こんにちは。10maxです。今日はカーライフとアウトドアのハイブリッド的なテーマです。
先日父子ともども、レンタルカートでサーキットデビューしてきました!
カートと言っても遊園地などにあるゴーカートではなく、全国レベルのレースなども行われている本格的なレーシングカートでスピードも速く(とは言えレンタル用は初心者でも危なくない程度に遅い)、大人でもかなり楽しめる一方、4歳からでも始められるという間口の広さなのです。今まで知らなかったのが勿体ない程だったので体験の模様をレポートしたいと思います。
ちなみになぜ急にそんな事を思いついたのかというと、子供たちとForza HorizonというXbox用のオープンワールド系のレースゲームをやっているのですが、やつら父親を置き去りにして上手いのなんの・・・。特に長男は今や「神」という最上級ランクに達しているため(本当に「上級」や「プロ」の上に「神」というレベルがある)、「一度実車でサーキットを走らせてみよう」と考えた次第です。
中井インターサーキットで親子レンタルカート体験
今回華々しくサーキットデビュー戦を飾らせて頂いた(いや、ただの体験です)のは、神奈川県の東名高速・秦野中井インターすぐの「中井インターサーキット」。見渡すとこんな感じで、これだけで「サーキットに来たぞ!」という気分が盛り上がります。
Apple iPhone 12 Pro, (4.2mm, f/1.6, 1/7800 sec, ISO32)
この中井インターサーキットは特に子供をメインの対象としたサーキットとのこと。対象年齢は4歳からなので、免許を持っていない子供向けのインストラクションもしっかり実施してくれるのが親子体験的には嬉しいです。
場内に入るとこんな風にカートの調整を行うパドック的な光景が見られます。やはり遊園地のゴーカートとは異なり、本格的な雰囲気が漂います。
Apple iPhone 12 Pro, (4.2mm, f/1.6, 1/1800 sec, ISO32)
とは言え、初心者や体験目当ての人が尻込みする必要はありません。
スタッフさんによれば、この日はたまたまスクールなどがあって日頃からレースに出たりしているガチキッズ達が沢山来ていたのでこんな風情になっていましたが、普段はもっと人の数もマシンも少なく、体験枠の人は体験者だけでコースに出られるので安心して下さい、とのこと。
しかし、それにしても本格的な雰囲気。これらみんな子供用のカートなのですが、この日来ていた子供達の多くは全国区の大会などにも出ているらしく、みんなマイカートをハイエースなんかに積んで転戦しているとのこと。こんな世界があるんだな~。
では以下、体験の模様をご紹介します。今回は中学1年生の長男と筆者の2人だったので、いずれも「11歳以上、身長145cm以上」の大人枠での参加でした。それ以下の子供の場合は少し手順や条件が異なるので後で補足するに留めます。ご了承下さい。
レンタルカート体験の流れ
では今回実際に行った体験の流れをご紹介します。この辺り、公式HPを見ただけだとスッと頭に中々入ってこないと思うので参考になればと思います。
体験予約は公式HPか電話で
まずは予約です。中井インターサーキットの場合は公式HPからの予約も可能ですが、初めて体験をされる場合は予め電話で相談しながら予約されるのが良いと思います。そもそもどんなプランを選べばよいのかなど、初めてのレンタルカートでは勝手が分からないので口頭でアドバイスを貰いながらの方が安心です。
予約時に体験プランを選ぶ
中井インターサーキットでは大きく分けて大人用と子供用の2プランに分かれています。11歳以上かつ身長145cm以上の場合は大人用のプランを選べて、レンタルカートも大人用サイズのものを使います。
10歳以下もしくは身長145cm未満の場合は子供用のプラン&レンタルカートでの体験となります。
今回は中1の長男と2人での体験だったので、まずは大人用のプランについてご説明します。
大人用は5周 or 9分の2プラン
子供の場合は初回は4時間の講習を受ける必要があるのですが、大人(11歳&145cm以上)の場合は基本的にすぐに本格的なコースに出て走ることが出来ます。
「基本的に」というのはどういう事かというと、運転免許を持っていない場合にはサーキットに出る前にミニコースを使った簡単なレクチャーをしてくれるのです。なので「一度もハンドルを握ったことがない小中学生・高校生がいきなりサーキットに出るなんて不安過ぎる!」という心配は無用です。
プランは2つから選べます。
- 5周プラン(ラップ計測なし):1,200円 ←あまり自信のない人向け
- 9分プラン(ラップ計測あり):2,500円 ←ある程度スムーズに走れる人向け
どちらを選べばよいかで迷うと思いますが、一言で言えば日頃からあまり運転に自信のない人は5周、ある程度問題なく走れそうな人は9分プランとなります。
計算すると、9分掛けて5周走った場合、1分48秒/一周となります。これがどれくらいかというと、もしコースの途中でスピンしたりして頻繁に止まらない限り、かなり遅いペースと言えそうです。
今回は筆者と長男は9分プランを選びました。ラップは後で掲載しますが、筆者は1周あたり平均40秒くらい、長男は平均35秒くらいでした。
たぶんある程度運転が好きな大人なら問題ないと思います。一方長男のタイムは、運転したことのない子供の初めての体験としては速い方だとスタッフの方にも言われたので(まあForza Horizonで「神」ですから・・・)、不安であれば相談された方が良いかも知れません。
なお、一度も実車を運転したことの無い長男の方が筆者よりタイムが速いってのはあえてサラッと流したので、内緒でお願いします。
小さな子供はミニコース or 初回4時間講習
一方子供(10歳以下 or 身長145cm未満)の場合、始め方が2つあります。
- 電動カート&ミニコースでの体験走行(4~10歳)
- 4時間の入門キッズカートスクール(原則6~10歳)←本コースに出るのに必須
まずはカートで遊ばせてみよう、という場合には1番目ですね。これはミニコースで遊び用の電動カートに乗る感じなので、4歳の幼児から安心して遊べます。
ですが、ゆくゆくは本コースで走りたい(走らせたい)という場合には、2番目の講習を修了する必要があります。こちらは原則6歳から参加可能ですが、1番目の電動カートに2回以上乗っていれば5歳でも参加可能とのことです。
筆者宅はこちらの子供向けのケースは体験していないので、詳しくはスタッフの方に問い合わせてみて下さい。いずれにしても、小さな子供向けにも楽しみ方の間口が広く用意されているのは嬉しいですね。
Apple iPhone 12 Pro, (6mm, f/2, 1/640 sec, ISO25)
カート・装備一式は現地でレンタル・購入
いよいよ現地入りです。初回は色々慣れないので予約時間の30分くらい前には到着した方が安心でしょう。というのも、この「予約時間」というのは実際に本コースに出る時間なので、それまでに下記のような諸々の準備を終えるという流れになるためです。
走行に必要な装備は現地でレンタル(一部購入)出来るので、来場時は長袖・長ズボン・スニーカーなどの動きやすい靴を着用してくるだけで、あとは手ぶらでOKです。
ヘルメットはレンタルカートとセットでレンタル出来ます。
それに加えて初回だけフェイスマスクとグローブを500円で購入します。
受付で料金を払い、それらを装着して場内に向かいます。
Apple iPhone 12 Pro, (4.2mm, f/1.6, 1/690 sec, ISO32)
運転免許がない場合はミニコースで事前レクチャー
上で触れた通り、運転免許を持っていない場合は本コースに出る前にミニコースで簡単なレクチャーをしてくれるので、一度も実車を運転したことがない子供(11歳~)でも安心です。
また、免許を持っている大人でも、ミニコースでの走行練習はありませんが、レンタルカートの操作方法はちゃんと教えてくれます。カートの場合は乗用車と異なり左足ブレーキだったりと、独特の操作方法になりますからね。
ただし子供の場合、このミニコースであまりにコースアウトしてしまう場合は本コースに出られない事があるので注意が必要です。
いよいよ本コースへ!
長男への事前レクチャーが終わり、いよいよ本コースへ出ます。コースのレイアウトはこんな感じになっていて、⑤と①の間辺りからインして、反時計回りに周回する一周約400mのコース。
スタッフさん曰く、コースは割と勾配とヘアピンが複合した、短い割にテクニカルなコースになっているとのこと。①を過ぎた辺りから下っていき、③〜④が最も下り勾配が強く、④のヘアピンを過ぎたところからバックストレートにかけて登っていく感じです。
一番の難所は下り坂の底辺にある④のヘアピン。③〜④にかけての下りが最も傾斜がきつく、オーバースピードで入って慌ててブレーキペダルを踏んだままコーナーに入るとすぐにスピンしそうになります。
というと何だか難しそうですが、要はコーナーに入る前にしっかりスピードを落とし、コーナリング中はブレーキを踏まない、という点だけ気をつければスピンすることはありません。
ちびっ子達にビュンビュン追い抜かれ、長男からも周回遅れに
そんな事を思いながら最初はドキドキしながら走っていましたが、次第に慣れて肩の力を抜いて走ることが出来ました。
・・・がそんな事を思ったのも束の間、何やら小さい影がビュンビュンと横を駆け抜けていきます。。。
ちびっ子レーサー達だ~~~!!そう、今日は普段からレースに出てる子供達向けのスクールもあったりして、レーシングスーツに身を包みマイカートに乗った子供達が沢山走っていたのです。
彼ら、ヘアピンでモタモタしてる筆者を巧みにインからアウトから秒で、いや、コンマ秒で抜き去っていきます。完全に手玉に取られてますw
なんて呆気にとられてたら、今度は大人用のレンタルカートに乗った少年が筆者の横を駆け抜けていくではありませんか・・・ありゃー!!うちの長男君ジャマイカーーー!!
筆者と同じ体験コースで、さらに(遊園地以外で)今日初めて実車のステアリングを握ったというのに、あっさり父を周回遅れにしやがりました。さすが「神」(笑)
ちなみにこの日は特別に混み合っていたのでちびっ子レーサー達と同じ時間枠で同時にコースに出ることになりましたが、普段は土日でももっと余裕があって体験者は体験者だけで走るようにしているとの事でした。
ラップタイムを計測してくれる
さて、実は後から知ったのですが、9分間プランだとラップタイムを計測してくれるんですね。下は筆者のタイムですが、最初の緊張が次第に解けてタイムが上がっていく様子が分かりますね。計測してくれること先に言ってくれればもっと気合い入れたのに~(笑)
お次に長男のタイム。筆者が平均40秒くらいなのに対し、長男君、あきらかに筆者よりもタイムがいいですね。平均35秒ちょっとくらいでしょうか・・・。一周400mでラップ30秒ちょっとのコースで5秒差って結構なちぎられっぷりですよね(笑)
ちなみに周回数は筆者と同じ12とありますが、正しくは13周じゃないかと思います。4周目の「1分42.148秒」というのが2周分なんだと思われます。こちとら周回遅れにされたので間違いないですw
タイムが上がるとレンタルカートのレベルも上がる
今回は最も初心者向けのレンタルカートで走行しましたが、このラップタイムが上がるともっと速いカートにレベルアップ出来るそうです。次のステップとしては、ベストラップが30秒を切ると一段回上のカートに乗ることが出来るとのこと。これは良い目標になりますね。
レンタルカートの試乗インプレッション(と初めての運転のコツ)
さて、一応車の試乗記事も書いている旅恋写でありますので、ここは一つレーシングカートの試乗インプレッションと行ってみたいと思います!また、カートは乗用車とはかなり挙動が異なるので、下記の特徴やコツを心に留めて頂くと初めてカートに乗るときに多少役に立つと思います。
ステアリングは重くダイレクトでクイック
当たり前ですが、パワステなんてものは一切ない生ステですので、めちゃくちゃ重いです。
しかも、路面の変化を超絶ダイレクトに伝えてくる・・・いや、伝えてくると言うより、路面の変化でステアリングを取られそうになるのを押さえつけながら走るという感覚です。事前にスタッフさんから「コーナーの縁石(赤白のシマシマ)にはあまり乗り上げない方が良いでしょう」と言われていましたが、筆者は慣れてきたところで少しだけ縁石に引っ掛けてみたところ、ドウンッっとステアリングの向きを変えられそうになり、結構意識して抑え込まないといけませんでした。
なので、基本的に両手はハンドルの2時45分くらいを持つようにしてしっかり抑え込み、切る際には上から下に引き下げるような感じで回してあげるのが良いそうです。
更に、超絶クイックなので、基本的にハンドルを持ち替える事はまずありません。タイトなヘアピンでも持ち替えずに簡単にクイッと回れてしまいます。適切なラインを通すにはかなり繊細な操作が求められそうです。
ちなみに左右輪の回転差を吸収するデフ的な機構は無さそうでした。その意味では曲がりやすいのか曲がりにくいのかよく分かりませんが、まあ軽い車体なので力で抑え込むって事なのかな。
ということで、よくスポーツカーのステアリングフィールでよく言われる「重く」「ダイレクトで」「クイック」という形容詞を全てはるか後方に置き去りにするほどのスポーティなステアフィールでした。いや、スポーティを超えて完全にスポーツです。たった9分間で腕が筋肉痛になりましたw
ブレーキは後輪のみなのですぐロックする
乗る前にレンタルカートを観察していてすぐに気づいたのが、ブレーキがリアにしか無いこと。これはレギュレーションによるもののようですが、そのようなレギュレーションになっている理由はよく分かりません。フロントにブレーキを付けると構造も複雑になりコストも上がってしまうし、そもそも入門クラスのカートのパワーなら後輪ブレーキでも十分な制動力が得られるというのもあるでしょう。
で、これがカートを操縦する上で非常に大きく影響します。後輪が非常にロックしやすいんですね。
なので、ステアリングを切った状態でブレーキングするとすぐにスピンしそうになります。なので、それを操りながらドリフトして旋回できるほどの上級者ならいざ知らず、初心者的には「ブレーキペダルを踏む時はハンドルを真っ直ぐに」が鉄則となります。
車体の状態が手にとるように分かる
一方で非常に面白いのは、カートにはサスペンションやパワステと言った仲介物が殆ど存在しないので車体の状態を身体の一部のように把握することが出来る事です。例えば仮に後輪がロックして滑ったとしても、瞬時にお尻あたりでそれを感知出来るので、サッとブレーキから足を離してカウンターを当ててリカバリーする事も可能です(低速なら・・・)。
こうしてダイレクトな車両感覚を覚えながら自在にカートをコントロール出来るようになったら楽しいだろうな~♪
最高速度は約60km/hだけど体感速度は数倍!
今回のレンタルカートは最も入門用と言われるビレル社製のN35というモデル。パワーユニットはホンダの汎用エンジンGX200で、排気量196ccから最大出力6.5ps、最大トルク1.35kgmを発揮します。
最高速度は約60km/hとのことなので、50ccの原付とほぼ同じではありますが、パワーウエイトレシオで見るとこのN35というカートの方が動力性能が優れている事が分かります。
- スーパーカブ:96kg÷3.7ps=25.9kg/ps
- N35:135kg÷6.5ps=20.7kg/ps
実際、以前スーパーカブなどの原付きに乗っていましたが、加速感は明らかにカートの方が上です。
パワーウェイトレシオと言えば、このくらいの軽量さとパワーのマシンに大人と子供が乗った場合だとパワーウェイトレシオは子供の方がかなり有利になりますね・・・!と言い訳をしてみます。
さらに圧巻なのは体感速度。乗用車はもちろん原付などと比べても圧倒的に乗車位置が低いので、体感速度は100km/h近いのではないでしょうか。しかもコーナリングが恐ろしくクイックで遠心力が強い事も体感速度を高めています(ジェットコースターの旋回時を思い出してみましょう)。
このスピード感・遠心力と絶えず戦い続けることになるので、たった9分間でもまあまあ運動したような気分になります(笑)
さいごに:レンタルカートはモータースポーツ好きでなくとも楽しめる遊びだった
結論。いや~想像以上に楽しめました。
今までレーシングカートというとモータースポーツの一種というイメージがあって、筆者自身は「車(乗用車)好き」ではあるものの「モータースポーツ好き」ではなかったので、ちょっと縁のない世界なのかな、と思い込んでいたのです。
ところが体験してみて思ったのは、こりゃ車好きならみんな楽しめるぞ、と。さらに自分が車好きでなくても、車好きな子供が居るなら体験させてみると良さそうだぞ、と。何故かと言うと・・・
- 単純にレジャー/スポーツとして楽しめる
- 車という乗り物をぐっとリアルに理解できる
まず一つ目に、「モータースポーツ」というと敷居が高そうなイメージがありますが、今回お邪魔した中井インターサーキットのように4歳から体験できて、カートから装備までレンタルしてくれて、レクチャーもしっかりしてくれて、という施設があれば、カヌーやシュノーケリングなどのようなレジャーの一つとして楽しめてしまう事が分かりました。
しかもハマればもっとタイムを良くするために練習したり工夫したりする楽しみ方も出来るし、スポーツと呼んでいいほどの手応えもあります。
そして二つ目に、筆者のような「車(乗用車)好き」にとっても非常に興味深い体験となる事が分かりました。上のインプレで触れた通り、ダイレクトでクイックな操縦感覚は究極のスポーツカーと言え、車両の操縦感覚を肌で感じることで、車という乗り物の仕組みや挙動の原理原則をグッと深く理解することが出来た気がしました。
という事で、もし興味を持たれたら今回の中井インターサーキット、もしくはお近くのレンタルカートサーキットを探して体験してみて下さい^^
さて、カートを楽しんだ後は愛車でのドライブを楽しんで帰路に就きます。カートも良いけど、やっぱり愛車には勝てません!
・・・とお約束の親バカ発言で〆とさせて頂きます(笑)
Apple iPhone 12 Pro, (4.2mm, f/1.6, 1/3900 sec, ISO32)
中井インターサーキットのアクセス等
公式HPはこちらです。詳しい体験の仕方やおすすめのプランなど、電話で問い合わせれば丁寧に教えて下さるでしょう。
ロケーションは神奈川県の秦野市と中井町のちょうど境目あたりで、東名高速の秦野中井I.C.から車で5分ほどなので、都心からでも非常にアクセスが良いです。東名の用賀I.C.からだと、空いていれば1時間もかからないですね。
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