ワイパーで一瞬視界が白く曇るのは撥水と新しいブレードが原因？

こんばんは。10maxです。

今回は雨の日にパサートオールトラックに乗った時にちょっと気になっていた事から分かった、ワイパー動作時の窓ガラスのちょっとした曇りについてのお話です。もし同じ様な事で気になっている方がいたら参考になるかも知れません。

SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (75mm, f/2.8, 1/80 sec, ISO160)

ワイパーブレードが通過した瞬間、視界に白い膜が

些細と言えば些細なことなのですが、上でも触れた通りワイパー使用時のフロントウインドウの視界で少し気になっていたことがありました。下の動画を御覧いただきたいのですが、ワイパーブレードが通った後に、ほんの一瞬だけサッと白い膜が張ったように見えるのです。もしかするとスマホくらいのサイズでは見えにくいかも知れませんが、PCなどで最大化して見ていただくと若干分かりやすいと思います。

もう少し分かりやすくするためにこの動画のキャプチャを取ってみました。左の赤丸が、ワイパーブレードが通った直後、右の赤丸は通る前です。左の方が若干白っぽくなっているのがお分かり頂けるでしょうか。

これ、弱い雨で間欠で動いてる時はそこまで気にならないんですが、雨が強くなりワイパーが連続で動いてる時は結構気になるんです。

しかもこの現象、思えば新車納車時からずっと発生していたんですよね。納車直後は心が天に舞い上がっていてこう言った細かいところは全然気にならなかったんですが、落ち着いてきたら少しずつ気になってきました。結婚生活みたいですね（笑）

ということでディーラーに相談しに行ってきました。結果的に、ディーラーには2回相談に行きました。

D相談その①：最初は油膜を疑われ、油膜取り＆ブレード交換

最初にこの件でディーラーを訪れたのは昨年12月初め。納車後9ヶ月ですね。

この時は雨が降っていなかったので現象を確かめてもらうことは出来なかったのですが、メカニックの方と相談した結果想定されたのは、油膜ではないかということでした。確かに症状としては似ている感じはあります。ブレードが通った瞬間にサッと白く曇り、すぐに消えるという感じ。

ただ、ブレードが通った跡が満遍なく全体的に白くなるので、油膜だとするとまるで窓全体が油膜で覆われているという状態という事になり、そんな事ってあるのかな？という疑問を伝えてみると、「輸入車の場合、車が本国から送られてきてからここに来るまでの間の期間も長く保管状況が様々なため、その間に油膜が付きやすい状況だったということはあり得ます」とのことでした。

ということで、一旦油膜を除去した上でブレードを新しいものに交換して様子を見ようということになり、VWカレンダーを頂いて帰りました。

D相談その②：他の新車でも同じ現象が起きていた

その後の年末年始の東京は雨が少なく、それから1ヶ月ほど雨の中で運転する機会に恵まれなかった（？）のですが、1月の下旬になり久々に雨のドライブをする機会がありました。そして、残念ながら白く曇る現象が治っていなかった事が分かりました。せっかくの貴重な雨、その場ですぐにディーラーに電話し、無理を言ってお邪魔してきました。

ということで今度はメカニックの方と一緒に車に乗り込み、現象を確認しました。するとメカニックさん、

「ああ〜、なるほど、これですね。これを無くすのは難しいかも知れないですね・・・実を言うと他の新車でも同じだと思うんです。ちょっと隣の試乗車に乗って比べて見てみましょうか」

という事で隣のT-Rocの試乗車でワイパーを動かしてみます。すると、メカニックさんのおっしゃる通り、同じ現象が確認できました。

どうやらこの現象、以下のような原理のようです。

よく撥水するほど、ブレードが機能するほど、この白い曇りは現れる

まず、上で試した通り、油膜やブレードの不具合などの異常ではなく他の新車でも通常現れる現象のようです。

白い膜、もしくは曇りが一瞬現れる原因は、窓ガラス上の水滴がブレードで掻かれることで非常に細かい粒になり、一瞬霧のような状態になるため白く見えるとのこと。

で、この現象は窓ガラスがよく撥水していればしている程よく現れるものであり、かつワイパーブレードがよく働いているほど現れるもののようです。撥水していたりブレードがよく水を掻いているほど、水滴は細かい水の粒になり、霧状になるためです。メカニックさん曰く、この現象を抑えるという観点では、撥水コーティングなどの処理をする場合はワイパーが要らないくらいやった方がいいとのこと。逆に親水系のコーティングをしている方が現れづらいと考えられます。

ということで、メカニックさんと相談した結論としては、現時点ではこのまま様子を見ようと言うことに。親水コーティングをする事も考えられますが、時間が経てばブレードやガラスの撥水が落ち着いて治まってくるのではないかという話になりました。

なぜ筆者はプジョー308SWでは気にならなかったのか

つまり前愛車のプジョー308SW（T7）では何故気にならなかったのか、と言うことですが、恐らく次の2点でしょうね。

まず、ブレードや撥水性能がそれほど高くなかったと言うこと。もしかしたら新車納車時（2012年）は同じ現象が起きていたのかも知れませんが、その後徐々に現象が治まり、途中ブレードの交換時にも窓ガラスの撥水性能の方が落ちていたのでさほど気にならなかったのかも知れません（撥水等の処理は全く行っていなかった）。

それに加えて、308SWでは新車購入時含めてコーティングなどは一切していませんでしたが、パサートオールトラックでは納車前にGUARD COSMEというガラスコーティングを施工したので、余計撥水効果に差があるのでしょう。

もう一点は、308SWではワイパーが対向式だったのがパサートオールトラックでは平行式になった事も影響しているかも知れません。

対向式ってのはこういうやつです。今は絶滅寸前ですが、窓が大きい車でたまに採用されています。

平行式は殆どの方に馴染みのあるタイプですね。こうやって2本のワイパーが平行の形で動きます。

で、これが何故関係するのかと言う話ですが、対向式だとブレードが立ち上がってくる際に、一本は運転席側（右端）、もう一本は助手席側（左端）に分かれて上がります。すると運転手からすると目の前には一本のブレードしか来ないので、ブレードが通った瞬間の曇りも一本分で済みます。

ところが平行式だと、2本のブレードが両方とも追いかけっこの如く運転席側（右端）に向かって上がってくるので、一本目の曇りが消えるか消えないかの刹那にもう一本がやって来る・・・そして帰りも2本が追い駆けっこの様に下がっていくので、曇りの休み時間が少ないんですよね。（もちろん対向式でもフロントウインドウの下の方では2本が追い駆けるようになりますが、視界への影響は限定的）

なので、さほど特殊な現象では無いにも関わらず、筆者はたまたま差が目立つ状況だったのかも知れません。

さいごに：ワイパー動作時の白い曇りと撥水はトレードオフ

ということで結論としては何もせず落ち着いてくるまで様子を見ようということになりました。というか、殆どの新車で起きているのであれば、たまたま筆者が気になっただけという話ですからね^^;

ただ一つ言えることは、撥水コーティングなどを施工すると、それまで気になっていなかった場合にもこの現象が気になるようになる可能性があるという事なので、頭の片隅に置いておきたいと思います。

いずれにしても、自分の個体だけの不具合ではないことが分かっただけでもだいぶ気が晴れて、雨の日のドライブがより楽しみになりました^^

SONY ILCE-7M2, (75mm, f/4, 1/80 sec, ISO160)

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