こんばんは。ズボラファミリーキャンパーの10maxです。
人様に自慢できるほどズボラでして、今までランタンと言えばLEDランタンしか使ってきませんでした。別に悪くはないんですよ。そりゃあね、星空の下で酒瓶を並べてみりゃ、何だってそれなりに絵になるもんです。
でもね。何というか、歳のせいなのか、もう少しこう、味というか雰囲気が欲しくなってきましてね。LEDランタンにも炎風なゆらぎだとかを表現できるものもあるんですが、どうもこう、木目風の壁紙というか、疑似排気音をスピーカーから鳴らす電気自動車というか、そんな「作り物」感があってあまり食指が動きませんでした。
じゃあガソリンやオイルなんかの燃料系ランタンに行けよって話ですが、こちとら関東屈指のズボラキャンパー、そうは問屋が卸しません。
ガソリン/灯油ランタンは使用・メンテナンスが大変
ホワイトガソリンや灯油を使うランタンには、そりゃあ憧れます。こういうやつでつよ。
でも、調べてみると結構面倒なんですよね。
まず、そもそも灯油やガソリンを用意しなければなりません。灯油はガソリンスタンドでも売っていたり、ホワイトガソリンはコールマンなども販売しています。でも、ランタン以外に使わないんですよね・・・灯油ストーブなどを持っていれば共用も出来るんでしょうけど。しかもそれなりに嵩張るし運搬や保管も面倒です。
それから、マントルの扱い。最初に空焚きをしたり、交換したり、何かと面倒です。雑に扱うと穴が空いたり破れたりしてしまうらしいです。それ以外にも、うまく点火するにもいろいろコツが必要で、ポンピングというのを要所要所で行ったり・・・
そしてシーズンが終わった後は燃料を缶に戻し、色々分解したり清掃したりしないと使えなくなってしまうようで・・・
と、正統派ズボラキャンパーとして鳴らした筆者には中々敷居の高いものが有り、ちょっと手を出す気になれません。
いやもちろん、そういうメンテナンスも含めて雰囲気があるんだ、愛情が募るんだ、という方が多く居られるのもとても良く分かるんですが、筆者に関してはたまたま心に火が付かなかったというだけの話です(山田くん、僕んとこに座布団3枚お願いします)。
※ガソリンランタンの扱いについて「ミスターコールマン」が熱く語る記事はこちら↓
「ガスランタン」ならマントル不要で超絶楽ちん
そんな中、マントルもいらず、OD缶さえあれば簡単に使えてメンテナンスもほとんど不要な燃料系ランタンがあることを知りました。それが「ガスランタン」と呼ばれるランタンです。
つらつらと御託を並べる前にどんなものなのかサクッと写真をお見せします。
じゃ~ん。
これ、先日のキャンプの晩酌の最中の一枚です。中々いい雰囲気でしょう?
このキャンプの時に初めて持っていったのですが、上記のガソリンランタンような面倒な手順は全く必要なく、説明書も大して読まずに速攻で使えました(読めよ)。
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ではガスランタンの使い方をさらっと見てみましょう。本当にさらっと終わりすぎて、ブログ記事としてこれでいいのか、っていうくらい簡単です。
今回導入したのはFire-Mapleの「Orange Gas Lantern (オレンジ ガスランタン)」という商品です。コールマンの「ルミエールランタン」やスノーピークの「ノクターン」、キャンプテンスタッグの「キャンドルガスランタン」など各社から同じ様な商品が出ていますが、ガスランタンならどれも大体同じ様な使用方法です。
まず、内容物はこちら。本体は真ん中のガラスの筒のようなもので、右の黒いプラケースと左の小さな透明のケースは付属品です。
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (34mm, f/5.6, 1/80 sec, ISO100)
プラケースは他社の商品にもついていますが、本体のホヤ(筒)がガラスなのでこれが無いと不安です。また、左の小さな透明のケースには、極細のピンのようなものが入っています。ガスの通り道が詰まった際にこれで開けてやるんだそうです。筆者は失くしてしまいましたが・・・
燃料はOD缶を使います。下の写真のような、アウトドア用のコンロなどでも使うガスボンベですね。通常のカセットコンロ用のボンベ(CB缶)は使えないので注意してください。(最近CB缶でも使えるガスランタンがSOTOから登場したのですがそれは後で触れます)
で、ガスランタンの下端がネジが切られていて、OD缶にねじ込めるようになっています。
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (58mm, f/5.6, 1/160 sec, ISO100)
ねじ込みました。
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (38mm, f/2.8, 1/400 sec, ISO100)
後は点火するだけです。
通常は本体のガラスホヤの下が開いていてそこにバーナーやチャッカマンなど長いものを突っ込めるようになっています。点火方法としては、ガスランタン本体の開閉バルブ(2枚上の写真の、本体から飛び出ている針金製のレバーみたいなの)を回して開けてやって、チャッカマンなどで火を点けます。
ところで、このFire-Mapleのオレンジガスランタンはそこに一工夫されています。このガラスのホヤ、クルッと回すことで開閉できるんです。下の写真が開いている状態で、この状態でバルブを開けて点火します。
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (66mm, f/5.6, 1/125 sec, ISO100)
で、クルッと回すと、下の写真のように点火用の孔が向こう側に行って孔が閉じられます。
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (66mm, f/5.6, 1/160 sec, ISO100)
こうすることで、風に弱い、というガスランタンの弱点を補っているんですね。
ということで、点火するとこんな感じに・・・ちょっと火が出すぎてます(笑)
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (32mm, f/2.8, 1/400 sec, ISO100)
全開だとこのようにホヤから盛大に炎が出てしまうので、バルブで火の強さを調整します。火が強すぎるとガスの消費も早くなるので気をつけましょう。
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (32mm, f/2.8, 1/500 sec, ISO100)
ちなみにこのFire-Mapleオレンジガスランタンのガス消費量は1時間に約4gらしいので、OD缶一本でだいたい60時間くらい使えることになります。が、どの程度の火力で4g/hの消費量なのかは分かりません。どちらにしても一晩で無くなってしまうようなことは無さそうです。
使った後はOD缶から取り外して本体をプラケースにしまうだけ。OD缶はバーナーやコンロにも利用できるので兼用すればよく、ランタン用に別燃料を持ってくる必要はありません。
これならズボラキャンパーでも安心です。
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とは言えガスランタンも万能では有りません。メリットとデメリット、向いている用途などを整理しておきますね。
メリット①:コンパクト
上でお見せしたとおり、本体はほぼガラスのホヤ部分のみ。試験管のようなサイズなのでケースに入れても荷物の隙間にすっと収まります。
メリット②:マントル不要で簡単楽ちん
上でご紹介したとおり使い方はOD缶にねじ込んでチャッカマンなどで火を付けるだけなので朝飯前です(実際に使うのは晩飯後だと思いますが)。メンテナンスもほとんど何も考えなくてよいのでとにかくズボラが出来ます。
メリット③:OD缶は楽だし兼用できる
燃料はOD缶なので、ランタン用に専用のガソリンやオイル、灯油などを用意する必要がありません。また料理用のコンロなどでOD缶を使う場合にはもっとメリットがありませすね。後でも触れますが通常はメインランタンとしてではなく、料理が終わった後のまったりタイムで使うことが多いので、調理中はコンロで、終わったらガスランタンに付け替えて、と言った感じでOD缶を使い回せます。
メリット④:とにかく雰囲気が最高
一番大事なことを書き忘れるところでした。この「本物の炎」の柔らかいゆらめきと色あい、そして熱感はLEDランタンでは絶対に味わえない雰囲気です。晩酌用のお酒の横に置けばキャンプの夜が最の高になること請け合いです。
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (28mm, f/2.8, 1/8 sec, ISO6400)
デメリット①:メインランタンとしては使えない
照度は低いのでメインランタンとしてサイトを広範囲に照らすような用途には向いていません。せいぜいソロキャンプのミニテーブルの食卓を照らす程度です。筆者は晩酌時の手元用に割り切っています。むしろそれだからこそ味が出るのですが。
デメリット②:風に弱い
LEDランタンはもとより、ガソリンや灯油のランタンはマントルを燃やす方式を取ることで多少の風は問題無いようになっていますが、今回導入したようなタイプのガスランタンはガスコンロのように単にガスに火を灯しているだけなので少し強い風が吹くと消えてしまいます。
筆者が購入したFire-Mapleの「Orange Gas Lantern (オレンジ ガスランタン)」は上で触れた通り点火用の孔が塞げるので多少風には強いようですが、これは仕方がないですね。ただ、点火も超簡単なので点け直すのも苦はないですけどね。
参考:CB缶でも使えるガスランタン「SOTO Hinoto(ひのと)」登場
さて、実は今回ガスランタンを導入するに当たり当初狙っていたのはFire-Mapleのオレンジではなく、こちらでした。
この製品の一番の特徴は、OD缶だけでなく一般的なカセットコンロ用のCB缶も使えるという点です。正確には、写真左の下半分がガスを充填できるカートリッジになっていて、ここにCB缶のガスを充填して使用できるのです。
筆者の場合通常調理にはCB缶のカセットコンロを使っているのでこれは魅力的でした。調理で余ったガスをランタンで活用、なんてことも出来ますし、OD缶を持ってくる必要がなくなります。
それ以外にも、点火する部分がコイルになっていて風に強かったり、底に三脚孔が付いていて転倒しないように出来るなど魅力的な特徴が目白押し。
しかしこの製品、超絶品薄でして・・・今年の3月下旬に発売されたのですが速攻売り切れ。その後も入荷のたびに即時売り切れるという有様。もう待ってられないので、他の製品に飛びついたというわけです^^;
さいごに:ズボラでも手軽に「本物の炎」を楽しめるガスランタンは一つ持っておいて損はない
一言で言えば、このガスランタン一つでキャンプが2割増しくらい楽しくなりました。いや、4割増しくらいかも?
何しろ筆者にとってキャンプの楽しみの大半は夜お酒を飲みながら過ごすこと。その雰囲気を味わいに行っているようなもんです。で、その雰囲気がこんなに簡単に良くなるなら、効果てきめんです。
メインランタンとしては使えない、風に弱い、といったデメリットはありますが、そもそもサイトを広く照らすランタンで晩酌の手元を照らすってことは考えづらいわけですし、メインでなければ時々消えたところで問題はありません。そもそも風の強い日でなければそうそう消えないですし、点け直すのも簡単。コンパクトなので持ってくる際も嵩張らず、価格的にも数千円とお手軽。ここ最近で買ったキャンプ道具の中では費用対効果は抜群でした。
おかげで次のキャンプが楽しみです^^
※筆者が購入したFire-Maple Orange Gas Lanternは現在Amazonや楽天では現在新規販売していないようなので、類似商品をご紹介しています。
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (60mm, f/2.8, 1/20 sec, ISO6400)
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