の風景・人物の両方にピントを合わせたい場合に、可変絞りは非常に助かります。
iPhone 18 Pro実機での可変絞りによる被写界深度変化
では実際、iPhone 18 Proの可変絞りによって、被写界深度はどのくらい変わるのでしょうか。
店舗の実機で試してみました。
以下、iPhone 18 Proで、構図を揃えて絞り開放と絞り込みマックスで撮影して比較しました。
- 1枚目:絞り開放F1.48で撮影
- 2枚目:絞り込み最大F4で撮影
ピントは手前のプラスタンディ辺りに合っていますが、背景のボケ具合、結構変わると思いませんか?
これはかなりの接写ですが、それでもF4に絞り込めばここまで被写界深度が深くなるので、テーブルフォト程度の寄り方であればかなりのケースで背景までピントが合った写真が撮れそうです。
理論上、フルサイズ換算でのF値(同等の被写界深度を持つF値)は、
- F1.48:フルサイズ換算24mm F5.1相当
- F4:フルサイズ換算24mm F13.8相当
なので、絞り込めば相当被写界深度は深くなる訳です。
可変絞りで「暗所に強くなった」逆説的理由
さて、いよいよ核心に迫っていきましょう。
「絞って暗くすることが出来る」可変絞り機構の搭載によって、iPhone 18 Proが暗所に強くなったと言える理由は、以下のように説明できます。
可変絞りによってより明るいレンズを採用できた
歴代iPhone Proシリーズのメインレンズは、下表の通り14 Pro以降ずっとF1.78でしたが、今回のiPhone 18 Proは、iPhone史上最も明るいF1.48のレンズを採用しました。
- iPhone 11 Pro / Pro Max:F1.8
- iPhone 12 Pro / Pro Max:F1.6
- iPhone 13 Pro / Pro Max:F1.5
- iPhone 14 Pro / Pro Max:F1.78
- iPhone 15 Pro / Pro Max:F1.78
- iPhone 16 Pro / Pro Max:F1.78
- iPhone 17 Pro / Pro Max:F1.78
- iPhone 18 Pro / Pro Max:F1.48
「いやいや明るいレンズ採用したらそら暗所に強くなるやろ!可変絞り関係あらへんやん!」と思われるかも知れません。
しかし、これはそういう事ではなく、
「可変絞りで暗く、絞り込めるようになった事で、ようやく明るいレンズを採用することが出来た」
のであると考えられます(ここからは少し筆者の推測を含みます)。
まず、開放F値の小さい(明るい)レンズにはいくつかのデメリットがあります。
- 被写界深度が浅くなりすぎる
- 明るい場所で露出オーバーになりやすい
- 画質の低下
被写界深度の話は、上のテーブルフォトなどの例の通りで、光学的にボケてしまうものを画像処理でボケないようにする事は難しいです(逆は出来ても)。
露出オーバーも分かりやすいですね。機械的な絞り機構のないスマホの場合、日中屋外などの明るいシーンでは最高シャッター速度&最低ISOにした上でHDRなどの複雑な処理でヒイヒイ言いながら露出オーバーを防いでいますが、可変絞りがあれば余裕が持てます。
また、開放絞り値が小さいレンズほど、同じ画質を保つための難易度は上がり、特に小型化が難しくなります。
実際、iPhone 13 Proでは一度F1.5のレンズを採用したものの、その後14 Pro〜17 ProまではF1.78と、控えめなF値にしています。恐らく13 Proではソフトウエア制御で上のデメリットをカバーしようとしたもののやはり無理があり、落としどころとしてF1.78程度が最もバランスが良い、という結論に落ち着いたのだと思われます。
で、iPhone 18 Proで機械式可変絞りの登場です。
可変絞りを採用することで、上で触れた「明るいレンズのデメリット」を解決することが出来ます。つまり、
- 通常はF1.8で画質と明るさ、ボケ量の最適バランスを享受しつつ
- 暗所などいざという時は解放F1.48の明るさを繰り出す
という「美味しいとこ取り」が可能になり、満を持して明るいレンズを採用することが出来た、という仮説が成り立ちます。
Appleも、iPhone 18 Proの4段階の各F値を次のように表現しています。
- F1.48:最大の明るさ
- F1.8:デフォルト。暗い場所での明るさと被写界深度を、万能なバランスで
- F2.8:より深い被写界深度
- F4.0:最大の被写界深度
あくまでもF1.8がイチ推しで、F1.48は暗所での光量ブースト用(常用外ISO的な?)、ということでしょう。
可変絞りで「表現の幅が広がる」とは何ぞや?
「可変絞り搭載→暗所に強くなった」という逆説的な謳い文句の事情は分かりました。
ここから先は、さらに凝った撮影表現が出来るようになった、というお話です。
遅いシャッタースピードが選べる
iPhone 17シリーズまではレンズの絞り値が開放固定なので、当然シャッタースピードは選べません。
例えばこんな雨のシーンを見てみましょう。下の写真はホーチミン市内の夕暮れ時のスコールを撮影したものですが、シャッタースピードは自動で1/580に設定されています。雨粒の表現、どうでしょう?肉眼での雨の見え方とは違って見えませんか?
Apple iPhone 15 Pro, (6.7649998656528mm, f/1.8, 1/580 sec, ISO80)
人間の目の実質的な感覚をシャッタースピードに置き換えると、1/60〜1/100程度だと言われています。つまり、上の写真はその約6倍の高速シャッターで景色を捉えたことになるので、雨粒が非常に細かい粒子として写っており、肉眼の印象とは大きく異なります。
これはこれで悪くないし、面白い表現だと思います。
ただ、従来iPhoneではこれ以外の表現の選択肢が無かった、ということなのです。
一方、下の写真はクアラルンプールの夕方のスコールを、ミラーレス一眼カメラで撮影したものです。シャッタースピードを意図的に1/100に設定しているので、肉眼で見るのに近い自然な線状の雨が表現されています。
つまり、同じ動きのある被写体でも、ピタッと止める特殊な表現も出来るし、自然に流した撮り方も出来るようになった、というのがiPhone 18 Proの可変絞りの効能の一つです。
光条表現
もう一つの分かりやすい表現が、絞り込んだ時に点光源で現れる光条ですね。むしろ今SNSで話題になっているのはこちらのような気もします。
これはある意味、副次的効果というか、Appleとしても可変絞り機構搭載の主目的ではないと思いますが、出来て悪いことは何もありません。
光学的な画質向上が(少し)期待できる・・・?
これはややマニアックな話ですが、風景写真等における多少の光学的な画質向上は期待できるかも・・・?
一般的にレンズは絞り開放時よりも少し絞った方が画像がシャープになります。その説で行くと、従来iPhoneでは開放しか選択肢がありませんでしたが、iPhone 18 Proでは少し絞ってF1.8〜F2.8を選択することで、風景写真などで良好な画質が得られる可能性があります(F4まで絞ると回析現象の恐れあり)。
この点はApple自身が言及しているかどうかは確認していないので、詳細なレビューを待つ必要がありますが・・・
もう一点、スマホカメラの弱点であるフレアについても、多少改善が期待できるかも知れません。絞り羽根より奥への余計な光の侵入を減らすことが出来るので(一種のフードの役割)、場合によっては絞ることでフレアを軽減出来る可能性が・・・もしかしたらあるかも知れません。

Apple iPhone 17, (5.960000038147mm, f/1.6, 1/3000 sec, ISO64)
右上方の太陽光源が乱反射して画面全体が白っぽくなるフレアが発生した事例(iPhone17で撮影)
撮影に拘りたい人には革新的なiPhone 18 Pro
ということで、iPhone 18 Proの可変絞り搭載によって得られるメリットをまとめます(可変絞りと関係ない進化は除く)。
- 明るいレンズで暗所に強い
- ボカシたくないところをボケなくしやすい
- シャッタースピード変更で幅広い表現
- 光条表現で遊べる
- 多少の画質向上(期待)
ここで冒頭の
「iPhone 18 Pro / Pro Maxの可変絞り機構ってそんなにヤベェことなの?」
という問いに対する現時点での結論ですが、画像処理でどんなに頑張っても出来ない事が実現できるようになった、という意味では非常に革新的であると言えるでしょう。少なくともカメラについては、iPhone 15 Pro→16Pro→17 Pro間の進化と比べるとその差は圧倒的です。
ただしもう少し解像度を上げると、写真撮影に拘りたい層には間違いなく価値のあるアップデートだと思いますが、一方で、気軽に綺麗な写真が撮れればいい層には割とどうでもいい話、と言うことも出来ると思います。
なので、価格的な問題もあるため、例えばiPhone 16 Proや17 Proを持っているなら、筆者なら買い替えないでしょうね。
一方筆者の場合、元々持っていたのがiPhone 15 Proなので、ある程度買い替える意味があると思っています(と言うか盗難で失くしたので何かしら買わないといけない)。iPhone 15 Proは最新のSiriが使えるギリギリ境界線の機種だというのと、メインカメラ以外は12MPなので、割と買い替える意義が大きいんですよね(特にカメラ重視派には)。
以上、どこかのどなたかの参考になれば幸いです^^








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