筆者、画期的なパッシング手法を開発

2020年4月27日

皆さんは、車やモビルスーツの運転に欠かせない「パッシング」という行為をご存知であろうか。フロントライトのロービーム・ハイビームを素早く切り替えることにより、対向車や前走車に対して様々な合図を送るために行われる行為である。
さて、この度筆者は、前代未聞の画期的なパッシング手法を開発したので、この場を借りて報告させていただきたい。
つい一週間ほど前、いつものように愛機である陸戦型モビルスーツRX-8に搭乗し、府中街道を走行していた時のことである。
前方交差点に、右折しようとしている対向車があった。信号は青だったが、筆者の前が詰まっていたため、当然ここは対向車を先に右折させるのがスマートである。ところがよく見ると、右折しようとしている対向車は仮免許練習中の教習車ではないか。
筆者は無駄に考えた。これでは、普通の地味なパッシングを送っただけでは気付いてくれないのではないか、いやよしんば助手席の教官が教えてくれたとしても、新たなドライバーとして羽ばたこうとしている彼に、より華麗なエールを送る必要があるのではないか。
そこで筆者は、通常はハンドルの右にあるライト操作用のレバーを引くことによりパッシングを行うべきところを、思い切って左側のレバー操作によりパッシングを試みたのである。
するとどうであろう、突如フロントガラスに南国のスコールのごとく噴射される多量の液体、続いてそれに刺激を受けたかのように機敏な動きで繰り出される二本の黒いワイパーの乱舞。
これにはさすがに仮免君も驚いたに違いない。いや彼だけでなく、経験豊富な教官殿も度肝を抜かれたことだろう。このような高等技術はきっと教習所では教えていないはずである。
さて、この画期的なパッシング手法の効果の程は言うまでも無い。真冬の府中街道に突如真夏のごとく降り注いだスコールとその中で舞い踊る二本のワイパーの競演に、仮免君の教習車は一瞬我を忘れたように交差点の真ん中でたじろいで見せたものの、すぐに筆者の意図を汲み取って右折していった。
読者諸兄も、もし対向車が自分のパッシング行為に気づかないような際には、この斬新且つ情熱的なパッシング手法を試されてはいかがだろうか。
※ちなみに、上記の交差点で新しいパッシング手法が繰り出されたその瞬間、誰よりも驚いて冷汗を垂らしていたのは他でもない筆者であったことを参考までにここに記しておく。