こんにちは。先日α7IVが登場して以来日々心がざわついているα7 IIユーザーの10maxです。
さて、本日ようやく店頭でα7 IVの実機に触れる事が出来たのでインプレッションをご紹介したいのですが、手にとってすぐに気になったのはそのサイズ感でした。
α7 IV実機を持った第一印象は「デカい・・・!」
改めて、手に持った瞬間にこう思ったわけです。
「こ、こいつ・・・デカいぞ・・・!」
所有しているα7 IIはもちろんのこと、IIとほとんど変わらないサイズ感のα7 IIIと比べても、一回り大きいと感じました。もちろん評価は人によって異なるでしょう。実際、α7 IVについて「グリップ大型化でホールドしやすくなった」というレビューも多数見られます。
一方で、後で詳しく述べますが、従来のα7 IIとα7 IIIのコンパクトさを高く評価していたユーザーにとってはこの大型化は気になるかも知れません。(←筆者はこちらのタイプ)
では詳しく見ていきます。
α7 IV、α7 III、α7 IIのスペック上のサイズ比較
まず、以前の詳細比較記事で掲載したα7 IV、α7 III、α7 IIのスペック上のサイズ・重量比較表をおさらいしておきます。
α7 IV | α7 III | α7 II | |
外形寸法mm
(奥行:グリップ~モニタ) |
131.3(幅)
96.4(高) 69.7(奥) |
126.9
95.6 62.7 |
126.9
95.7 59.7 |
重量g
(バッテリ・カード含) |
573
(658) |
565
(650) |
556
(599) |
この通り、α7 IIとα7 IIIではほぼ同じサイズ感だったのに対し、α7 IVになって全体的に大型化しました。しかし、いずれも数mmの違いであり、「そこまで違いはないだろう」「むしろグリップ大型化によりしっくり来るんだろう」くらいに思っていました。
α7 IVとα7 III、α7 IIの実機サイズ比較
では実際に実機で見た感じ、手に持った印象はどうなんだ、というのが本記事の主旨です。
まずはα7 IV、α7 IIIの両機種の実機を並べた写真を御覧下さい。
Apple iPhone 12 Pro, (4.2mm, f/1.6, 1/400 sec, ISO32)
手に持った時に最も大きさの違いを感じるのは、やはり奥行きです。スペック上はα7 IVはα7 IIIより7mm奥行きが大きくなっています(背面液晶〜グリップ前端。ファインダー接眼部は含まない)。
α7 IIとα7 IIIの3mmの差は見ても分からない程度なのに比べ、上の写真で見ると、α7 IIIとα7 IVの7mmの差は見た目にも明らかに分厚い事が分かります。
グリップ自体の大型化はもちろんですが、グリップを除いた本体全体も厚みが増しているのが見て取れます。重量はさほど重くなっていないため、放熱性を高めるための空間を確保した影響でしょうか。
α7 IVのグリップはワンクラス上のカメラと感じさせる(良くも悪くも)
実際にグリップを握ってみたところです。レンズはいずれも手持ちのTAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036)。筆者が付けっ放しにしている標準大口径神ズームです。
なお、筆者は身長178cmの男性で、手はとりわけ大きくも小さくもないです。
1枚目がα7 II、2枚目がα7 IVです。α7 IVの方が手のひらの中に大きなモノがある感じ、伝わりますかね。
続いてちょっとアングルを変えて見てみます。
こちらも同じく上がα7 II、下がα7 IVです。やはりα7 IIの方が若干薄いものを掴んでいる感じ、しませんか?
写真で伝わるかどうかは怪しいところですが、実際に手でグリップを持ってみた感触でも結構印象が変わります。α7 IIやα7 IIIは、やはりコンパクトなカメラを持っている感じがしますが、それに対してα7 IVはこれまでの無印α7シリーズよりもワンランク上のカメラをホールドしている感覚です。
これは手の大きさにも拠ると思うので、ぜひ実機で試してみて頂きたいところです。
α7 IVの大型化のメリットとデメリット
さて、このサイズ感の変化を、筆者は一概に否定的に評価するつもりはありません。以下の通り、撮影スタイルやカメラに求めるものによって評価は変わるでしょう。
GMレンズなどの大型レンズユーザーには歓迎
この大型化の最大のメリットは言わずもがな、グリップホールド感の向上です。従来のα7 IIやα7 IIIのグリップは「高さも低く小指が余る」あるいは「握りが浅い」といった点が指摘されてきました。
そして、そうした点の改善をより強く望んてきたユーザーはソニー純正のGMレンズなどの比較的大きく重いレンズの利用者層に多いと考えるのが妥当です。当然レンズが大きく重くなれば、その分相対的にボディ本体の重量やサイズの違いは影響が小さくなり、よりしっかりグリップ出来る事による安定感のメリットの方が大型化のデメリットに勝るでしょう。
コンパクトさ重視のユーザーはデメリットになるかも
逆に言うと筆者は比較的小型軽量なTAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036)などを使っており、この程度のサイズ・重量感のレンズであれば従来のα7シリーズのグリップの小ささはさほど気になっていませんでした。
なので、この少し小ぶりなα7 IIやα7 IIIのグリップも、どちらかと言えば気軽に持ち出せて気負いなく撮影出来る事のメリットの方が勝っていました。撮影スタイルとしても、「撮影のためにわざわざ出かける」というよりも、「キャンプや旅行のシーンを出来るだけ綺麗に残したい」という感じでした。
何しろメイン機としてマイクロフォーサーズのOM-D E-M1 Mark IIを使ってきた程ですからね。軽量コンパクトは立派な性能の一つであると言うのが信条です。
従って、α7 IVの「ワンクラス上のサイズ感」は少し気になるポイントであり、正直なところ購入意欲が若干減退しています。
Apple iPhone XS, (4.25mm, f/1.8, 1/50 sec, ISO400)
まとめ:α7 IVを見てたらα7Cが再び気になってきた・・・
「何じゃそのまとめは!」という感じですが・・・
今回実機に触れてみて、上のようなサイズ感のインプレッションを抱き、「じゃあα7 IVじゃなくてα7 IIIを買うのか」と言われると実はそういう気持ちにもなれない自分がいるのです。その理由はズバリ・・・
リアルタイムトラッキングAFが欲しい
これです。やっぱりα7Cやα7 IVに搭載されたリアルタイムトラッキングAF、使ってみるとめちゃくちゃ便利なんですよね。リアルタイムトラッキング自体も食いつきが良く非常に優秀なのですが、それに加えて、どのAFモードでも、親指で「AF-ON」を押すだけでいつでも一発でリアルタイムトラッキングAFを起動出来るというインターフェースが実に秀逸!
α7Cに触れた当初はそのグリップの小ささが気になっていたのですが(このグリップはα7 IIなどよりも小さく流石の筆者もややホールド性が気になる)、α7 IVの大型化に触れることで逆にα7Cのコンパクトさの魅力が改めて際立ってきた気がするのです。グリップも常用のTAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036)なら何とか運用できるレベルです。
カスタムボタンの少なさも、AF-ONでのリアルタイムトラッキングAF起動が出来ることによってボタン1つ不要になりますし。あと、以前も書きましたが、ファインダーサイズは実用上ほとんど気にならないです。唯一気になるのはメカシャッターが1/4000までっていうところかな・・・
あれ?何の記事でしたっけ?
そうそう、ということで、軽量コンパクトさを重視する方はぜひα7 IVの実機で確認してみて下さい。それが気にならなければ間違いなく文句の付け所のない名機でしょうから。
以上、どこかの誰かのご参考になれば幸いです。
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