さて、旅のクライマックスがいつどこでやって来るのか、それは誰にも予想出来ない。
旅の計画時にある程度の見込みや期待を抱いていたとしても、天候の変化、出会う人、書籍やネットでしか見た事のない情報や写真の真偽や主観、そうしたものによって、期待していた場所で当てが外れたり、逆に予想もしていなかった場面で突然旅の最高の思い出が出来ることもある。
この日もそうだった。
渋温泉・志賀高原ツアー最終日のこの日向かったのは日本最高標高のゲレンデ、横手山・渋峠スキー場だ。当然今回の最大の見所の一つであると期待していた。
そしてこの日この場所で、このツアーで最高の瞬間を迎える事が出来た。
完全に「期待を裏切られた」。
えっ?話の流れがおかしいって?
そう、今回の場合、事前に期待していた場所は、
筆者の期待など軽く300%ほども凌駕する素晴らしい場所だった、
そういう事だ。
そんな素晴らしい絶景ビューポイントについて詳しくご紹介したい。
(2022年2月8日更新)2022年1月に再訪した際の写真や動画も追加しました。
横手山・渋峠スキー場へのアクセス
志賀高原には寺子屋や一の瀬、焼額など複数のスキー場で構成されるが、その中でも横手山・渋峠スキー場は少し離れた場所にある孤高のスキー場である。
国道292号線(志賀草津高原ルート)を渋温泉(長野県)方面から登ってきた場合、志賀高原の入り口にあたる蓮池やサンバレーなどのスキー場の辺りの分岐で左(北方向)に折れて県道471号線を進と寺子屋や一の瀬、焼額等のメジャーなスキー場群が現れるが、そのまま志賀草津高原ルートを進と、途中熊の湯温泉を過ぎて横手山スキー場の麓に辿り着く。
なお、そのまま志賀草津高原ルートを進めばやがて群馬県に入り、日本国道最高標高地点に至る、という道程だ。
OLYMPUS E-M1MarkII, OLYMPUS DIGITAL CAMERA (34mm, f/3.8, 1/1600 sec, ISO200)
横手山スキー場はリフトが既に絶景アトラクション
横手山スキー場の麓の横手山第1スカイペアリフト乗り場に到着。
横手山スキー場は縦に細長いスキー場である。この横手山第1スカイペアリフトに続く第2スカイトリプル、第3スカイペアの計3つのリフトを乗り継いで標高2,307mの横手山頂上を目指す。
頂上の裏側に渋峠スキー場がある。
ずっと先に見えるのが横手山の頂上だ。
下の写真はほぼ同じ場所で2022年1月の大寒波の直後に撮影したもの。樹氷が美しい。
取るものもとりあえず、真っ直ぐに標高2,307mを目指す。
最後の横手山第3スカイペアリフトはかなりの急こう配を登っていく。振り返ると妙高や北アルプスの峰々が織りなす絶景が見渡せる。リフト自体が既にスリルと絶景のアトラクションになっている。
下の写真は2022年1月の大寒波の直後に撮影したもの。氷点下10度を下回る極低温で美しい樹氷が広がっている。
Apple iPhone 12 Pro, (4.2mm, f/1.6, 1/10800 sec, ISO32)
まだ頂上に向かい途中のリフトの時点で、絶景の予感は間違っていなかった・・・もとい、想像を遥かに上回りそうだという期待に、オラ、わくわくすっぞ。。。
日本最高標高2307mのゲレンデ、横手山頂上に到達!
やがて日本で最も高いゲレンデの頂上に到着する。
その標高、2,307m。
一目散に展望台を目指す。
何はさておき満天ビューテラスからの絶景を
横手山の頂上には「満天ビューテラス」という展望台がある。カフェも併設されているようなので、日本のてっぺんゲレンデでコーヒーってのも乙なものかも知れない。
・・・いやいや寝言は寝て言え。コーヒーなんか後だ。全ては絶景を拝んでからだ。話はそれからである。
・・・
・・・
・・・ああ、こういう場所だっのか。ごめん、舐めてた。
以下は2022年1月の大寒波直後に撮影したもの。樹氷が美しい。
こちらは2022年1月2日に撮影したパノラマ動画。氷点下10度を下回る極低温の中でカメラを回していると指が千切れんばかりだったが、絶景のためにそれも忘れて夢中で撮影していた。
下は2020年2月に撮影。いずれもOM-D E-M1 Mark IIで撮影。
横手山頂ヒュッテは絶景とパンの名店
リフト降車場兼満天ビューテラスから外へ出ると、まるで地球離れした光景が広がっている。
満点ビューテラスのすぐ隣には、「横手山山頂ヒュッテ」という宿泊可能なレストランがある。ここで昼食を頂く。
さて、ここは大変美味しいパンが頂けるようである。
パンが有名なのに、筆者はこの日はどうしてもカレーうどんが魅力的に思えてカレーうどんを食してしまった。
なので、2年後の2022年に訪れた際には、名物料理であるパンの付いたボルシチを頂いた。その他パンシチューなど、魅力的なメニューが沢山。
ヒュッテの中からも絶景が満喫できる。
絶景のデパートやぁ〜〜〜(死語注意)。
宿泊もできるようなので、いつかここで朝日と日没を拝んでみたい、と妻が言う。
また行きたい場所が増えてしまった。
横手山スキー場、2800mの絶景クルージング
いよいよ日本で一番高いゲレンデから滑り降りる。滑り始めから滑り終わりまで絶景のオンパレードである。
麓の横手山第1スカイペアリフトの区間は緩斜面の連絡コースなので、メインは横手山第2スカイトリプル〜第3スカイペアリフトの区間となる。頂上から横手山第2スカイペアリフトの麓まで、およそ2,800mのロングクルーズを楽しむことが出来る。
なお、順序が前後したが、横手山スキー場は日当たりが良いため、滑るには午前中から昼過ぎくらいがベストである。
また、正面の妙高や北アルプスの絶景を満喫する上においても、それらの峰々に順光で日が当たるのは午前中であるため、やはり昼過ぎくらいまでがベターである。
ご参考まで。
裏側の渋峠スキー場は絶景×開放感抜群
さて、頂上の裏側には渋峠スキー場がある。
渋峠スキー場は「渋峠第1ロマンスペアリフト」1本だけのシンプルな構成のスキー場である。しかし、草津・群馬方面の雄大な絶景と開放感、そして適度な斜度が魅力の中々素晴らしいゲレンデである。
約800mの絶景バーン一気に滑り降りる。混雑していないのも魅力である。
OLYMPUS E-M1MarkII, OLYMPUS DIGITAL CAMERA (29mm, f/8, 1/1250 sec, ISO200)
適度なツリーランが楽しめる、どこか牧歌的な雰囲気のある開放感のあるゲレンデだ。
なお、最も楽しんでいたのは撮影者であるというのは内緒である。
渋峠ホテルは長野県と群馬県の県境に建っている
そう、ここは渋峠である。あちらは群馬、こちらは長野。
渋峠スキー場の麓にある「渋峠ホテル」はちょうど長野県と群馬県の県境に建っているという。国道292号線、通称「志賀草津高原ルート」沿いにあり、国道最高地点2172mにも隣接している。ここをベースとして横手山・渋峠スキー場を楽しむという選択肢も面白いかもしれない。
一本だけあるリフトで何度か渋峠スキー場のゲレンデを楽しむ。
なお、横手山スキー場へ戻る際にも同じリフトを利用する事になる。渋峠スキー場のゲレンデで滑るにはこのリフトの途中の降り場で降り、降りずにそのまま乗っていけば横手山スキー場へ戻ることが出来る。
ところでこの日はかなり気温が高く、雪質は完全にシャーベットで摩擦係数が高く滑りづらかったが、週半ばの冬将軍が無ければもっとひどいコンディションだっただろう。
まとめ:横手山・渋峠スキー場は絶景もクルージングも満喫出来る欲張りスポット
横手山、渋峠いずれも、想像を遥かに絶する絶景と、それを終始楽しみながらクルージング出来る大変欲張りなゲレンデであった。
また、横手山頂ヒュッテではこれまた美味しい料理と絶景を同時に楽しめる魅力的スポットと来ており、実に充実した一日を過ごすことが出来た。
ただし、標高が高い上に山頂は遮るものが少ないため体感温度は相当に低い。好天の際に訪れることをお勧めしたい。
横手山スキー場絶景クルージング動画
絶景クルージングの模様を動画にまとめたのでご覧下さい。こちらは2022年1月の大寒波直後の映像。樹氷と絶景と開放感のコンボをお楽しみ頂けます。
こちらは2020年2月撮影の横手山スキー場での滑降の模様。
こちらは2020年3月撮影の渋峠スキー場ツリーランの模様。子供たちも楽しそう。
関連外部リンク
横手山・渋峠スキー場公式HP
横手山頂ヒュッテ
渋峠ホテル
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