今日はステーションワゴンの話をしましょう。
以前からお話している通り、筆者はステーションワゴン大好き人間です。
ロー&ロングの流麗なフォルムに実用性とFun to Driveを兼ね備えたステーションワゴンは、たとえ一人で運転していても、後ろを振り返った時の広大な車内風景を見るだけでニンマリしてしまいます(^m^) ←普通は「空気乗せて走っとるんか俺」とか自嘲するとこだろ!というツッコミの本日の受付は終了しましたw
Apple iPhone XS, (4.25mm, f/1.8, 1/120 sec, ISO25)
さてそんな折り、ブログ仲間で同じくステーションワゴン大好き派であるところのまこまちさんが、ステーションワゴンに対する熱い想いをぶちまけた素晴らしい記事をアップされました。
視点が独自で惹き込まれる文章なのでぜひ御覧ください!
そんな流れでワゴン好きの我々が勝手に
「ステーションワゴン時代を盛り上げよう!」
とTwitterサーバーの片隅で地味に数人で盛り上がったため、筆者もまこまちさんの記事に触発される形で一石を投じようと考えた次第でございます。
テーマはずばり、
「ステーションワゴンの過去と現在、そして未来」
ちょっと分量が多くなりそうなので2回に分けてお届けしようと思います。
ステーションワゴンはアメリカで生まれた
「ステーションワゴン」の語源
さて、「ステーションワゴンが好きだ!」と声高に叫んでみてふと思ったのですが、
「ステーションワゴンって、なんだ?駅?なんで駅?」
筆者、結構語源とか由来とかのフェチなんですよね(^m^)
ということでちょっと語源を調べてみました。主に二つほど説があり、いずれもアメリカで生まれた概念だそうです。
説①:駅前のタクシー説
「ステーションワゴン」は(中略)「ワゴン (wagon)」、つまり人と荷物を載せる車で、かつ、そのワゴンは、列車が駅(ステーション)についたときに、列車から降りてきた人とその荷物を受け取って載せ、近所の最終目的地まで連れて行く役割をしていたことからステーションワゴンと呼ばれた。(出典:Wikipedia)
説②:駅と駅を結ぶ駅馬車説
ステーションワゴンの起源は、駅から駅へと人や荷物を運んで移動するための駅馬車。長い歴史のなかでさまざまな人や荷物を運びながら進化し、現在のようなステーションワゴンの形になりました。(出典:MOBY)
なるほど、自動車が実用化される前の長距離移動と言えば鉄道、その鉄道で運んできた人や荷物をさらに駅から運ぶ手段としての馬車が、今のステーションワゴンの由来と言うわけですね。
ちなみに英国ではエステートとも呼びますね。これはその単語の通り、土地という意味で、
おもにイギリスの大地主が領地内で、大量に収穫した農作物や狩猟の獲物を積載できるよう、シート後方に広い荷台を備えた馬車に由来します。(出典:CarMe)
とのこと。
さてこのステーションワゴンですが、世界で初めて市販されたものは、あの有名なT型フォードのステーションワゴン版だと言われています。T型フォードが1908年に発売され、2年後の1910年にステーションワゴン版がデビューしました。当時はまだ木製ボディだったようですね。
「ワゴン」はドイツ語由来らしい
さて、ステーションワゴンの「ステーション」の由来は何となく分かりました。じゃあ「ワゴン」=”Wagon”ってどこから来たんだ?車は”Car”とか”Vehicle”だべ。
いやいや、そこでピンと来ないパサートオールトラックオーナーでは有りません。これって”Volkswagen”(国民車)の”Wagen”じゃね?と思うわけです。
と思って調べてみたら有りましたよ。
ワゴン – ドイツ語起源の英語で荷物を主に載せる車両を指す言葉として使われ乗り心地よりも運搬力を重視した。(出典:Wikipedia)
とあるように、何らかの形でドイツ語のWagenが派生して出来た単語だと考えられそうです。
ということで、ドイツ語派生のWagenがアメリカで駅馬車に代わる長距離移動手段として昇華された米独共同の産物が、現代の「ステーションワゴン」に繋がるという事も言えそうです。(「無理やりだな〜」というツッコミのご予約は3ヶ月先まで埋まっておりますw)
現在のステーションワゴンラインナップに見る米独の差
でも、アメリカとステーションワゴンって、何となくピンとこないと思いません?アメリカの自動車メーカーにステーションワゴンあったっけ・・・ということで見てみます。
メーカー別ステーションワゴンラインナップ一覧
こんな感じです。掲載されていないメーカーはステーションワゴンを販売していません。
やはりイメージ通り、ドイツが圧倒的に多いですね。これには色々な理由がありそうですが、一般的に言われているのは、アウトバーンを使った通勤や千キロ以上に及ぶヴァケーションでは、高速移動時の快適性と燃費が重要とされていることですね。
フランスとスウェーデンが強い(強いって何だ)のもイメージ通り。休日は荷物を積んでヴァケーションです^^ スウェーデンはさらにIKEAの国だから木材とか積むのかな(笑)
しかしアルファロメオの156スポーツワゴンなども無くなってしまいましたし、フィアットやオペルもステーションワゴンから撤退してしまいました。
こうして見ると意外と日本も善戦している方なのかも知れません。実は絶対数ではドイツ勢に迫っています。しかしそれでも往年のステーションワゴンブーム時に比べれば格段に寂しい状況です。
で・・・アメリカは・・・?
やっぱり居ませんね(^_^;)
Wikipediaにはこうあります。
フォード・トーラス、ホンダ・アコード、トヨタ・カムリといったベストセラー車のステーションワゴンが何れも1990年代に廃止となり、輸入車についてはメルセデス・ベンツ・Cクラスのステーションワゴンを最後に2005年に米国市場から撤退した。2004年にはダッジ・マグナムで久方ぶりに米国メーカーによるステーションワゴンが復活したが、2008年を持って販売終了、以降米国ではステーションワゴンの新車は発売されていない。
やはりアメリカでもミニバンやSUVに市場を奪われてしまったようです。
ということで、「ワゴン」の語源となったドイツがステーションワゴン大国になった一方で、ステーションワゴン発祥の地であるアメリカからはついに新車販売としては消滅してしまいました。
ではこのままステーションワゴンのラインナップは右肩下がりに減っていってしまうのか?
実は筆者は意外と意外と明るい未来があるのでは、と思っていたりします。
つづく
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