能ある鷹はパドルを隠す? – VWの控えめなシフトパドルは合理的かつロングドライブの良き相棒(かも)

パサオ君ことパサートオールトラックが我が家にやってきてもうすぐ丸4ヶ月が経とうとしています。

まだまだ新しい発見があり、特に「そうか、この形や制御にはこういう意味があったのか!」といった気付きがあった時は思わずニンマリさせられますよね(※家族を乗せて運転しながらニンマリするのは出来るだけ心の中だけにしています)。

そんな気付きがまた一つあったので綴ってみたいと思います。

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パドルシフトの「パドル」は長い方が格好いいと思っていた。

さて、記事タイトルにある通り今回はパドルシフト用のシフトパドル(回文ではない)の話なのですが、VWオーナーになる前の筆者の脳内パドルイメージはこんな感じでした。

ルノー・メガーヌGT(Source:motor-fan.jp)

BMW 3シリーズ(Souece:価格.comマガジン)

アルファロメオ・ジュリア(Source:Response.jp)

もう、実に分かりやすいですね。ニョキッと生えてるやつをバシッ!バシッ!と決めるイメージ(笑)

筆者も、パサートシリーズにもパドルシフト機能が備わっていると聞いて、こういうのを期待していた訳なのですが、現実にはちょっと違いました・・・

フォルクスワーゲンのシフトパドルは見えないくらいコンパクト

VW フォルクスワーゲン パサートオールトラック PassatAlltrackOLYMPUS E-M1MarkII, LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S. (22mm, f/3.3, 1/60 sec, ISO200)

さて、上の写真はパサオ君のコックピットです。あれ?パドル、どこ?

お次はこちら、ゴルフRのコックピットです。より過激なゴルフRならさぞかし長いのが・・・

Source:価格.comマガジン

あれ??長いパドル、絶対生えてたでしょ?折っちゃった?

 

変ですね。

改めてパサオに戻ります。ステアリングスポークによーく近寄って見てみると・・・

パドルシフト, パサートオールトラック, DSG, フォルクスワーゲンOLYMPUS E-M1MarkII, LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S. (25mm, f/3.5, 1/60 sec, ISO640)

ありました(笑)

裏から見るとこんな感じです。実に控えめですよね。

パドルシフト, パサートオールトラック, DSG, フォルクスワーゲンOLYMPUS E-M1MarkII, LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S. (27mm, f/3.6, 1/60 sec, ISO1250)

実はパサオだけではなくRやGTIも同じパドルの様なのです。

これ、何でなんだろうな、と思ってたんです。

まず単純に、長い方が操作しやすい様な気がするじゃないですか。

それに、せっかくパドルシフトを装備してるならもう少し主張してもいいと思うんですよね。はっきり言って必要性の高い装備というよりは趣味的な装備であって、これを求める層って(筆者も含めて)ある程度スポーティな見た目をも求めていそうだから。

そしてこの平べったい棒をちょっと長くするくらいでそこまでコストが大きく変わるとも思えません。

ところがパサートオールトラックのオーナーとなって実際にパドルシフトを使ったり色々調べたりしているうちに少しだけ考え方が変わってきました。

モータースポーツに見るパドルの生え方と長さの関係

さて、元々パドルシフトというギミックはモータースポーツの世界からやって来ました。であるからには、モータースポーツの世界でパドルシフトがどの様な形状になっているのかを紐解いてみるのが、パドルの形状への理解を深めるための近道でしょう。

生え方の話

まず生え方の話です。モータースポーツ界には主に二種類のパドルの生え方があるようです。

  1. ステアリングスポーク(ステアリングと一緒に回る)式・・・フォーミュラカー、スーパーGTなど
  2. ステアリングコラム固定式・・・ラリーカー、ドリフトなど
1番のステアリングスポーク式っていうのは、上の写真のVWの様に、ハンドルのスポークの裏側から生やしていて、ハンドルを回すとパドルも一緒の回る方式ですね。
2番目のステアリングコラム固定式っていうのは、ステアリングホイールを固定している首の様な部分からパドルが生えていて、ステアリングを回してもパドルの位置は変わらないものです。上で写真を引用したルノーやアルファロメオ、それからプジョーもこれですね。
下はプジョー・リフター試乗時の写真ですが、コラム部分からパドルが生えてるのが辛うじてご覧頂けるかと思います。てかリフターにパドルって変態過ぎるでしょプジョさんw

Apple iPhone XS, (4.25mm, f/1.8, 1/90 sec, ISO100)
プジョー・リフターのi-Cockpit

さて、上で、F1やスーパーGTなどのレーシングカーではスポーク(ステアリング一体回転)式、ラリーカーやドリフトカーではコラム固定式、と書いたところでお気付きの方も多いかと思いますが、言い換えるとこういう事になるかと思います。
  1. ステアリングスポーク(ステアリングと一緒に回る)式・・・基本ステアリングを持ち替えない
  2. ステアリングコラム固定式・・・コーナリングなどでステアリングを頻繁に持ち替える(ほどにハンドルをグルグル回す)

合理的ですね。確かにラリーカーの様にステアリングをグルグル回すような状況でパドルも回ってしまっては混乱の極みです(笑)(むしろこでの競技ではフロアシフトやコラムシフトが未だによく使われているのも同じ理由ですね)

長さの話

さて、上記に基づくと、コラム固定式の場合には長い方が(モータースポーツでは)合理的という事になりますね。つまり、ステアリングを大きく回転させ持ち替えた状況で確実にパドルを操るには、長い方が操作がしやすいためです。
一方、スポーク(一緒に回る)式では、長さは関係ないと言えるでしょう。手を持ち替えないので常に手元にパドルがある訳ですからね。
しかしそもそも筆者としてはここである疑問が浮かびました。

そもそも我々はステアリングなんて持ち替えないのでは

駐車でバックしたり切り替えしたりする時は別ですよ。そうでは無く、普通にある程度のスピードで走っていてパドルを使ってシフトチェンジするような状況で、手を持ち替えるほどステアリングを大きく回すでしょうか。高速道路は言わずもがな、伊豆や箱根に行っても、少なくとも気持ちよく流すようなワインディングではそこまで大きく切ることは無いでしょう。
そうすると、基本的にはステアリングと一緒に回る式の方が使い易いと言える気がします。
ただ同時に、そこまでステアリングを切らないのであれば、また、競技でもないのであれば、コラム固定式でも別に問題ないとも言えるでしょう。片方の手を離してパドルを操作したってフロアシフトまで手を動かすよりは十分スピーディな訳です。ただしこの場合はやはりある程度パドルの長さがあった方が良いでしょうね。
各社どちらの方式にしているのかは特許の関係など色々事情があるのかも知れませんが、プジョーなんかはラリーカーのオマージュだったりするかも?
いずれにしても、ステアリングと一体で回り、かつサイズが大きくないというVWのパドルのスタイルは実用上理にかなっている様な気はするのですが、それでもやはり非常に目立たない程に小さくしているのは何か理由があるのかな?と思う訳です(別に思わなくても全然困らないのですがw)。
実はここからが、最近気付いたことです。

ロングドライブで気付いたこと:パドルは出っ張らないに越したことはない

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久々のロングドライブだったので改めて気付いたのですが、長時間運転していると結構手のポジションを変えているんですよね。
似たような話ですが、長距離サイクリングとかのロードバイクのハンドルバーって、ドロップハンドルって言って、クルッと羊の角みたいな形してますよね。あの形ってすごく意味があるんですよね。

Source:viking-the-maintenance.com

上の写真で赤い字でドロップハンドルの各部位の名称が書いてありますが、これら全て、実際に走っている間に手を置く場所なんです。何十km、何百kmと手のポジションを変えずに走っていると肩や腕、掌の特定の部分に疲労が集中してしまうので、色々と持ち替えることが大事なんです。

で、それと同じ様に、長距離を走っていると無意識に、時にはこんな持ち方をしたり・・・

パサートオールトラック シフトパドルOLYMPUS E-M1MarkII, LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S. (24mm, f/3.5, 1/60 sec, ISO250)

あるいはこんな持ち方をしたり・・・

パサートオールトラック シフトパドルOLYMPUS E-M1MarkII, LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S. (24mm, f/3.5, 1/60 sec, ISO640)

手を変え品を変え手と腕の疲労を分散させているんですよね(もちろん高速道路での巡航時の話です)。

そう言う時に、パドルがニョキッとしてると邪魔じゃないかと思うんです。無造作に手を動かすと当たってしまったり、そもそもそのポジションに手を置けなかったりするはずです。

一方フォルクスワーゲンのように有るのか無いのか分からないくらいの控えめなパドルなら、ステアリングの周囲でどれだけ手のポジションを変えても干渉しません。

恐らくこれって運転時間が長くなればなるほど思った以上にストレスの有無に関わってくるんじゃないかと思うんです。

想像ですが、ロングツーリングの象徴であるアウトバーンの国の質実剛健な車ですから、ここまで考えてあえてこの地味なパドルにしている可能性はあると思うんです。

見た目上の派手さよりも、実質的な機能性を優先する、ジオン軍の某整備兵のあの言葉が脳裏に蘇って来ますね。

「あんなものは飾りです。偉い人にはそれが分からんのですよ」

まあ、考えすぎかも知れませんが、考えただけで焼酎ソーダ割り2杯くらい飲めちゃいそうなので、そう言う事にしておきたいと思います(笑)

Source:バンダイ

まとめ

いや、まあまとめとか結論とかそう言うのは何も無いんですが、ロングドライブを通じて見えてくることってやっぱりあるんだなー、というのと、車って深いなー、って思いますね。

そして、また一つパサオへの愛情とリスペクトが深まりました(親バカですんません)。

もっと家族を乗せてパサオと色々なところへ出かけてパサオの事を知りたいものです♪

最後に、「ウォーリーを探せ」ならぬ「パドルを探せ」的な写真を・・・。

パサートオールトラック シフトパドルOLYMPUS E-M1MarkII, LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S. (60mm, f/4, 1/125 sec, ISO1600)





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