昨年秋にラインナップ追加となったCX-8のガソリンモデルに試乗してきました。それまでCX-8はディーゼル専用モデルでしたが、満を持して投入されたガソリンモデルに、今更満を持して試乗しました。
まあ、買わないですけどね(笑)
とはいえ今の愛車、2012年式プジョー308SWが今年の2月に7年目の車検を終え、交換部品等も5,6万円のものがちょいちょい出てきたため、よほどいい車が登場すれば買い換えることもあり得ないことはないかな〜とは思ってますけどね。
そのような中でCX-8については気になる車の筆頭でして、2017年12月の発売日当日に試乗に行きました。↓はその際のインプレ記事です。運転の感じについてはベタ褒めしてます。
やはりマツダの塗装は美しい
さて、久しぶりに実車を拝見です。
おや?上の記事と同じ展示車かな??と思いきや、前回は無かったルーフレールが付いてますね。シートの色も違うので別の車ですね。展示車を入れ替えてもやはりこのソウルレッドクリスタルメタリックが見栄えすると考えたのでしょう。
Apple iPhone XS, (4.25mm, f/1.8, 1/60 sec, ISO100)
確かに何度見ても惚れ惚れする光沢感です。厚いガラスの層を通してマイカが引き立っています。
Apple iPhone XS, (4.25mm, f/1.8, 1/60 sec, ISO125)
絶妙なボディラインと相まって、マツダの魅力の一つは塗装にあり、と思わせてくれますね。
Apple iPhone XS, (4.25mm, f/1.8, 1/60 sec, ISO100)
わざとらしいプレスラインなど使わずに、面で表情の変化を見せてくるあたり、日本車の中では抜きん出ている気がします。その集大成がMAZDA3なのでしょう。
さっそく試乗
今回の試乗ではパワーユニットに着目です。実は今回用意して頂いたのは
・CX-8 25S (NAガソリン)
・CX-5 25T (ガソリンターボ)
の二台。本命はCX-8の25Tだったのですが試乗車が無かったとのことで、ターボ車については同じエンジンスペックでフィーリングが味わえるCX-5の25Tでの試乗を提案頂きました。
まずはNAガソリンモデル。動力性能は文句なしだけど・・・
最初にCX-8 25S、NAガソリンモデルです。
最高出力は6000rpmで190ps、最大トルクは4000rpmで252Nmを発生ということで、スペック的には十分に感じます。この252Nmというのは、現愛車308SWの240Nm@1400〜3500rpmと似たようなスペックで、約200kgの重量差がどう効いてくるかというところです。
結論から言うと、動力性能はNAガソリンでも全く問題ありませんでした。今の308SWとの重量差は殆ど感じさせず十分に気持ちのいい加速を味わえます。立体交差の登坂も試しましたが全く不満はありませんでした。追い越し車線に移る際など、スッと意のままのタイミングで加速でき、車体の大きさを感じさせません。
一方問題はサウンド等のフィーリング。低回転ではやはりディーゼルとは異なる軽快な回り始めとレスポンスを見せてくれるのですが、3000回転以降の中〜高回転が好みに合いませんでした・・・
6000rpmで最高出力を発生するだけあって吹け上がりは悪くないのですが、音が安っぽいのです。なんというか、音が荒くて雑味が多く、昔のMZRエンジンのように実用性しか感じないんですよね^^;
また、どうせCX-8を買うならAWDが良いと思っているので、FFしか設定のない25Sは対象外です。
本命のガソリンターボは良いとこ取り
次にガソリンターボモデルの25Tです。こちらは上記の通りCX-5での試乗となります。
まずアイドリングと低速時はいい意味で普通です。ディーゼル試乗の時のように、「乗ってしまえばカラカラ音はそんなに分からないですね」などという会話すら出てこないくらい、普通に静かです。ガソリンエンジンなのだから当たり前ですね(笑)
しかし、前方がクリアになりアクセルをひと踏みした瞬間に笑ってしまいました。「ブロロロロロ!」という勇ましい音と共に背中がシートに押し付けられ、傲然と加速します。
営業さんに対して最初に発した一言は
「ああ、もう、こっちですね」
でした(笑)
それもそのはず、2000rpmで発せられる420Nmという最大トルクはディーゼルモデル(450Nm)とほぼ同じなので当然ですね。しかもそれをより高回転まで引っ張れるのだから、実に楽しいです。
プロのレビューでは、最高出力230psを発するのがディーゼル並みに低回転の4250rpmということで高回転でパワーが伸びるタイプではない、とか、回して楽しいタイプではない、という評が多いですが、素人がちょっとしたワインディングなどで運転を楽しむだけなら十分です。現愛車の308SWも決して高回転タイプではないものの、3000−5000rpmくらいの中高回転をキープしての中間加速が実に楽しいのですが、それは25Tも同じ感覚です。
ちなみにガソリンの25S、25Tにだけ「スポーツモード」とに切り替えられる機能があります。これは高回転まで引っ張るシフトプログラムモードなのですが、要はディーゼルだと引っ張るほど上が無いけど(あるいは回さなくても十分トルクフル)、ガソリンだと上まで回せるからこう言う機能があるんでしょうね。
しかもNAで感じたような音の安っぽさもありません。加速時の音はディーゼル(XD)と似た、まるでV8エンジンのような迫力のあるサウンドです。
また、レスポンスが良く軽快で大きさを感じさせない点はNAと通じるものがあります。
ということで、
- 怒涛の加速とサウンド
というXDの魅力と、
- アイドリング時や低速時の静かさ
- (ディーゼルに比べると)中〜高回転で回して楽しい
- レスポンスが軽快で車体の大きさを感じさせない
といったガソリンエンジンのメリットを併せ持った美味しいとこ取りのパワーユニットと言えるのではないでしょうか。
やはり自分にとっての本命は25T、と言うのが確認できました。一方ディーゼルにはディーゼルで踏まなくてもグイグイ進む運転の楽さ、と言う良さがありますが、筆者はある程度回したいので、ここは好みですね^^
・・・まあ、どっちにしても買う予定は無いですけどねw
荷室詳細
詳細と言うか、前回チェックし忘れたところや気になっていた部分の寸法チェックです。荷室の各部寸法に関する記事は↓です。
上の記事で整理したCX-8、筆者の個人的な対抗馬であるプジョー5008、および現愛車のT7型308SWの基本的な荷室寸法を再掲します。
(単位:cm) | 奥行き | 幅 | 天井までの高さ | VDA容量(3列目収納時) |
CX-8 | 120〜130超 | タイヤハウス間:100
タイヤハウス上:135 最大:146 |
74 | 572L
(3列目格納、サブトランク込) |
プジョー5008 | 110〜 | 111 | 82〜90 | 780L
(3列目取外し) |
プジョー308SW
(MC前) |
98〜 | タイヤハウス間:102
最大:135 |
88 | 573L
(3列目取外し) |
荷室はこんな感じですね。
さて、前回図り忘れた部分の一つ、三列目を倒した時の二列目シート上部までの高さです。実はここが、奥行と幅が広いのにVDA容量があまり稼げていない原因だと踏んでいました。
図ってみたところ、ヘッドレストの上部で約55センチ、ヘッドレストを除けば42センチくらいでした。
Apple iPhone XS, (4.25mm, f/1.8, 1/30 sec, ISO800)
ヘッドレストの上まで荷物を積んでしまうとほとんど後ろが見えなくなってしまうので、後方視界を確保しようと思うと実質的には(また、VDA式でも)ヘッドレストを除いた42センチの高さしか使えません。やはりここが荷室容量を稼げない要因でしょうね。
ちなみに現愛車308SW(T7)は、後方視界を確保した上で57~61センチの高さを利用できます。308SWは三列目シートを取り外せるので、荷室の床部分の一番下まで活用できます。CX-8ではここに分厚い三列目シートが埋まっていますからね。
Apple iPhone XS, (4.25mm, f/1.8, 1/60 sec, ISO400)
なお、この高さでは二列めの頭上クリアランスはどうなんだ、という点が気になりましたが、全くの杞憂でした。身長178センチの筆者ですが、こんなにスカスカです(↓)。やはり荷室の高さはSUVにしては豪華な三列目シートによって犠牲になっているのでしょうね。
さて、もう一点気になっていたのが荷室容量に関わるこの部分。
Apple iPhone XS, (4.25mm, f/1.8, 1/17 sec, ISO800)
CX-8はスタイル優先のためか、リアハッチの傾斜が結構強いのです。その分、荷室の74センチの高さを享受できるのは上の写真の三列目用のシートベルト辺りまでとなります。
繰り返しですが、荷室の最大高は↓の通り70~74センチです。
Apple iPhone XS, (4.25mm, f/1.8, 1/30 sec, ISO500)
一方、そこからリアハッチが傾斜するため、最後部は35センチ程度まで高さが下がります(↓)。
Apple iPhone XS, (4.25mm, f/1.8, 1/35 sec, ISO400)
そのため、70-74センチの荷室高さを享受できるのは、120センチの荷室奥行(二列目シートを最後部までスライドさせた状態)のうち70センチ程度となります(↓写真)。
Apple iPhone XS, (4.25mm, f/1.8, 1/15 sec, ISO1000)
この点は、奥行があっても意外なところで制約が生じるかもしれないので注意が必要ですね。ちなみに我が家の嵩張るキャンプ道具の一つで、この部分に入れているRV BOXは、問題なく入りそうです。
もう一点気になっていたのが、6人乗りモデルの二列目のウォークスルー部分の幅。スキーやパーティシェードなど、長尺物をここに挟み込む魂胆です。
Apple iPhone XS, (4.25mm, f/1.8, 1/4 sec, ISO500)
約25センチあります。スキーなら家族4人分問題なく通せそうです。キャンプ道具もうまく工夫すれば大いに活用できるでしょう。
まとめ/サンルーフがあれば・・・
荷室に関しては一抹の不安を残しつつも、パワーユニットに関しては大幅に魅力を増したCX-8、というのが今の個人的な評価です。ただ、現時点で唯一明確な不満点(というか、買い換えない理由)があるとすれば、サンルーフオプションの不在、ですね。
日本では需要が少ないことは確かでしょう。ただ我が家の場合、子供たちが希望しているんです。スキーやキャンプでどうしても山道を走ることが多いので稀に気分が悪くなることもあるのですが、その際に今の308SWの広大なグラスルーフによる開放感がとても寄与しているのです。
ただ、CX-8については上記東京ミッドタウンでのレビュー記事の通り発売当初は日本専用車種だった事によりサンルーフ装備の可能性はかなり低かったのですが、昨年末に中国版CX-8にサンルーフが装備されたことで、近々MCにてサンルーフオプションが追加される可能性が高くなったのではと期待しています!
おまけ:MAZDA3
冒頭で面の使い方の集大成ということで引用したMAZDA3、ついでにパシャリ。
Apple iPhone XS, (4.25mm, f/1.8, 1/60 sec, ISO125)
Apple iPhone XS, (4.25mm, f/1.8, 1/60 sec, ISO160)
う〜ん、日本車離れした絶妙な陰影ですね。この車のもう一つのハイライトであるSKYACTIV Xがこの秋に登場予定なので、そちらも楽しみです!(もっとも荷室容量が足りないので完全に購入検討対象外ですが^^;)
という事で、買いもしないのに車検討、楽しいのでまだまだ続きそうです(笑)
(9/26追記)サンルーフOP追加等2019年次改良の噂
9月後半になって、ツイッター等にてサンルーフ追加の噂をキャッチしました。
2019年の年次改良で、グレードによってはオプションでサンルーフが付けられるとの話がディーラーに届いているようです。
また、グレード構成そのものも見直されるという話もある模様。
正式発表を待ちたいと思います!
コメント
私の車は3元号、生き抜きました(笑)
今年で31年目です。
本当に丈夫な車(ランクル)です。
この調子だと、車の方が長生きしそうです(汗)
8年目 ?は、ちょっと勿体無いような気もしますが、
最近の車は安全装置が進化しているので、
買い換えるのもありかなと思いますよ !
私は子育て終わっているので。。。
フォトンさん、おはようございます。
おお、昭和からのお付き合いですか!
ランクルはほんとに長持ちするっていいますよね?
10年目からが本番だとか20年目からだとか・・・
実はうちは走行距離も短いため燃費も気にならず、ランクルも候補の一つです^^
ピッカピカの赤カッコイイ(*´∇`*)
試乗だけって、その後しつこくされたりしないのでしょうか!?
免許とって最初の車がマツダ車でした。
P☆
Sippo☆さん、おはようございます。
綺麗な色艶ですよね。
最初がマツダとは、お目が高い!
試乗すると確かにチラシとかメールは定期的に来ますね。
営業さんによってはたまに電話がかかってきたりもしますが、そんなにすぐには買わない意思を伝えておけば普通はそんなにしつこくはされないと思います^^