こんにちは。ズボラファミリーキャンパー、10maxです。
インスタなどのSNSで映えるキャンプ、憧れますよね。巷には「お洒落キャンプほにゃらら!」「カリスマキャンパーの云々!」なる特集記事が溢れ、筆者も生きているうちに一度はこんな素敵なキャンプを・・・と憧れているのですが、「まあ面倒くさいし永遠の憧れのままでもいいかな」なんて思っているうちに気付いたらもう足掛け8年も映えないファミキャンを続けています。今や「カリスマ映えない系キャンパー」で売り出そうか真剣に悩んでいるほどです。
ただ一方で、一応写真を趣味としていることもあり、「映えるキャンプはお金かかるし面倒だけど、写真だけでも映えさせたい」という分不相応な野望だけは持ち合わせており、色々悪あがきをしてきました。
本記事ではその様な、ズボラだしお金も掛けたくない「映えない系キャンパー」が何とか写真だけでも無理やり映えさせたい、という皆さんのための写真の撮り方・コツをご紹介したいと思います。何を隠そう筆者はその秘伝のコツを駆使することで、SNSでバズったことが一度もありませんれる領域に限りなく近づくべく日々進化を続けています。
SNS映えするキャンプの要素と、映えない系キャンパーの現実
ではまず、よくTwitterやInstagramなどに流れてくる「映えまくり、バズりまくる」キャンプに求められる代表的な要素を挙げると共に、一方で映えない系キャンパー代表である筆者の現実を比較してみましょう。これは言い方を変えれば、理想に対する筆者自身のダメっぷりを羅列するという実に虚しい苦行ですが、まあお付き合いください。
映える要素①:素晴らしい料理
キャンプとはほぼほぼ、屋外で食べたり飲んだりするのを楽しむ活動であると言えます。よって、料理が映えればそれは即ち映えるキャンプであると言っても過言では有りません。
「キャンプといえばバーベキューや!焼きそばや!カレーライスや!」(すみません、本当にこういう風に言う関西出身の友人が居るんです)という昭和的な価値観はかなぐり捨てる必要があります。今やその先入観は、例えるなら「オオ、ジャパニーズ!ハラキリ!チョンマゲ!」に近いほど過去のものになっています。
いえ、正確に言えば、BBQでも良いのですが現代のBBQはとてつもなくお洒落です。肉や具材は、黒毛和牛よりも高そうな皿やよく分からない分厚い板に盛り付けられ、「焼肉といえば白飯やで!」(関西の皆様すみません、友人が・・・)という昭和的発想を脳天から打ち砕くかのごとくバゲットが並べられ、伝統の「エバラ焼肉のたれ」もびっくりのお洒落調味料で頂きます。
もう、考えただけでも面倒です(←これがダメなんですよね)。
映えない系キャンパー10maxの場合
一方のカリスマズボラキャンパー10maxの場合はどうかと言うと、もう落ち着いてオシャレな食事なんか出来たもんじゃありません。怪獣たち(男子2名)はまともに食卓に付かず常にどこかで遊び回ってますし、そもそも「凝った料理」が大嫌いです。彼らに「キャンプで何が食べたい?」と尋ねると「ジャッキーカルパス!」「子持ちししゃもを焼いたやつ!」「裂けるチーズ!」「コーラ!」などとよく分からない事を口々に言い出す始末です。
そしてそれ以前に、主催者(筆者)に、料理に対する情熱がペグ1本分もありません。
映える要素②:おしゃれなキャンプギア
SNSでよくバズっているのは、「ここは下北沢の雑貨屋か何かですか?」と思えるほどのオシャレなサイトであり、何ならそのままフリマが開けるんじゃないかというレベルです。
そうした「映えるサイト」は、幕から小物に至るまで綿密に計算され統一された逸品たちで構成されていおり、一切の妥協を許していません。もう、見ただけで百万光年くらい先にある世界のような気がして嫌になっちゃいますね。
映えない系キャンパー10max家の場合
翻ってプロの映えない系キャンパー10maxの場合はと言うと、如何にコスパの良いものをゲットするかを追い求め、縦横無尽にAmazonや楽天という大海原を泳ぎ回る日々です。特定のブランドに拘ることもありません。
というのも、何しろ8年前にファミリーキャンプを始めたきっかけが、
細君「4人で家族旅行ってかなりお金かかるし、年に1,2回行ければ良い方だよね・・・」
筆者「だったらキャンプにすればいいじゃん!安く済むから何回も行けるし!」
だったので、投資対効果を図るためのROIやROAといった指標を重視した効率経営を旨としています。まあ要はケチケチ大作戦という話です。
これでは雑貨屋どころかただ散らかしているだけのキャンプサイトです。
OLYMPUS E-M1MarkII, LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S. (12mm, f/8, 1/500 sec, ISO200)
映えない系キャンパーがお洒落っぽい映え写真を撮る方法
しかし、キャンプは大変良いものです。カリスマキャンパー達が繰り広げる、地球の反対側のようなレベルのお洒落キャンプが出来ないからと言ってキャンプの風景を残して人に伝えないのは勿体ないことですし、ファミリーキャンプの場合にはそれが家族の大切な記録にもなるので、せっせと写真を撮りましょう。
これからお伝えする秘伝の撮影のコツは、一言で言えばこういう事です。割とまともな事を言いますよ、いいですか?
「千里の道も一歩から」じゃあその一歩をお洒落に撮ろう
サイト全体を統一されたコンセプトでまとめたり、ギアを揃えるのは非常に先が遠いことのように思えます。映えるキャンパーさんたちも、実際にはキャンプギア沼にどっぷりハマっていく中でお気に入りのギアを一つ一つ増やしていく中で気付いたら全体としてオシャレなサイトになっていた、というケースが殆どかと思います。焦らず一歩ずつ良きキャンプ道具や料理を開拓しつつ、その一歩一歩にレンズを向けていこう、という話です。
一点物のキャンプ飯「だけ」にフォーカスして撮る
百聞は一見に如かず。まずはいくつか作例です。
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (36mm, f/2.8, 1/60 sec, ISO100)
SONY ILCE-7M2, FE50mm F1.8 (50mm, f/1.8, 1/80 sec, ISO100)
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (28mm, f/2.8, 1/60 sec, ISO250)
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (48mm, f/2.8, 1/60 sec, ISO100)
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (48mm, f/2.8, 1/60 sec, ISO1600)
いずれもカリスマズボラキャンパーを自称する筆者が厳選した選りすぐりの手抜き料理たちです。我が家の子供達が大好き「子持ちししゃもを焼いただけ」も混ざってますね。
でも、少しはお洒落っぽい感じがしませんか?
これ、キャンプに限らず、筆者が個人的に色々なものの撮影のコツとして思ってることとして、「とりあえずドアップで撮っておけば何となくカッコよく見える」というのがあるのですが、それを地で行ったケースです。実際にはこれらのキャンプ飯の周囲には映えない皿やゴミなどが雑然と散らかっているわけですが、本当に見せたい部分だけを切り取ることでそれらの余計な部分をおくびにも出さずに見せることが出来ます。まさに「いいとこ撮り」です。
キャンプ飯はキャンプの重要な思い出の要素ですし、美味しそうな写真を見ていい気持ちにならない人は少ないでしょう。周りのゴチャゴチャは見なかったことにして、美味しそうな部分だけを切り取ると良いでしょう。
あと、最後の1枚は料理ではなく飲み物ですが、お酒を撮るのも忘れないようにしましょう。上手く説明出来ませんが、お酒はキャンプの雰囲気を伝えるのに大事ですよね(雑)。
なお、引くほどの手抜きズボラキャンプ飯特集はこちらをどうぞ(書籍掲載予定あり・・・本当に良いのかな)。
一点物のキャンプギア「だけ」にフォーカスして撮る
こちらも上のキャンプめしと同じコツですね。全てのキャンプギアを統一して揃えるのには時間がかかりますが、少しずつお気に入りの「良いもの」を増やしていく過程で、まずはそうして手始めに導入したギアにフォーカスして撮ると良いでしょう。
下の写真はガスランタンを購入した時の写真です。ここだけの話、実はこの周りはごちゃごちゃなのですが、ちょっとウイスキーなんかにゲスト主演してもらってそこだけ整理整頓するだけで何やらオシャレ感がグッと増します。
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (48mm, f/4, 1/60 sec, ISO4000)
こちらはSOTOのマイクロレギュレーターストーブST-310を購入してすぐに撮ったもの。
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (28mm, f/2.8, 1/60 sec, ISO160)
下の写真はお気に入りのプジョーのマグカップをメインにした写真です。ただロープを張って乾かしてるだけですが、何となくキャンプっぽい雰囲気が出ているような気がしませんか?
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (52mm, f/2.8, 1/2500 sec, ISO100)
プジョーのマグカップの利用シーンも、実際は食事の後でテーブルの上が雑然としているのですが、デジタル一眼カメラで周囲をボケさせればだいぶ誤魔化せます。
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (67mm, f/2.8, 1/80 sec, ISO125)
応用:キャンプ飯とお気に入りギアのコンボを撮る
料理とギアが少しずつ充実してきたら、それらを合わせ技で撮ってあげることでよりキャンプ風味が増します。
下の写真は手抜き料理とお酒と、上でもちょくちょく登場している、最近買ってお気に入りのメッシュミニテーブルのコラボです。このすぐ横には白いビニールのゴミ袋がぶら下がっていますが、そんな現実はおくびにも出してはなりません。
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (38mm, f/2.8, 1/60 sec, ISO2000)
こちらは料理というかコーヒーですが、レギュレーターストーブにメッシュテーブル、ホットサンドメーカー、プジョーのマグカップとお気に入りの品々総動員で映えようと必死です。
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (36mm, f/2.8, 1/800 sec, ISO100)
実はこうしたお気に入りキャンプギアやキャンプ飯レパートリー(手抜きだけど)が徐々に増えてきた背景として、子供達が大きくなってきたというのがあります。我が家では下の子供が幼稚園に入った頃からキャンプをしてきましたが、彼らが小学校高学年くらいになった頃から段々手がかからなくなり、またキャンプギアの買い替え時期とも重なって、少しずつ落ち着いてキャンプに望めるようになってきたという感がありますね。
焦らずゆっくり、良いものに囲まれていければと思っています。
夜と焚き火の光を味方に付けると映えるっぽい
さて、写真の見栄えを大きく左右する要素の一つに、「光」というものがあります。その中でも、夜の光や焚き火の光というのは大きな味方になってくれます。
暗所での撮影では手ブレが問題になりますが、焚き火はそれ自体が明るいので手ブレの心配はあまりありません。ただし火は生き物なので何枚か撮ってお気に入りの炎の形を探してみましょう。その際に、できれば背景もうっすらと写るくらいの明るさで取れれば臨場感が増します。
大した事のないおつまみや、カップラーメンなども夜の炎の光の中で撮れば雰囲気抜群になります。下の写真はダイソーのメスティンでサバ缶を煮ているだけですが、思わず「優勝」と言いたくなる感じがしませんか?
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (37mm, f/2.8, 1/40 sec, ISO6400)
でも永遠の優勝者はやはりカップラーメン。ヤツに敵うものはいません。
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (47mm, f/2.8, 1/10 sec, ISO6400)
テーブルの上は乾き物の袋などで結構ごちゃごちゃしていますが、夜の光の中で撮れば大して気になりません。
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (28mm, f/2.8, 1/8 sec, ISO6400)
花火をしている風景はいい思い出になります。
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (75mm, f/2.8, 1/80 sec, ISO3200)
ごちゃごちゃしたサイトも、夜になれば闇が隠してくれます。夜って素晴らしい。なお、下の写真のお洒落なティピー型テントは友人のものです。この際友人のお洒落ギアもさり気なく取り入れてしまいましょう。
OLYMPUS E-M1MarkII, LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S. (18mm, f/3.2, 1/10 sec, ISO3200)
ただし、夜の光の中で撮るにはやはり手ブレやノイズが問題になるので、出来るならばデジタル一眼カメラを用意するのが得策でしょう。
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上では手抜きキャンプ飯や一点物のキャンプギアでも、クローズアップして撮ればそれなりに雰囲気が出る、というお話でしたが、それ以外にも自分なりの一点物は沢山あるはずなので探してみましょう。以下はいくつかの例です。
オートキャンプなら愛車を撮ってあげよう
オートキャンプの場合、最も重要なキャンプギアの一つと言っても良いのが愛車です。何しろ自宅からキャンプ場までの往復の数時間を運んでくれる相棒ですから、ぜひ大自然の中でその勇姿を撮ってあげましょう。日常の風景の中で撮るよりもずっとカッコよく見えるはずですし、何より、例えキャンプサイトに統一感がなくゴチャゴチャしていたとしても、車に注目させることで風景を引き締めてくれる効果が期待できます。
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (53mm, f/2.8, 1/60 sec, ISO125)
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (75mm, f/2.8, 1/80 sec, ISO500)
SONY ILCE-7M2, tTAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (75mm, f/2.8, 1/6400 sec, ISO800)
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (28mm, f/8, 1/500 sec, ISO100)
SONY ILCE-7M2, (69mm, f/2.8, 1/200 sec, ISO100)
子供たちは最高の一点もの
どんなキャンプ飯やギアよりもキャンプの楽しさを物語ってくれるのは子供たちです。筆者の場合ブログやSNSでは顔を公開しないようにしているので、8割位は子供たちの顔が見える写真、残りの2割位を公開用に顔が見えない写真という感じで撮っています。後ろ姿でも楽しさは充分伝わってきます。
なお、逆に顔が写っていない写真の方が多くなり過ぎないように注意しましょうね・・・メインはあくまでも思い出を残すことです。
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (75mm, f/2.8, 1/800 sec, ISO100)
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (51mm, f/2.8, 1/60 sec, ISO160)
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (57mm, f/2.8, 1/80 sec, ISO100)
SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (75mm, f/2.8, 1/500 sec, ISO100)
統一感のないキャンプサイトは引きで風景をメインに
さて、ここまでは、一点ものの料理やギアなどをクローズアップすることで雑然としたサイトの様子を感じさせない写真を撮るというアプローチをご紹介しましたが、そうは言ってもせっかく設営したキャンプサイトの写真も残しておきたいものです。
その様な時は、細々とした部分が目立たないよう、引きで全体を写しつつ、風景をメインに撮ると良いでしょう。自然の豊かな風景で目を誤魔化せますし、テントやタープなんてものは遠くから見れば大概格好良く見えるものです。以下の作例ではいずれもサイト内はまあまあゴチャゴチャしていますが、そんな細かいところを拡大して見る人は居ないでしょう(拡大しないで下さい)。
OLYMPUS E-M1MarkII, LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S. (12mm, f/8, 1/800 sec, ISO200)
OLYMPUS E-M1MarkII, LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S. (12mm, f/8, 1/500 sec, ISO200)
OLYMPUS E-M1MarkII, LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S. (12mm, f/8, 1/60 sec, ISO1250)
まとめ:「映える写真 それは結局 いいとこ撮り(字余り)」
ということで、映えない系ドタバタファミリーキャンパーによる無理やり写真を映えさせるための苦労話でした。
筆者自身、SNSなどで流れてくる映えまくるキャンプ写真を見ながら、未だに「いいなあ、こんなキャンプサイトにしたいなあ」「でもたぶん150年後くらいだろうなあ」なんて遠い白目をしながら見ています。しかし、写真だけなら今すぐにでも映えさせることが出来るんじゃないでしょうか。何しろ、写真というものは「好きなところだけ切り取る」ものですから。
そして、少しずつ「切り取りたいところ」が増えて広がってくれば、きっとより一層お気に入りの良いものに囲まれたキャンプになっていくのではないでしょうか。
OLYMPUS E-M1MarkII, LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S. (13mm, f/2.9, 20 sec, ISO400)
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