こんばんは。元プジョー乗り&現フォルクスワーゲン乗りの10maxです。
先日突然プジョーが新型308を発表したことで、欧州を代表する大衆車ブランド、フォルクスワーゲンとプジョー両社の旗艦を担うCセグメントハッチバックのニューモデルが出揃いました。オラ、ワクワクすっぞ。
かつてはプジョー308はどちらかと言うと「まあ最近は良くなっては来たけどやっぱりベンチマークはゴルフだよね」というイメージで語られる事が多い印象でしたが、ここ10年ほどの間で評価観点によってはゴルフを上回ると評されるケースも見られ、気づけば切磋琢磨し合うライバル同士になってきたと言えそうです(とは言え販売台数ではまだまだ差がありますが)。
本記事ではそんな両モデルを比較される方も多いのではないかと思い、スペック面での比較分析をしてみたいと思います。いや、まあ、自分が一番気になってるんですけどね・・・
なお、両車ともまだ公開されたている情報が少ないので、適宜追記していく予定です。
ボディーサイズ/各種寸法・荷室容量比較
まずはざっとサイズや容量に関するスペックを並べて比較してみます。()内は対前モデル(ゴルフ8なら対ゴルフ7、308なら対T9型308)から差分です。
ゴルフ8 | 新型308 | 308-ゴルフ8 | |
全長mm | 4295(+30) | 4360 (+107) | +65 |
全幅mm | 1790(-10) | 1852 (+48) | +63 |
全高mm | 1475(-5) | 1450 (-20) | -25 |
ホイールベースmm | 2636(-1) | 2675 (+55) | +39 |
車両重量kg | 1255–1465 | 1254-1633 | – |
最小回転半径m | 5.4(+0.2) | 5.25(-0.15) | -15 |
荷室容量(5人乗車)L | 381(+1) | 内燃412(-8)
PHEV361(-59) |
+31 |
新型308の1850mm超の全幅が一つのポイント
ボディサイズについては、両車の比較では新型308の方がゴルフよりもロー&ロング&ワイドのスポーティなプロポーションになっていると言えます。ホイールベースも新型308の方がゴルフ8よりも4cmほど長く、安定感のあるエクステリアと居住性の高さを獲得している印象です。その代わり、1852mmという全幅は日本の駐車場事情を鑑みると、国内ではオーナーを選ぶかも知れません。
また、308は先代T9型との比較で見ても割と大胆にロー&ロング&ワイド方向に振ってきています。一方のゴルフ8は、先代ゴルフ7に対して全長を30mm伸ばしたものの、全幅と全高は基本的にあまり大きくは変わっていません。が、一点特筆すべき点として、全幅はなんと先代ゴルフ7よりも10mmほど狭くして来ました。1800mmを切る1790mmという全幅は日本でも受け入れられ易いでしょう。
これまでゴルフはモデルチェンジの度に幅を拡大していますが(少なくとも確認した限りではゴルフ4以降は全て拡大方向)、その肥大化の傾向に一石を投じてきたようです。かつてのポロが今ではゴルフと変わらないサイズですから、どこかで止めないと、という思いはメーカー側にもあるのかも知れません・・・。
ということで、ボディーサイズについては車庫事情が新型308の1850mmを超える全幅を受け入れられるかどうかが一つのポイントとなりそうです。
ちなみにプジョー308も、実は先々代のT7から現行のT9では1820mm→1804mmに幅を狭めたんです。
小回り性能(最小回転半径)は新旧モデルで逆転、308が優位に
取り回しに影響する最小回転半径については、先代モデルではゴルフ7の方がT9型308よりも小さかったのですが、新モデルに入れ替わって、ゴルフ8は0.2m大きく、新型308は0.15m小さくなることで逆転した模様です。ホイールベースは308の方が長いのに、意外です。
ただ、海外カタログの情報から推測している情報なので、日本基準でのカタログでは数値が変わるかも知れません。随時更新します。
荷室容量は308は対先代では縮小、PHEVではゴルフと逆転
5名乗車時のラゲッジルームの容量は、先代同士では308が420Lでゴルフ7が380Lと、308の方が40Lほど優位でした。
今回のモデルチェンジで、ゴルフはほぼ先代から変わらずですが、一方308は8L少ない412Lとしてきました。さらにPHEVモデルでは361Lと、対先代で59L減少し、ゴルフよりも小さくなっています。
308が、旧モデル比で全長と全幅が大きくなるにも関わらず荷室容量が小さくなるというのは意外です。PHEVについては床下にバッテリーを積載することで容量が食われるのは分かるんですけどね。もしかするとサブトランクで挽回するといった種明かしがあるのかも知れません。詳細は追加情報を待ちたいと思います。
対照的なエクステリアデザイン
ゴルフ8はやや全長が長くなったとはいえ視覚的なインパクトとしては基本的に先代からキープコンセプトです。全体的なプロポーションも引き続きオーソドックスなタイプなので、落ち着いた見た目が好きな場合は好ましいでしょう。
一方の新型308は、まずパッと見の見た目からかなりアグレッシブな雰囲気を纏ってきました。また上記のボディサイズで触れた通りプロポーションもロー&ロング&ワイドにして来ているため中々どうして獰猛な獣感を醸し出しています。ルーフトップからCピラーの辺りにかけて低く引き締まった感じは、ゴルフの落ち着いた感じと比べるとクーペ色がより強くなっています。とはいえ全体的にどこか丸みを帯びており、やたらとイカツイだけではない表情の豊かさを演出しているのはさすがプジョー。
これは完全に筆者の想像ですが、プジョーとしてはこのスポーティな縦横高さ比に拘りがあって、それと同時に室内高を確保するためには1852mmと言うCセグ離れした全幅が精一杯のところだったのではないかと^^;
あとは実車を見てどう感じるか、楽しみです。
先進運転支援システム(ADAS)等はほぼ同等
詳細はまだ分からないことが多いですが、現時点で公表されている主な機能名称の有無で比較します。()内は前モデル(ゴルフ7およびT9型308)での有無です。
ゴルフ8 | 新型308 | |
全車速対応ACC*1 | ○(○) | ○(△*2) |
レーンキープアシスト | ○(○) | ○(○) |
カーブ・交差点対応ACC | ○(X) | ○(X) |
後方死角検知機能*3 | ○(○) | ○(○) |
プリクラッシュブレーキ | ○(○) | ○(○) |
リアトラフィックアラート*4 | ○(○) | X?(X) |
電子パーキングブレーキ | ○(○) | ○(○) |
オートブレーキホールド | ○(○) | X?(X) |
*1:アダプティブクルーズコントロール *2:30km/h以上 *3:走行中に斜め後方の車両を検知 *4:出庫時の後方死角接近車両検知
こうして見ると先代の時点でほぼ同等になっています。308も当初はADASは限定的でしたが、改良を重ねて追いついてきました。新型についても、実用上ほとんど差異は無いと言ってよく、ADASはモデル選びでの差異にはならないと考えて良さそうです。
しかしこれは昔からプジョー界隈で有名な謎ですが、どうしてプジョーはオートブレーキホールドを装備しないんでしょうね・・・ACC使用時は自動でブレーキがかかるのに・・・
パワーソース比較:内燃中心のゴルフ8とPHEV推しの新型308?
現時点で導入が決まっているラインナップを比較します。マイルドハイブリッド(eTSI)については「ガソリン」に分類しています。また、日本導入が発表されているものについては赤マーカーで強調しています。
ゴルフ8*1 | 308*2 | |
ガソリン | 1.0 TSI(110ps/200Nm)
1.0 eTSI(110ps/200Nm) 1.5 TSI(130ps/200Nm) 1.5 TSI(150ps/250Nm) 1.5 eTSI(130ps/200Nm) 1.5 eTSI(150ps/250Nm) 2.0 TSI(245ps/370Nm) 2.0 TSI(300ps/400Nm) 2.0 TSI(320ps/420Nm) |
1.2 Puretech 110(110ps/205Nm)
1.2 Puretech 130(130ps/230Nm) |
ディーゼル | 2.0 TDI(4気筒/150ps/360Nm) | 1.5 BlueHdi(130ps/300Nm) |
ハイブリッド
(性能はシステムトータル) |
− | Hybrid 180(180ps/320Nm)
Hybrid 225(225ps/360Nm) |
*1:Volkswagen UKのカタログより。1.0L TSIのみ3気筒、他は4気筒 *2:Peugeot International Media Center資料より。1.2 Puretechのみ3気筒、他は4気筒
ゴルフ8はラインナップとしては(マイルドハイブリッド含む)ガソリンとディーゼルのみで、ストロングハイブリッド含む電動車は設定がありません。電動車については完全にBEV専用のMEBプラットフォームベースのIDシリーズに移行する考えのようです。
そのうち日本には、今の所マイルドハイブリッドユニットのeTSIの1Lと1.5Lが導入されることが決まっています。おそらく追って(2L TSIの)GTIやRを追加してくるでしょう。ちなみに欧州では、1Lと1.5Lには非マイルドハイブリッドの設定もあるようですが、出力等の性能は全く同じなので違いは燃費のみなのでしょう。ディーゼルのTDIについては欧州での設定があるものの日本導入は未定です。
一方の新型308はガソリン、ディーゼル、電動(PHEV)の全てのパワーソースがラインナップされるようですが、出力特性的に最も高性能なPHEVをメインで推してくるのではと見受けられます。
現状プジョーはこの308にもマルチパワーソース対応のEMP2を使うとしており、電動車専用PFについては「eVMP」というPFを開発中と昨年アナウンスしましたが、まだ商用化の情報は聞こえてきません。
ということで、この辺りのパワーソースラインナップの違いに、プジョーとフォルクスワーゲンのプラットフォーム戦略や進捗状況が現れていると言えそうです。
インフォテイメント・操作性
詳細判明後に追記予定です。特にカーナビとの連携などこれまでも本国と日本では差分が多く見られたので、日本仕様がどうなるのか、気になるところです。
価格比較
新型プジョー308の価格はまだ本国でも発表されていないので分かり次第比較したいと思います。
まとめ
欧州の非プレミアムブランドの雄、フォルクスワーゲンとプジョーが繰り出してきた渾身のCセグメントハッチバック、ゴルフ8と新型308、こうして並べてみると、最も注目すべき違いはパワーソースかも知れません。
現状電動車専用のプラットフォームを持たないプジョーは新型308でもマルチパワーソース戦略を採るため、ハイパフォーマンス車はPHEVに担わせる一方で、フォルクスワーゲンについては電動車はMEBプラットフォームのIDシリーズがあるため、ゴルフ8は引き続きマイルドハイブリッドを含めた内燃機関メインとしているようです。
この辺りのパワーソースの違いによるドライブフィールで、好みが分かれそうなところですね。でももし308がPHEVをメインに押し出してくるとするなら、本当のライバルはID.3の方だったりするのかも?新型308もID.3も日本上陸は2022年と言われているので、そちらの比較も注目ですね。
後はデザインです。先代の308は割と大人しめなルックスでしたが、今回新型ではアグレッシブな表情とプロポーションを纏ってきたので、ここもまた好みの分かれるところかも知れません。
また価格含め詳細が分かり次第随時更新していきたいと思います。いや〜どちらも魅力的で悩ましい!
あ、買いませんよw
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