こんばんは、10maxです。今日はWordpressテーマのお話です。
昨年春頃に数ヶ月ほど「Luxeritas」という無料テーマを使った後、思う所あり7月くらいからずっと「Cocoon」という別の無料テーマを使い続けています。結果としては大満足で、今の所他のテーマに変えるつもりはありません。
この2つのテーマは日本語の無料Wordpressテーマとしては二大巨頭と言っても良いほど有名なので割と多くの比較記事がありますが、人によって観点が異なるので、筆者の視点でざっくりと比較・感想をご紹介したいと思います。
前提:こんな人向け
スキルや好みによって評価の観点は異なると思うので、簡単に前提となる筆者の人となりをご紹介しておきます。
- デザインなどのカスタマイズには結構こだわりたい
- 問題解決などの解説記事やアフィリエイト含む商品紹介記事もそこそこ書く
- HTMLやCSS、FTPなどの基本的な知識はあり、見様見真似である程度弄れる
- PHPに関しては自分でコードを書き起こす事は出来ないが、見様見真似でコピペや編集は出来る
CocoonとLuxeritasに共通する特徴
まず、2つのテーマに共通する強みや特徴としてはこんなところです。もとい、これらのメリットを求めてこれらのテーマを導入しました。まあ、よく言われていることではあります。
- プラグインを使用を最小限に抑えられる
- SEOに強い
- スクリプトの短縮や画像遅延表示など、サイト高速化の機能を備えている
- カスタマイズ性に優れている
厳密に言えばこれらはお互いに重複していますね。「プラグインを減らせる事も高速化に繋がるだろすっとこどっこい!」とか、「表示が速いからSEOにも有利なんだろ唐変木!」といった突っ込みは梅雨が明けてから受け付けます(笑)
以下、CocoonにもLuxeritasにもほぼ共通して言えることですが、Cocoonの画面を例にとって少し詳しく見ていきます。
プラグイン要らずのきめ細やかな機能
プラグインを減らせるのは、大概の機能をテーマが既に備えているためです。ブラウザでサイトのソースを見て頂くと分かりますが、有効なプラグインは全て読み込みに行っているので、かなり表示時間に影響を及ぼします。上で少し触れた通り、サイトの表示時間はSEO上のサイト評価項目の一つになっていると言わるため、可能な限りでスリム化しておくことが望ましいです。
下図はWP管理者画面のCocoon設定ページですが、見て下さい、このタブの多さを。大抵のことはここで対応できます=ページ表示時にプラグインを別途読み込みに行く時間を削減出来ます。
なお、プラグインを減らす事に拘り過剰にテーマの機能に依存しすぎると面倒な事もあります。それに関しては後ほど触れたいと思います。
SEO対策
SEOに強いというのは、Googleなどの検索結果画面に表示されるSEOタイトルやメタディスクリプションなどを記事ごとに設定可能だったり、といった機能を備えている点などを指します。
本当はこういうの設定した方がいいんでしょうけど、結構サボっちゃってます^^;
サイト高速化機能
プラグインを減らすだけでもかなりの高速化が見込めますが、それ以外にもCSSやJavascriptの不要な部分を圧縮したり、画像を後から表示させるLazy Loadなどの機能を備えています。これらはプラグインでも実現できますが、上で触れた通りプラグインの読み込みとで相殺されてしまうので、テーマが機能として備えている方が望ましいでしょう。
なお、プラグインの削減やこうした高速化機能による高速化の効果については下記記事で検証しましたので良ければ御覧下さい。
高いカスタマイズ性
これは言い方が難しいのですが、補足すると、LuxeritasにしてもCocoonにしても、上で触れた通り非常に多機能なのでそれらを駆使することである程度自分好みに変更することが可能、という意味です。
一方で、自分でCSSやPHPを弄ることに抵抗がない人にはあまり関係がありません。
例えるなら、マクドナルドに行って多彩なメニューの中から好きな組み合わせを選べるのは便利だけど、料理が上手くて自分で材料買ってきて好きに料理を作るよ、と言う人には関係ない、というのに似ているような・・・
筆者の場合、デザインなどのカスタマイズはそこそこで良くて、どちらかと言えば記事の中身に時間を掛けた方が良いというタイプなのでLuxeritasやCocoonの豊富な設定機能には助けられています。そういう意味ではこうした多機能テーマはまさに時短が可能な「便利なファストフード」なのかも。またその際に、ネット上で先人達のカスタマイズに関する情報を多数拾える事も重要になって来ますが、この両テーマはどちらにしてもそうした情報が比較的豊富です(後述の通り、さらに両者を比較するとCocoonの方が圧倒的にそれが多いのですが)。
と言ってもデザインって凝り始めると楽しくてついつい真夜中までやっちゃうんですよね・・・
LuxetirasよりCocoonの方が自分に合っていた理由
さて、ここからが本記事の本丸です。
初めに申し上げておきますが、これは両テーマの優劣の話ではなく、あくまでも筆者個人の好みや使い方にはLuxeritasよりもCocoonの方が合っている、というだけであり、他の方が見れば違う評価になると思います。あくまでもこうした意見もあるんだ、という風に捉えて頂ければと思います。
Cocoonはカスタマイズのサポートや情報が超充実している
一番特徴的な事なので一番最初に持ってきました。
Cocoonは「わいひら」さんという個人が管理しているWordpressテーマ(企業ではなく個人が管理しているというのはLuxeritasも同様)なのですが、質問を受け付けるフォーラムページがあって、そのQ&Aが驚くほど充実しています。
こちらでは、管理人のわいひらさんやその他の詳しい方が非常に丁寧かつ迅速にユーザーの質問に答えて下さっています。そしてそれがデータベースとして大変有用で、Cocoonのカスタマイズについて検索すると大抵の内容はこのフォーラムでのQ&Aで拾われていて、わいひらさんやCocoon使いの方々からの回答で解決されていたり、また凄いのは、それを契機にわいひらさんがすぐにテーマに改善を加えてくれています。
そして、それらだけでも十分な情報量なのですが、それらを活用して更なるカスタマイズを行っている人の情報もネット上で見つけることが出来るため、とにかくやりたい事に近づくための情報が非常に豊富です。
個人的に、これがCocoonの最大の魅力ではないかと感じています。
Cocoonはショートコードやリスト、スタイル機能が使いやすい
特にアフィリエイトや解説系の記事で重宝するのが、Cocoonのショートコードやスタイル、リスト、吹き出しなどが使いやすいことですね。
例えばこういうのも記事編集画面のプルダウンから簡単にできます。
- 早い
- 旨い
- 安い
あるいは文中のこういった下線やマーカーのような装飾も同じ様にCocoonのデフォルトの機能でできます。
例文:人生でもっとも幸せだと感じる瞬間の一つは、平日だと思って目覚めたのに休日だと知って二度寝する瞬間に違いありません。
こちらの枠や文字の色、細かいデザインは自分で子テーマのCSSの該当箇所を探してカスタマイズしていますが、カスタマイズの方法は容易に見つける事が出来ますし、そうしてカスタマイズしたスタイルをプルダウンのGUIですぐに使えるのは非常に便利です。
解説記事や商品紹介記事では論点をパッと明確に伝えることが大事だと思うので、これらのデザインは重宝しますね。
Cocoonのモバイルレスポンシブテスト機能が超便利
これ、Cocoonを実際に使うまでこんな機能がある事を知らなかったのですが、地味にめちゃくちゃ便利だったのでご紹介しておきます。
Cocoonを使うと、Worpressにログインしている間は自ブログを開くと画面下端にこんな風に半透明グレーの帯が表示されます。
ここでは、表示されている通り
- そのページのPV情報
- WP編集画面へのリンク
- Googleのページスピードテスト、SEOチェキ、ツイート検索へのリンク
などへのアクセスが簡単に出来るようになっていて、これだけでも非常に便利なのですが、一番気に入っているのは右端の
- レスポンシブテスト
というものです。
ここをクリックするとブラウザ上でのエミュレーターのようなサイトへ飛び、PCで作業している最中に、スマートフォンなどのモバイル端末でどのように表示されるのかを一瞬でシミュレーションすることが出来るのです。
Cocoonテーマ自体は元々レスポンシブテーマなのでモバイル表示対応しているのですが、自分で色々とデザインをカスタマイズする場合にはこれが非常に重宝するんですよね。
このように最近のiPhoneでの表示はもちろん、少し古く解像度が低い機種やAndroid端末、iPadのようなタブレット端末、さらに縦表示と横表示の場合の表示まで確認する事が出来ます。
これは本当に素晴らしい。エミュレーター自体はCocoonの機能ではないですが、このレスポンシブテスト含めた半透明グレーの帯は、本当に使っていて欲しいと思う機能を分かってるなあ、と感心しきりです。
LuxeritasはCopyright表記変更が有料
これは些細な話ですが、ブログの最下部などに表示するCopyright表記について、Luxeritasでは「WordPress Luxeritas Theme is provided by “Thought is free”.」で固定されてしまい、これを変更するには5,000円程度のプラグインを購入するしかありませんが、Cocoonでは設定で自由に変更できます。
Luxeritasはブログカードの構文が特殊
これ、LuxeritasからCocoonへ乗り換える時に苦労したのですが、Luxeritasはブログカードの記述形式に癖があります。これが、テーマ乗り換え時に障壁となります。
Luxeritasでは実装されたブログカードを挿入すると、<a>要素内に「data-blogcard=”1″」が挿入されます。これはLuxeritas独自のものなので、Cocoonを始めとする他のテーマに乗り換えた際にはブログカードとして認識してくれません。なので、Cocoon導入時には下記のような一括置換プラグインで記述を全置換する必要がありました。
※「ブログカード」というのはまさに↑のようなものです。
このような個々の記事一つ一つの内容を変更する必要のあるものについてはなるべくテーマ依存でない方が望ましいですね。(上で触れたリストや下線などの単なるデザインなら最悪思ったようなデザインにならないだけなので問題ありませんが、リンク先が表示されないというのは避けたいです)
一方Cocoonは、ブログカードを表示する際は、Wordpressデフォルトテーマと同様に記事編集画面でURL直打ちするだけでカードにしてくれるので、今後もし他のテーマに変えることになったとしてもそうした問題は起きづらいです(もちろん多少デザインは変わりますが)。
こうした理由から、長い目で見てCocoonの方が個人的には望ましいと考えました。
なお、LuxetirasはサイトスピードがCocoonより優れている、という話も散見されますが、個人的には有意な差は感じていません。アクセス数もLuxeritasからCocoonに乗り換えた昨年同時期から現在までに10倍程度に伸びているので実際的なデメリットは感じていません。
テーマの機能に頼らずプラグインを使うべき機能は?
このように多機能なCocoon、そしてLuxetritasは、プラグインを削減できるという長所がありますが、それでもあえてプラグインを使った方が良いと思われる機能がいくつかあると考えています。
Amazonなどの商品リンク
Amazonや楽天への商品リンク自体はCocoonテーマの機能ではなく、プラグインで実現するのが吉であると考えます。
上で触れたブログカードの話と同様、商品リンクは各記事に個別に記述される内容で、テーマを変えたからと言って自動的にそのテーマの文法に置き換えられる事はありません。つまり、テーマに依存したショートコードなどを使っていると、テーマを変えた際には上記の置換ツールを使うかFunctions.phpなどを弄る必要があります。
そうしたリスクや手間を省くためにも、筆者は一貫してRinkerプラグインを使用しています。これならテーマに左右されずに機能します。アフィリエイトがメインのサイトだと致命的になりかねないので注意しましょう。
アクセス分析などの統計機能
Cocoonなどのテーマにはアクセス解析の機能が付いていることがありますが、これも汎用的なプラグインを使う方が良いと思われます。テーマを変える度に過去の統計情報がクリアされてしまうためです。
筆者は、非常に有名所のJetpackを利用しています。
まとめ:Cocoonは幅広いカスタマイズ要望に応えつつ記事内容を充実させられるテーマ
Cocoonは、デザインのカスタマイズに関しては、CSSやPHPを全く触れない人からある程度基礎知識のある人、さらに自分でガンガンコードを書ける人まで幅広いユーザーに適応可能、と言えます。
極端な話自分でCSSやPHPを全く触らなくてもある程度カスタマイズが出来てしまうのもCocoonの特徴ですし、さらにある程度知識があればフォーラムでのFAQやネット上の豊富な情報を活かしてそこそこデザインに凝る事も出来ます。もちろんHTMLやCSS、PHPを自分で書ける人ならガンガンカスタマイズする事も可能なのは他のテーマと同様です。
また情報を見やすくするためのリストやスタイルを簡単に使うための機能が豊富なので、解説や商品紹介などの記事の内容をポイントを明快にしながら伝えたい、というブロガーには非常に向いています。
もちろんSEOや高速化と言った最低限の要件はしっかり押さえています。
それらをまさにCocoonのリストスタイル機能を使ってまとめるならこんな感じです。
- カスタマイズのための機能や情報が豊富なので、知識がない人からある程度ある人までそこそこ手間をかけずにカスタマイズが可能
- 商品紹介や解説を分かりやすくするための記事内スタイル(デザイン)が使いやすい
- SEOや高速化のツボはちゃんと押さえている
ということで、割と多くのブロガーのニーズに答えられる内容になっているのではないかと思います・・・というか、これが無料ですからね。コストパフォーマンスという言葉を使うのも憚られるほどのメリットが有るのではないかと思います。
以上、ご参考になれば幸いです^^
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