昨日ブログ&Twitter仲間のまこまちさんと会話してて、ふとこんな話になりました。
きっかけはこちらの記事。
この中でいわゆる日本における「クルマ離れ」について触れているのですが・・・
まこさん「最近の軽自動車はレビンより高い!若者には厳しい世の中です」
筆者「まじですか!じゃあうちの308SW下取り15万円だったから若者にはそっち乗ってもらった方が幸せになれるかもwww」
・・・ということで、実は本当にそうなんじゃないかと思い、プジョー車に足掛け9年乗った筆者の経験も踏まえつつ、購入時の初期費用とその後の整備費用などを並べてトータル費用を比較するとどうなるか、と言うような事をちょっと考えてみました。
なお、一言で「輸入車」と言っても様々ですが、今回は高級輸入車ではなく、あくまでも200万〜300万円台くらいの「大衆」輸入車を念頭に入れて考えたいと思います。プジョーやルノーなどのフランス車、あるいはドイツ車で言えばフォルクスワーゲン辺りですね。
OLYMPUS E-M1MarkII, LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S. (60mm, f/4, 1/1600 sec, ISO200)(まこまちさんのブログ)
赤のコーナー、N-BOX!軽自動車の雄
さて、軽自動車の代表として登場頂くのは昨今の出荷台数トップを走るホンダのN-BOXです!
どれくらい人気かというと・・・
2015年から2019年までそれぞれの年で年間販売台数1位を記録。 これにより、新車販売台数においては3年連続、軽四輪車新車販売台数においては5年連続の首位を獲得
(出展:くるまのニュース)
すごいですね!これほどまでとは知りませんでした。まさに軽の王者、「King-K!」といったところです。King-Kってなんやねん。すみません、言ってみたかっただけです。
N-BOXの乗出し価格と維持費(概算)
N-BOXの乗出し価格は200万円と仮定します。
こちらのサイトを参考にさせて頂き、端数を切り捨てています。
一方維持費は年間30万円と仮定します。
こちらのサイトを参考にさせて頂いており、税金や保険、車検、平均的な燃料代、高速代などの基本的な費用が含まれます。
なお、もう一つ話を分かりやすくするために、N-BOXについては一切故障は発生しないと仮定します。
青のコーナー・・・輸入車代表はプジョー308SW!
対する中古輸入車代表は、2012年式のプジョー308SW(T7型)!
3列シート7人乗りのステーションワゴンです・・・はい、筆者の前愛車でございます(笑)
OLYMPUS E-P3, LUMIX G VARIO 14-140mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S. (61mm, f/5.2, 1/20 sec, ISO1600)T9型にフルモデルチェンジしてからもう6年が経ちますが、今でも十分現役で通るスタイリングだと思いませんか?^^
なお、赤コーナーは軽自動車、一方青コーナーの中古フランス車陣が7人乗りステーションワゴン、と全く車格が違いますが、「この車格でも中古フランス車の方が安い!」と言いたいわけなので、この方が本記事の主旨としては面白いわけです!
8年落ちの中古308SWの乗り出し価格と維持費(概算)
まず乗り出し価格ですが、50万円と仮定します。
筆者が8年2ヶ月乗って売却した際の価格は15万円(!)。これに通常諸費用が20万円程上乗せされますから、端数を切り上げて50万円としました。
ちなみに8年前に新車で購入したときの車両本体価格は299万円・・・切ないですね(笑)
次に維持費は、年間55万円と仮定します。
ます修理などの不測の費用を含まない基本的な維持費は、上記のN-BOXの場合と同じサイトにおける1.5〜2L車の約46万円を想定。
次に故障などにかかる修理費用ですが、以前筆者がまとめた308SWの維持費の履歴より、毎年9万円の支出が発生すると想定しました。
この年間9万円というのは結構高額に思われるかも知れませんが、それは、特に補修箇所が集中した晩年の8年目・9年目の車検時に掛かった追加的修理対応費用の平均を採ったためです(国産車でも定期的に交換する消耗品や車検費用を含まない)。
足掛け9年間に渡る追加的故障にかかる費用は年平均で1万円程度なので、たまたま集中的に故障が発生した晩年の8〜9年目だけの平均を取るというのは308SWにとってかなり厳しい見方をしている事になります。逆に言うと、毎年9万円も修理費用(繰り返しますが、オイルなどの消耗品はこれとは別)を見込んでおけばこれ以上修理費用がかかることはあまり想定しなくても良いでしょう。
OLYMPUS E-M1MarkII, LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S. (34mm, f/3.8, 1/60 sec, ISO250)比較結果:5年目までは8年落ちプジョーの方が安い!
上記を前提に、乗り出しから年間の維持費を比べるとどちらがお得なのかを簡易的に比べてみたのが下の表です。
ご覧いただくと分かる通り、なんと5年目まではプジョー308SWの累計支出の方が安い!
そして6年目で並び、7年目でようやく軽自動車の方が累計支出が安価になることが分かります。もちろんトランスミッション載せ替えなどの数十万円級の修理などが発生した場合は少し話は変わりますが、昨今の欧州車ではそうしたケースは多くはありません(例えばプジョーのATはアイシン製)。
これはフランス車の驚異的な値落ちの恩恵、というのが大きいわけですが、もう一方で国内で最も売れ筋の軽自動車が乗り出しで200万円もするという事実もまた大きいでしょう。
また上で内訳をお示しした通り308SWの維持費はかなり固め(多め)に見積もっているので、それなりに信憑性は有るのではないかと思います。
まとめ:維持費は問題ない。さて、幸せだろうか?
輸入車の経年価値下落や最近の軽自動車の高額化を踏まえるとある程度結果は予想出来るかも知れませんが、改めて具体的な数字を並べてみるとやはり大きくは外していないと言えそうです。
つまり大雑把に言って、5〜6年で乗り換えるのであれば、新車の軽自動車も、8年落ちの中古輸入車も、大きくは変わらない、もしくは輸入車の方がややお得な場合もある、と言う事が出来ます。
もっと言えば、プジョー308SWよりも車格の小さなプジョー208やルノー・ルーテシアなどを選べば更にお得になるという事になります。
※逆に、冒頭でも書いたとおり「高級輸入車」ではまた違う話になるので本記事ではあくまでも「大衆」輸入車を念頭に置いています。
日本の軽自動車はもちろん優秀。小さな車体に優れたパッケージングにADAS、そして品質(=耐久性)を詰め込んでいます。そしてもしあなたがとある国産軽自動車に惚れ込み、フランス車と比べるまでもなくその車しか見えていないのであれば積極的にその軽自動車を買うべきでしょう。
でも、もし価格や維持費といった理由で軽自動車を選ぶのであれば、少し年式の落ちた輸入車を選択肢に入れてみると、今まで想像もしてみなかったカーライフがあなたを待っているかも?知れません^^
※最後に、本記事は筆者の個人的経験と簡易な試算による「間違いを恐れない輸入車選び」であり、「やってみたけど話と違う!」という事も起こるでしょうから、その程度のものと思って頂ければと思います。
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