コロナ禍に伴って始まった在宅勤務やテレワークの日々、皆様いかがお過ごしですしょうか。
最初のうちは満員電車に乗らなくて済むようになったりということで前向きだたものの、こう何ヶ月も続いたんじゃあ、やれ息詰まるだの運動不足になるだの気分転換が出来ないだの・・・決して良いことばかりじゃあ無くなってくるってもんです。
そこでですよ。元々キャンプ好きでもある筆者、ある野望の実現の時を待ち望んでいたのです。ずばり、どうせテレワークするなら、
キャンプのようにアウトドアをオフィスにしてやる!
ってやつです。そのために、暑い夏が終わり、屋外での仕事に適した爽やかな秋がやって来るのを虎視眈々と待っていたのです。そして先日、ついに実現しました!
結論から申し上げると、「最高」などと言う言葉では物足りないくらい最高でした。(←結局「最高」って言うのかよ、というツッコミはコロナ収束後にお願いしますw)
本記事では、以下の様な方々のご参考になるように、実際にデイキャンプ風にアウトドアでリモートワークをしてみて分かった【必要になるもの】【気付いたこと】【仕事の仕方のコツ】・・・そして何より、【どんだけ気持ちいいものなのか】をお伝えしたいと思います。
- 元々キャンプやアウトドアが好きで、平日もキャンプの事が頭から離れない亡者
- 在宅勤務に息が詰まってきて、いっそもっとリフレッシュできる場所でテレワークしてみたい方
- かといって本格的なワーケーションは敷居が高いという方
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (28mm, f/11, 1/100 sec, ISO100)
ワーケーションよりも手軽に働き方を改革したかった
コロナのせいで色々な自由が奪われて数ヶ月、未だ出口が見えません。でもこのままやられっぱなしじゃあ悔しいじゃないですか。
なのでここはコロナ禍を逆手に取ってやろう、と思ったのです。つまり、テレワークや在宅勤務が一般化してきた昨今のトレンドは、日々の満員電車での通勤という忌まわしき呪縛から解き放たれ、時間や場所の使い方をもっと自由に変えていける絶好のチャンス!どうせ変えるなら楽しい方へ変えてやる!というやつですね。
本格的な「ワーケーション」では少し敷居が高い
そこで1つキーワードになるのが、「ワーケーション」というBuzz Word。
ワーケーションとは、「ワーク」(労働)と「バケーション」(休暇)を組み合わせた造語で、観光地やリゾート地でテレワーク(リモートワーク)を活用しながら、働きながら休暇をとる過ごし方。 在宅勤務やレンタルオフィスでのテレワークとは区別される。
Source: Wikipedia
つまり、リモートワークの「リモート」を、観光地や旅先にまで飛ばしてしまおう、というコンセプトで、経済活性化的な思惑もあって政府も推奨していたりします。
しかしこれ、ちょっとしっくり来ないんですよね。だって、観光地やリゾートになんてそうそう頻繁に行ってられません。しかも1泊や2泊となると仕事との兼ね合いも難易度が高くなります。なので実行できるのはせいぜい数ヶ月に1回くらい。
つまり、本格的なワーケーションではちょっと敷居高すぎて「日常的に」働き方を変えるのは中々難しいんじゃないかと思うんです。筆者が求めていたのは、家で仕事をするよりは刺激が欲しいけど、旅行に行くほど敷居が高くない、そんな中間解でした。
そしてそんなワガママを叶えてくれるんじゃないかと筆者が目論んだのがこちら↓です。
「デイキャンプ」+「テレワーク」=「お手軽ワーケーション」
例えば朝自宅を出て、車で1時間以内くらいの河川敷などデイキャンプが出来る場所へ行き、テーブルやチェア、タープを設置してアウトドアオフィスを設置するのです。
で、昼はカセットコンロなどでアウトドア飯を作って食べ、夕方撤収して車で帰ってくる、と。
これなら、一般的な観光地などでのワーケーションに比べて以下のようなメリットがあります。
- 費用が安く済む日帰りが可能
- 上記のコンボによりもっと頻繁に実行できる
- (車で行けば)苦痛な満員電車通勤を愛車でのドライブに変える事が出来る
- 何よりアウトドアという素晴らしい環境でリフレッシュできる
つまり筆者は、仕事のついでにもっと頻繁にキャンプ気分を味わいたい、と欲張りな事を考えたより快適な環境で仕事をする機会を増やすことで、労働環境の最適化と生産性向上を狙ったわけですね。
つまり、旅行ほど敷居が高く無い「もっと日常的にできる働き方改革」が実現出来る訳です。
特にキャンプ好き、アウトドア好き、ドライブ好きの方には、もうどんだけ最高なのかよ、という働き方になっております。
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (75mm, f/2.8, 1/640 sec, ISO100)
実際のデイキャンプ×テレワークの流れ、使った物・気付いた事(例)
では今回満を持して実行した、キャンプ風テレワークの1日を、そこで役に立ったモノや気付いた事などについてご紹介したいと思います。
なお、筆者はドライブが好きなので、今回は車での移動および、車への乗り入れ可能なサイトを選んでいます。
自宅出発〜到着
今回は自宅から通常時で1時間弱の車乗り入れ可能な河川敷をロケーションに選びました。
また筆者は10〜15時がコアタイムのフレックスタイム制なので、遅くとも10時前には仕事が出来る体制が整っている必要があります。そこで、以下のように計画し、概ね予定よりも早く設営が完了しました。
7:30出発 → 9:00現場到着(渋滞を見越して) → 9:30設営完了
通勤の渋滞とは逆に都心から郊外へ向かう方向だったので渋滞はそれほどではありませんでした。
平日の朝に都心から郊外へドライブする優越感ときたらもう!!w
大どころの積荷
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (52mm, f/2.8, 1/200 sec, ISO100)
大まかな積荷はこんなところです。
- カーサイドタープ
- カーサイドタープ用の別売りポール2本、ロープ2本
- ペグとハンマー
- ロールトップテーブル
- アウトドアチェア
- カセットコンロ
- その他小物(→後述のデスクのモノたちでご紹介)
カーサイドタープ活用で設営簡素化
秋とは言え昼間は日差しが強く、暑さや眩しさを防ぐタープまたはシェードを用意する必要があります。今回設営・撤収にかかる時間をなるべく節約するために、カーサイドタープを導入しました。
SONY ILCE-7M2, (28mm, f/11, 1/160 sec, ISO100)
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (28mm, f/8, 1/250 sec, ISO100)
このようにタープの一方の端を車に固定することで、ポール2本+張り綱のみで設営することが出来るので非常に簡単です。ところで、今回は上のように開放感を重視してこのような立て方にしていますが、ポール無しで下ような設営の仕方もあります。実はむしろ下の設営方法が基本でして、上の写真の手前のポール+ロープ2組は別売りなのでご注意下さい。
カーサイドタープ設営はペグを打ち込みやすい地面かがポイント
なお、カーサイドタープだけの設営時間は15分程度でした。実は一番手間取ったのがペグ打ち。川の上流の方なので大きな石がゴロゴロしていて中々打ち込める場所が見つかりませんでした。2回目でかつペグを打ちやすい地面なら5〜6分も見れば十分でしょう。
実は今回のもう一つの狙いはこのカーサイドタープの使い勝手を試してみる事でした。こちらについては別途レビューしたいと思います^^
70×70cmのロールテーブルがワークスペース:ただしマウスパッドが欲しい
また、通常のキャンプ時は家族4人で使えるように120cm幅の大きなテーブルを使っているのですが、それでは大きすぎるので70cm四方のロールテーブルを購入しました。
この程度の大きさなら嵩張らず設営撤収も楽で、かつPC、スマートフォン、ポータブル電源などの仕事道具と共にカセットコンロなども置くことが出来ます。
ただ実際に作業して見て気付いたのですが、ロールテーブルだと隙間があるのでマウスが使い辛いですw
マウスパッドか、その代わりになるノートなどを敷くと良いでしょう^^;
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (61mm, f/2.8, 1/640 sec, ISO100)
俺の仕事場、セット完了!
さて、マイ・ワークスペースが出来上がりました。なんだか子供の頃の秘密基地作りみたいで楽しいです(笑)
こんな感じです。
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (28mm, f/2.8, 1/800 sec, ISO100)
仕事に使うPCやスマホ以外のものは以下の通りです。
- アウトドア用カセットコンロ
- 鍋
- ポータブル電源
- LEDランタン
- コーヒーまたはお茶
- カップ
- 小物を整理する100均のカゴ
以下、上記のギアについて少し補足説明です。
カセットコンロはアウトドア用がベストだが手持ちのものでもOK
カセットコンロは筆者はキャンプにも使っている防風性に優れた火力の強いものを使っていますが、大した料理をする事もないでしょうからもしご自宅に既にあれば取り敢えずそれでよいでしょう。風が強い時には防げるように風上に何か壁になるものを置くようにしましょう。
1万円ちょっとのポータブル電源(シガーソケットアダプタでも可)
ポータブル電源はPCやスマホの充電用です。ノートPCのバッテリーが少なくなった場合に必要になります。車の場合はシガーソケットから電源を取ることも出来ますし、シガーソケットアダプターの方が価格がお手軽(数千円台前半から)ではありますが、エンジンを掛ける必要があるのでポータブル電源の方がベターではあります。
筆者が今回導入したのはこちらのバッテリー容量48000mAh/177.6Whのポータブル電源。177Wh(ワットアワー)というのは、ノートPCの消費電力が50W前後だった場合、大体3時間ちょっとくらい使える容量(177÷50)、という意味です。この程度なら1万円台前半で手に入れる事が出来ます。
PCやMacの仕様に合わせて、家庭のコンセントと同じAC出力など必要な出力形式を備えているかをチェックしましょう。筆者は近くMacbookを買い替えるかも知れないのでUSB-Cにも対応したものにしました。(←何の布石だ?と思ったあなたは心が邪心で汚れているかも知れませんねw)
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (63mm, f/2.8, 1/320 sec, ISO100)
昼食は日本が誇る文明の果実・・・
さて、午前中もZoom会議を一本こなしつつ昼食の時間です。
アユでも釣って塩焼きにすっか!!
それとも、炭火を起こして豪快にBBQにすっか!!!
あ・・・仕事だったwww
ということで昼休みの間に簡易的に済ませるべく、楽ちん飯の王様を頂きました(笑)
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (50mm, f/2.8, 1/500 sec, ISO100)
しっかしアウトドアで食べるこいつか美味いのなんの・・・
このカップラーメン確実に界王拳3倍は使ってると思われます!
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (40mm, f/2.8, 1/250 sec, ISO100)
界王拳3倍で攻めてこられたからにはこちらも防御策を打たねばなりません。
キャンプと言えばコーヒー、というイメージがある中で、あえての黒烏龍茶投入!!
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (50mm, f/2.8, 1/160 sec, ISO100)
これで脂分を削ぎ落として、午後の仕事に立ち向かいます。
午後もZoom会議が2本入ってます。
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (28mm, f/2.8, 1/2500 sec, ISO100)
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (28mm, f/2.8, 1/200 sec, ISO100)
SONY ILCE-7M2, (75mm, f/2.8, 1/1000 sec, ISO100)
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (28mm, f/4, 1/125 sec, ISO100)
SONY ILCE-7M2, (28mm, f/2.8, 1/500 sec, ISO100)
秋の日はつるべ落とし
おっと、愛車ばかり撮影しているうちに仕事に没頭しているうちに夕方になってきました。秋の日はつるべ落とし、ちょっと油断すると辺りは真っ暗に・・・
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (28mm, f/2.8, 1/60 sec, ISO6400)
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (51mm, f/2.8, 1/60 sec, ISO2500)
ということで、ランタンは忘れずに用意しましょう。もちろん拘りのガスやガソリンランタンがあればそれもテンションを上げるのに一役買うでしょうけれども、もしそういうものが無ければLEDランタンが価格も取り扱いもお手軽です。筆者は以下の2タイプのものを持って行きました。
1つは普通の単一電池式のもの。こちらはとにかく明るいのが特徴です。また、逆さづりにする事で手元が陰にならない様に照らすことも出来ます。
もう一つはこちら。こちらは明るさは上のSOL-013Cには劣りますが、コンパクトに縮められるのとUSB充電が出来るのが特徴です。上で触れたポータブル電源や車のUSBポートでも充電出来るのが便利ですね。
撤収時にもランタンは必須です。カーサイドタープを片付ける際には地面に打ったペグを抜いたりしなければなりません。ヘッドライトがあればベターだったかも知れません。
テーブルなども収納し、愛車のラゲッジルームに積み込みます。
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (38mm, f/2.8, 1/20 sec, ISO6400)
では家路に就きましょう。このマジックアワーの空の色と夜景、愛車のコラボもキャンプdeワーケーションのご褒美です^^
SONY ILCE-7M2, (28mm, f/2.8, 1/13 sec, ISO6400)
河川敷から道路までの帰り道は明るいうちにチェックしておこう
そうそう、最後の最後で気をつけなければならないポイントです。
今回川の上流の河川敷だったのですが、結構大きな石がゴロゴロしている河原で、通り場所によっては車を傷付けてしまいますし、場所によっては大きく窪んだり石が積んであったりと通るのが困難な場所もあります。
来た時は明るいので遠くまで見渡しつつ大丈夫そうなルートを通れますが、暗くなると車のヘッドライトだけが頼りなので、予め大まかに帰り道をイメージしておくと吉かと思います。
※この時は本当に、愛車のパサートオールトラックの走破性とライトの明るさが頼もしく思えました^^;
SONY ILCE-7M2, (28mm, f/5.6, 1/30 sec, ISO6400)
仕事の仕方:デイキャンプ×テレワークは実際どうだった?能率は?
鳥の囀りを聞きながら誰にも邪魔されず、もうこのオフィスそのものが空気清浄機付きのリフレッシュ空間なのだから息が詰まりようがありません。つまり大まかに言って仕事の環境としては至高です。
しかしその中でも何点か気付いた点や気にすべき点があるので参考までに触れておきます。
通信量削減のために、作業の計画を立てるが吉
筆者は今回テザリングで行いました。WiFiルーターがある場合はその方がベターでしょう。しかしいずれにしても気になるのは通信量。毎日実施するわけではないとは言え、上限が気になります。
これは社内リソースへのアクセス環境にも依存するので人によって違いますが、筆者の場合以下のような工夫をしました。
- メールなど社内リソースへのアクセスは常時繋ぎっぱなしではなく定期的/短期集中で行う
- 最初に大まかな1日の作業スケジュールを描く
筆者は通常はリモートVPNで社内環境にアクセスし、仮想デスクトップから社内メールやファイルサーバ、社内システムにアクセスして仕事をしています。しかしアウトドアでスマホやWiFiルーターを使って常にその環境で仕事をし続けると通信量が嵩んでしまうので、社内リソースへのアクセスは1時間に1回などに限って定期的に行う、あるいは「○時〜△時の間は(Zoom会議もあるし)ネットワークに繋げる時間」と決めました。
それ以外の時間は、PowerPointやExcelなどを使った資料作成やメール文面の作成など、スタンドアローン(ネットワークに繋がない環境)で出来る作業に集中します。
そのように、1日の時間割を大まかに意識すると効率的かも知れません。
もっと言えば、出来るだけ資料作成のような作業に集中できる日を「キャンプ×テレワーク」の日に当てるのが吉と言えるでしょう。
テーブルとチェアの相性に注意
あと、これは予め予期してはいたのですが、一般的なアウトドア用のテーブルとチェアはPCで作業するにはあまり向いていません・・・基本的にアウトドア用のチェアはゆったりと寛ぐような体勢になるように作られているので、デスクに向かうような姿勢とは少し趣向が違います。特にロースタイル向けのものだと体勢が辛くなります。
今回筆者はその中でもなるべくマシな組合せを選べましたが、その点はテーブル・チェアを準備する際に意識すると良いでしょう。
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (28mm, f/2.8, 1/500 sec, ISO100)
まとめ:デイキャンプ×テレワークなら気軽にワーケーション出来る!
ある意味不謹慎なまとめ方ですが・・・ただ今回、キャンプとリモートワークがコロナ禍を機に接点を持った結果、このような新しい試みが出来ました。冒頭でも書いた通り、コロナを機に世界中で働き方に関する人々の考え方が大きく転換し「ワーケーション」と言うような新しいトレンドが生まれなければ、今回のような試みには繋がらなかったかも知れません。
その大きなウェーブを、どうせなら思いっきり楽しい方へ舵を切り、人生を豊かにしていくキッカケにして行きたいというのがここ数ヶ月ずっと考えていたことです。
これからも、「キャンプ(アウトドア)」+「車」+「旅」(と、それらをカッコよく伝える写真)を軸に色々試して行きたいと思います^^
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (66mm, f/2.8, 1/2000 sec, ISO100)
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