初めてディーゼルエンジンの愛車で冬を迎えている10maxです。
「ガソリンに比べて軽油は凍結しやすい」という話を聞き、少しビビっています。
もちろん、ディーゼル車なんてごまんとある訳で、普通に東京で使用している限りにおいては大して問題は無いのでしょうけど、寒冷地に行く場合には何か対策を取らねばならないのかな?ってのが気になったのです。と言うのも、家族でスキーをやるので冬は結構な頻度で雪山に行くんですよね。パサートオールトラックという四駆のステーションワゴンを選んだのもほぼそのためです。
という事で、従来からのディーゼル車オーナーにとっては当たり前の内容かもしれませんが、半分自分用の備忘も兼ねて本記事では以下のポイントについて調べて分かった事をまとめてみたいと思います。
東京住みのディーゼルエンジン車オーナーが雪山に行く時に考えるべき軽油の凍結対策
では見ていきましょう。
OLYMPUS E-M1MarkII, LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S. (42mm, f/3.9, 1/80 sec, ISO400)
そもそも軽油が「凍結しやすい」とはどういう事か
軽油とガソリンの違いとして、「着火点」というのはよく言われますよね。ディーゼルエンジンはその仕組み上スパークプラグを持たず自然発火による爆発を動力としているため、より着火点の低い軽油を使用します(着火点:火を点けなくても自然発火する温度)。ガソリンの着火点は300℃前後、軽油は250℃前後です。
で、これと同じように、低温時に固まり始める温度も、軽油とガソリンでは異なっているというのがポイントです。
なお、実際には水が氷になるようにガチガチになるのでは無く、一部の成分が結晶化して固くなり、燃料フィルターなどを詰まらせてしまう様です。なので正しくは「凍結」と言うよりも「凝固」という感じかも知れませんね。
で、このように凍結し始める温度のことを「流動点」というらしいですが、ガソリンと軽油の流動点は以下の通りです。
- ガソリン:マイナス100℃前後
- 軽油:5℃(特1号)
ガソリンはマイナス100℃まで大丈夫ので、筆者が行くような雪山では問題なさそうですね・・・。
一方、軽油はなんと5℃から凍結(凝固)してしまうのです!!本当に5℃を下回ると凝固してしまうなら、たとえ東京であっても何らかの対策が必要そうな気がします・・・。
軽油が凍結するとどうなるのか
軽油が凍結すると何が困るかと言えば、単純にエンジンが掛からなくなるということですね。成分が凝固して燃料ポンプからエンジンに軽油が供給されなくなるわけです。一番あり得るシチュエーションとしては、朝イチで車に乗ろうとしたらエンジンが掛からない、という感じでしょうね。明け方が最も気温が下がりますから。
そうなってしまうと、基本的には気温が上がって成分が再び溶けてエンジンが掛かるようになるのを待つしか無いという事になります(あるいはどうしてもすぐに移動する必要があるならレッカー移動するしか)。
でも、5℃を下回ることなんて結構普通にありそうですよね。実は全ての軽油が5℃以下で凍結する訳ではなく、流動点が異なる色々な種類の軽油があるのです。
軽油には流動点が違う複数の種類がある
上の「軽油の流動点は5℃だよ」というところで、何気なく「特1号」という言葉が登場しました。実は日本で流通している軽油にはJISで定められた下表のような「特1号」〜「特3号」といった品質の分類が存在します。
上から3行目くらいに「流動点 ℃」という項目がありますね。「特1号」は5℃以下で凍結(凝固)し始めるとありますが、「2号」ならマイナス7.5℃まで、「3号」ならマイナス20℃まで大丈夫、となっています。ということは、凍結防止という観点では、2号や3号などの軽油を使うのが望ましいという事になります。
では1号なんて使わずに常に2号や3号の軽油を使えば良いかと言うと話はそう単純ではなく、実は2号や3号の軽油にはデメリットもあるのです。上の表で分かる通り、凍結しにくい=流動点の低いものほど「セタン指数(セタン価)」が低くなります。セタン価が低いと不完全燃焼やノッキングや起きやすくなり、トルクや燃費の悪化、振動・騒音、ススなどの問題も起きやすくなるので、必要以上に流動点の低い軽油を常用することは避けた方が良いのです。
余談ですが、筆者はツイ友さんのオススメで「ディーゼルウエポン」という添加剤でセタン価を上げるようにしています。トルクや燃費等のパフォーマンスを向上させるだけでなく、ススなどの洗浄効果や排ガスの清浄効果などもあり、ディーゼル車乗りの中では割と定評のある添加剤です。
Apple iPhone XS, (4.25mm, f/1.8, 1/2481 sec, ISO25)
季節や地域によって販売される軽油は違う
ここまでは、低温時に凍結しやすい軽油としにくい軽油があるというお話でしたが、次に、そんな凍結しにくい軽油があるとして、どこで手に入れれば良いのでしょうか、という話です。
実は軽油には季節や地域によって販売する軽油の種類のガイドラインがあるのです。下の表を御覧ください。
要は、暑い時期あるいは温暖な地域では、凍結には弱いものの性能の良い特1号や1号を販売し、冬季あるいは寒いエリアになってくると、流動点の低い3号や特3号の軽油を販売する、というような事が推奨されているということですね。
で、実際に販売事業者も軽油を入れ替えているようで、ENEOSのHPにも以下のような記述があります。
JIS規格(JIS K 2204)は、流動点の違いにより、特1号から特3号まで5種類に分類されている(表 2-1-5-1)。夏期は1号または特1号、冬期は2号(寒冷地は3号、特3号)と、季節により使い分けるようになっている。
Source:ENEOS公式HP
なので、基本的に自分が住んでいる地域で車を使用する分には、特に意識せずにその地域で販売されている軽油を給油すれば良いという事になります。まあ、今まで無数のディーゼル車オーナーが意識せずにそうして来て大きな問題が無かったわけなので当たり前の話なのですが、裏で行われているこのような工夫の賜物という訳です。
寒冷地に行く場合は寒冷地で給油すべし
ではここで話を最初に戻しましょう。自分の居住エリアだけに留まらず、例えば東京から地域を超えて寒冷な雪山などへ行くような場合にはどうすれば良いか、という話です。比較的温暖な東京では凍結しなくても、寒冷地では凍結してしまうかも知れません。
その様な場合は「寒冷地で販売されている寒冷地用の軽油を現地で給油する」というのが基本的な考え方になります。下の表の赤い丸の部分を御覧ください。
例えば1月に長野の雪山に行くとしましょう。東京で給油した軽油は2号になります。しかし長野県(中部山岳)では同時期に3号の軽油が販売されていることになります。なので、東京で給油した軽油はなるべく減らしておき、長野県に入ったらなるべく早いタイミングで寒冷地用の3号軽油を給油するのが良いでしょう。特に最も凍結しやすいのは朝方なので、泊りがけの際には前日のうちに寒冷地用の軽油を給油しておくと安心でしょう。
寒冷地に行かなくとも、12月に入ったら早めの給油を
また、同じ関東地方の中でも、11月から12月にかけて1号から2号に軽油の入れ替えが行われます(上図の青い丸の部分)。首都圏であっても内陸部では明け方に気温が零下になる事も少なくないので、年末くらいまでには古い軽油を減らして入れ替えるのが理想でしょうね。まあ、無理せずとも出来る範囲で良いとは思いますが^^;
さいごに
実は元々今月泊りがけで雪山に行く予定だったので色々調べてみようというのがきっかけだったのですが、現実には新型コロナウイルスの影響で、せっかく調べた内容を活かせるかどうか少し難しい状況になってきました・・・。プライベートな宿泊設備などを探して何とか実現させたいんですけどね。
もし行けなかったら、せめて代わりに誰かの役に立ちますように(笑)
OLYMPUS E-M1MarkII, LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S. (84mm, f/5.4, 1/250 sec, ISO200)
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