フォルクスワーゲン & パサートオールトラック

【試乗】ゴルフ8 GTI – 驚異的な乗り心地と刺激的な咆哮の間で必死に購入意欲を抑える

こんにちは。あと5年は車を買い換える予定の無い10maxです。

今年1月7日に国内発売となったばかりの8代目ゴルフGTIですが、筆者がお世話になっているフォルクスワーゲン正規ディーラーでも10店舗くらいで1台の試乗車を回しているとのことで、全然入ってこない・・・という中、先日営業さんから、

「今週試乗車が入ってくるかも知れません!」

と教えて頂き、万難を排して平日の業務終了後に緊急試乗してきました。

一言で言えば、5年後と言わず今すぐに買いたくなりました想像を上回る楽しさと、想像を遥かに超えた洗練度合いが凝縮された、とんでもない魅力を備えた一台だと感じました。

本記事では試乗インプレッションに加え、先代(ゴルフ7/7.5GTI)と装備や価格等を比較しながら新型ゴルフ8 GTIの位置付けについてもお伝えしたいと思います。

なお、お借りした試乗車はアダプティブシャシーコントロール「DCC」オプション搭載車になります。

ゴルフ8GTI 試乗 エクステリア ヘッドライトSONY ILCE-7C, (40mm, f/2.8, 1/50 sec, ISO100)

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ゴルフ8 GTIの基本情報・先代との比較

ゴルフ8GTIの基本スペックは以下の通りです。参考比較のため先代GTIおよびGTIパフォーマンスについても並べておきます。

ゴルフ8GTI 7.5GTI Performance 7.5GTI
全長×全幅mm 4,295×1,790 4,275×1,800
全高mm 1,465 1,470
重量kg 1,430 1,380
ホイールベース 2,620 2,635
最低地上高mm 120* 130
最小回転半径 5.1 5.2
駆動方式 FF
変速機 湿式7速DSG 湿式6速DSG
排気量cc 1,984
最高出力 245ps 230ps
最高出力発生rpm 5,000-6,500rpm 5,000-6,700rpm 4,700-6,200rpm
最大トルク 370Nm/1,600-4,300rpm 350Nm/1,500-4,600rpm
燃費km/L JC08:13.7

WLTC:12.8

JC08:14.0 JC08:14.6
価格 466-577.1万円 478.9万円 423万円

*海外サイトのゴルフ8の情報記載および、ノーマルゴルフより15mmローダウンという情報を元に推測

新型ゴルフGTIのベースモデル(466万円)には、ディスプレイオーディオの「Ready 2 Discover」とADASの「Travel Assist」が既に含まれています。ナビはApple CarPlayやAndroid Autoで十分で、アダプティブシャシーコントロール(電子制御ダンパー)のDCCなども不要、という場合は、このモデルでも十分過ぎる装備と言えます。

一方、後で触れる、極上の乗り心地にはDCCが大きく貢献しているようなので、DCCを付ける場合には、525.4万円となり、約60万円上乗せされます。DCC単品では選べず、専用ナビの「Discover Pro」やマトリクスLEDなどが入ったテクノロジーパッケージが必須となるためです。個人的には後述の乗り心地に実に感銘を受けたので、Discover Proなんかも含めて60万円なら払っちゃうなあ、と思います(笑)

先代「GTIパフォーマンス」のパワートレインを踏襲・進化

上の表で分かる通り、ゴルフ8 GTIは、ざっくり言えば先代の限定仕様車、ゴルフGTI Performanceに非常に近い内容となっています。

先代ゴルフGTI Performanceは、通常の7代目ゴルフGTIの230ps/350Nm+6速DSGのパワートレインに対し、同じEA888ユニットを245ps/370Nmにハイチューンし、GTIで初めて湿式7速DSGを搭載した限定モデルで、今回の8代目ゴルフGTIとほぼ同等のパワートレインになっています。

ただしユニット名は新たに「EA888 evo」となっており、様々な改良が施されている模様です。CO2排出量などの環境性能もさることながら、パフォーマンス面では燃料噴射圧が200barから350barに高められたことにより高回転時も緻密なコントロールが可能になっているようです。ただその割にJC08モードでの燃費がGTI Performanceの方が良かったり、最大出力発生回転数もPerformanceの方が若干高かったりするのは何故かよく分かりません・・・燃費の方はもしかするとWLTCモードで比較すると新型GTIの方が良かったりするのかな?

先代GTI限定モデルとの装備比較

新型GTIには、アダプティブシャシーコントロール「DCC」や電子制御油圧ディファレンシャルロックなど、先代のノーマルGTIには無く、特別仕様車にしか装備されなかった足回りの機能が備わっています。それらの機能の各モデルでの装備状況を価格含めて比べてみます。

8GTI

(DCC有)

7GTI

Performance

7GTI

TCR

7GTI

Clubsport*

7GTI
最高出力 245ps 245ps 290ps 265ps 230ps
DCC OP ×
電子制御油圧式フロント

ディファレンシャルロック

×
電子制御式ディファレン

シャルロック「XDS」

× ×
ビークルダイナミクス

マネージャー

× × × ×
DSG 7速 7速 7速 6速 6速
価格 525.4万* 478.9万円 509.8万 469万 423万

*8GTIはDCCパッケージ・Discovery Pro・テクノロジーパッケージ追加モデル

*ClubsportはACC、デジタルメーター設定無し

新型GTIではDCCのみがパッケージオプションになっていて、それ以外は全グレード標準装備です。上の表の価格はそのDCCを装備したパッケージの価格を記載しています。

こうして比べると中々複雑な関係になっていますが、頑張って整理すると、先代GTIでは特別仕様車にしか装備されなかったDCCや各種ディファレンシャルロック類の機能が、新型GTIでは全部入りになった、ということになるかと思います。

しかも、先代GTIでは特別仕様モデルでさえ、最もハードコアなClubsport以外は全部入りになっておらず、さらに新型ではそれらの全部入り機能を統合制御するビークルダイナミクスマネージャーが新たに搭載された(正直この制御の内容はよく分かっていませんが)と言う意味で、先代GTIの全ての特別仕様車と比較しても非常に高性能な中身になっていると言えそうです。

その代わり価格は跳ね上がっていますが、これは原材料高や日本以外の国の物価水準の上昇、インフォテイメントやADASの高機能化などを考えれば妥当なところでしょう。それでも本国より安い価格設定にはしてくれているようです。

【VW ゴルフGTI&TDI 新型】本国よりも安い価格設定の理由…商品企画[インタビュー] | レスポンス(Response.jp)
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ゴルフ8 GTIの内外装

内外装についてはここに辿り着かれた様な方々なら既にほうぼうでご覧になっているでしょうからサラッと。

静かに出走を待つアスリート – エクステリア

これはもうGTIの伝統芸能ですが、実にクールです。要所要所に入るレッドのアクセントと「GTI」のバッジ以外には特に外見上のアピールをしてこないので、知らない人が見たら普通のハッチバックにしか見えません。

実際に筆者もGTIの試乗から帰宅した後、「いや〜すごい車だった。買っちゃうかも」などと冗談を言うと、細君が「どうせスポーツカーにでも乗ってきたんでしょ」などと不審げに問いかけてきたため、カタログを見せながら「ほらほら、普通の車でしょ?」と切り替えして細君の心象を和らげることに成功しました(笑)

ゴルフ8 GTI 新型 エクステリア フロントSONY ILCE-7C, (30mm, f/2.8, 1/160 sec, ISO100)

ゴルフ8 GTI 新型 エクステリア サイドSONY ILCE-7C, (28mm, f/2.8, 1/60 sec, ISO100)

ゴルフ8 GTI 新型 エクステリア リアSONY ILCE-7C, (37mm, f/2.8, 1/50 sec, ISO100)

ゴルフ8 GTI 新型 エクステリア リアSONY ILCE-7C, (45mm, f/2.8, 1/60 sec, ISO100)

リアもクールに「GTI」の一言のみ。「余計な御託は並べないからまず乗ってみ」と言わんばかりです。「漢らしい」などと言うと今の時代叩かれそうですが、そんな雰囲気です。

そしてこのカラー、最高にカッコいいです!試乗車のカラーは「ドルフィングレーメタリック」というゴルフ8から導入されたカラーなのですが、マットとツヤツヤの両方の良さを持った独特なグレー、と言えばよいのか、とにかく今まで有ったようで無かった素敵な色だと思います。このGTIのレッドの差し色とも非常にしっくりマッチする気がします。

以前試乗したゴルフ8ヴァリアントもドルフィングレーメタリックで、その時もべた褒めしてました^^

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選択と集中の美 – インテリア

ノーマルゴルフ8とのインテリアの違いについてはここでは多くは語りません。基本的にゴルフ8の内装にレッドの差し色やGTIのロゴ、ハニカムパターンの加飾と、タータンチェックのシートをあしらった特別仕様のデザインになっています。

アンビエントライトやメーターのカラーですが、試乗車をお借りした時にはグリーンになっていました。デフォルトではドライブモードをエコにするとグリーンになるもかも知れません。これは自由に変えることが出来ます。

ゴルフ8 GTI 新型 試乗 内装SONY ILCE-7C, (28mm, f/3.5, 1/30 sec, ISO400)

コックピットからインパネ周りのデザインをご覧頂くと、中心のインパネより左半分が非常にシンプルでスッキリしているのに対し、ステアリングとメーター周りはアグレッシブで立体的な造形になっている雰囲気があります。

車内を全体的にスポーティかつアグレッシブに統一するのではなく、エンスージアズムを提供すべき運転席はアグレッシブに演出し、一方助手席の家族・客人にはあくまでも居心地の良い空間を提供するという選択と集中、もしくは棲み分けを1つの車内で行っているかのようです。

ゴルフ8 GTI 新型 内装 運転席SONY ILCE-7C, (28mm, f/3.5, 1/30 sec, ISO320)

この戦闘機のようにぶっとい小径ステアリングホイールはドライバーズシートに収まった者だけを静かにやる気にさせてくれます。

ゴルフ8 GTI 新型 内装 運転席SONY ILCE-7C, (28mm, f/5, 1/30 sec, ISO2000)

クールな青も悪くない – アンビエントライト

先程アンビエントライトやメーターのカラーを変えられるという話をしました。GTIのイメージは赤ですよね。こんな感じ。

ゴルフ8 GTI 新型 アンビエントライト 赤SONY ILCE-7C, (30mm, f/4, 1/30 sec, ISO1000)

下の写真は青にしてみたところ。ゴルフRの様な大人っぽい空間に一変します。個人的には青が好きかなあ、なんて具合に30色から選ぶことが出来ます。また、メーター周りとアンビエントライトを個別に変えることも出来ます。これは楽しい♪

ゴルフ8 GTI 新型 アンビエントライト 青SONY ILCE-7C, (30mm, f/2.8, 1/30 sec, ISO800)

ゴルフ8 GTI 新型 内装 シートSONY ILCE-7C, (28mm, f/4, 1/30 sec, ISO640)

以前、新型ゴルフRが発表された時にその青基調のクールな内装に惚れた記事もよければ御覧下さい。

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あと、地味に感心したのがこちらのスマホ非接触充電トレー。なんと蓋が付いてます!後で今回の試乗の模様の動画をご紹介していますが、その中で適当にドリンクホルダーに置いたスマホが加速Gであっちゃこっちゃ行ってる様子がご覧いただけます(笑)そんな過激なGTIなので、この蓋はスマホがぶっ飛ぶのを防ぐのに大活躍してくれますね。

ゴルフ8 GTI 新型 内装 スマホ充電SONY ILCE-7C, (30mm, f/4, 1/30 sec, ISO1600)

ゴルフ8 GTI 新型 内装 スマホ充電SONY ILCE-7C, (30mm, f/4, 1/30 sec, ISO4000)

後部座席の余裕は、新型でホイールベースの拡がったゴルフヴァリアントほどではありませんが、4,295mmという全長を考えれば優秀です。身長178cmの筆者が運転席をセットした状態で後部座席に座っても膝前に拳1つ入り、つま先もシート下に入るので窮屈さはありません。エアコンも3ゾーン独立調整可能です。

ゴルフ8 GTI 新型 内装 後部座席SONY ILCE-7C, (28mm, f/3.5, 1/30 sec, ISO4000)

また、ゴルフ8ではシートバックにスマホなどを入れられるポケットが付きましたが、GTIのヘッドレスト一体型シートでも踏襲されていました。これは親切ですね。

ゴルフ8 GTI 新型 内装 スマホポケットSONY ILCE-7C, (28mm, f/5, 1/30 sec, ISO4000)

荷室容量はノーマルゴルフ8および先代ゴルフと同等の380L。新型プジョー308の412L(PHEV除く)と比べると見劣りしますが、クラス平均以上です。また、Cセグメントハッチバックではまだ少ないトランクスルーがあるのは得点高いですね。

ゴルフ8 GTI 新型 内装 荷室 ラゲッジSONY ILCE-7C, (33mm, f/2.8, 1/40 sec, ISO1600)

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「機能美」よりもデメリットの大きすぎるタッチ操作化

ということで内外装については概ね好意的に捉えていますが、一つ苦言を呈すとすればエアコン操作部やステアリングスイッチなどの静電容量式のタッチ操作化。これはデザイン面でスッキリさせる効果や物理的に壊れにくくなるなどのメリットがあるのかも知れませんが、ユーザビリティに関してはメリットはゼロ、もとい、マイナス以外の何物でも有りません。

ゴルフ8GTIと同様タッチ化された新型パサートヴァリアントに丸一日乗る機会があったのですが、オートクルーズコントロールやレーンキープアシストなどの設定で、意図した回数よりも多く押されてしまうと言った誤動作が頻繁に発生し、これはストレスの原因になりそうだと感じました。

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ゴルフ8 GTIのドライブインプレッション

さて、いよいよ本題です。ここまで前置きとして色々申し上げましたが、この車の印象の大部分を占めるのはやはり刺激的なドライブフィール・・・いや正確には、GTIを降りたあとに強く残ったのは、刺激だけでなく、洗練されたジェントルさをも備えた激しい二面性でした。

驚くほど洗練された乗り心地

まずはゴルフGTIの「ノーマルモード」に当たる「コンフォートモード」で走り始めます(GTIのドライブモードは、プリセットが「エコ」「コンフォート」「スポーツ」の3つで、加えてステアリングやDCCなどの設定を15段階で個別調整可能な「カスタム」の計4つ)。

ディーラーの駐車場から幹線道路に出て左に曲がると、スポーティなデザインの小径ステアリングがしっとりとした反力を以って迎えてくれますが、その見た目に反して重いと感じる事はありません。先日試乗したパサートヴァリアントのノーマルモードとほぼ同様の印象です。

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そしていつも走り慣れた幹線道路を流していて驚いたのはその乗り心地です。あえて言い表すとすれば「ストトトトン・・・」という感じで、伝わってくる凹凸の粒の一つ一つが非常に小さく、実に洗練されています。乗り比べていないので正確な事は言えませんが、電子制御ダンパーもといアダプティブシャシーコントロール「DCC」が激しく活躍してくれているのは間違いないでしょう。

コシがあるのに驚異的な接地感

そして同時に接地感の高さも相当なものを感じました。決して柔らかい訳では無く、むしろしっかりしたコシを感じます。にも関わらず凹凸の粒の一つ一つが小さく感じられるということは、それだけよく脚が細かく正確に動き、瞬時に収束しているという事で、即ち路面への追従性が非常に高いという事が言えます。

こうした足回りの基本的な特性はコンフォートでより顕著に感じましたが、スポーツモードでも大きく変わるものではなく、非常に安心感を持ってそのポテンシャルを発揮できる素地になっていると言えます。

もちろん筆者の場合は、細君に対して「ほら、普通の車でしょ」と羊の皮を被せて見せるための重要な武器にもなります。

ゴルフ8 GTI 新型 エクステリア ホイール

SONY ILCE-7C, (47mm, f/2.8, 1/50 sec, ISO160)
新型GTIの装着タイヤはグッドイヤーのイーグルF1スーパースポーツ、サイズは235/35 R19(DCC非装着車は225/40 R18)

回すほどに高まる咆哮

そしてGTIでのドライブの最大のクライマックスはやはりエンジンです。コンフォートモードでは息を潜めていたエキゾーストノートは、スポーツモードに切り替えた瞬間に、ようやく自由に息が出来るようになったと言わんばかりにアイドリングから野太いサウンドを発し始めます。

そして、改良を重ねられて「evo4」を冠した4気筒直噴ガソリンターボEA888ユニットは、踏み込んでいくとレッドゾーンのど真ん中まで吸い寄せられるように一気に到達します。そのサウンドはさながら野獣の咆哮のごとく豪快でありながら、フリクションを感じさせないスムーズさも兼ね備えており、回さない理由を見つけさせてくれません。

試乗・サウンドインプレッション動画

さて、そのような「回さない理由を見つけさせてくれない様子」が如実に現れた試乗動画を下にご用意したので、ぜひ御覧下さい。途中刺激的過ぎて変な声が出てますが、一人で奇声を上げてる訳ではなく隣に長男が乗っています(笑)

またコンフォートモードとスポーツモードのサウンドの違いもよくお分かり頂けるかと思います。コンフォートモードでは一変して静かになり、「ほら、普通の車でしょ」と家族を誤魔化s(以下略)

練られたパドルシフトの制御に惚れる

さて、ゴルフ8になって残念に思っていたポイントの一つに、シフトレバーの廃止、正確には小型化がありました。ツマミのようになってしまい、以前のようにマニュアルモードでレバーをコクコクしてシフトチェンジをする事が出来なくなってしまいました。

その動作自体はパドルで行えば良いのですが、最も気にしていたのはその制御です。愛車のパサートシリーズでは、D(ドライブ)/S(スポーツ)モード(所謂オートマモード)の状態でパドル変速を行っても、一定時間が過ぎると自動的にD/Sモードに戻ってしまう制御を行っています。例えばワインディングなどで3速を維持したい、という場合にはこれでは困るので、シフトレバーを左に倒して「M(マニュアル)モード」に入れることで自動的にオートマモードに復帰しないようにしていました。

シフトノブ, パサートオールトラック, DSG

OLYMPUS E-M1MarkII, LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S. (17mm, f/3.1, 1/60 sec, ISO320)
愛車パサートオールトラックのシフトレバー周辺

つまり、シフトレバーが廃止されてしまうとこうしたシフト操作の自由度が失われてしまうのではないか、と懸念していたのですが、今回ゴルフ8GTIに試乗してそれは杞憂に終わりました。

どうやら、GTIではD/Sモードの状態で一度パドルを操作すると、走行中はD/Sモードに復帰せずMモードを維持してくれるようなのです。詳しい動作ルールは確認出来ませんでしたが、一度停止する、あるいは停止して一定時間が経つまではMモードを維持してくれていました。これならワインディングで自動的にシフトアップされてしまうと言ったストレスは感じずに済みそうです。

筆者は以前よりフォルクスワーゲンのこうした運転好きの気持ちをよく理解した制御に常に感心させられて来ましたが、流石GTI、外しませんね。

ゴルフ8 GTI 新型 内装 シフトレバー

SONY ILCE-7C, (30mm, f/4, 1/30 sec, ISO1600)
なお、停止せずにD/Sモードに復帰するにはシフトツマミを下にクイッとするか、右パドルを長押しすればOK

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結論:ゴルフ8 GTIは「羊の皮な狼」の伝統を更に昇華してきた

ということで、新しいゴルフGTI、非常に魅力的な車に仕上がっていました。普段使いでは家族や同乗者にも優しいドライブをクールにこなしつつ、楽しみたいときには一気にボルテージを上げてホットな車に豹変する・・・まさにGTIの伝統芸能を、DCCなどの電子制御をフル活用することでさらに高いレベルに昇華させてきた、と言ったところでしょうか。

とりあえず細君にはGTIのカタログを見せて「ほら、何てこと無い普通の車でしょ」と布石を打っておくことに成功しました。実際今回の試乗を終え、次の愛車の最有力候補としてゴルフ8GTIが揺るぎない地位を築いたのは事実です。

しかしこの直後、とんでもない対抗馬が現れます。それはH社のCという車・・・こちらはゴルフ8GTIとは全く違う方向性で感銘を受けることになるのですが、それは後の話・・・

 

あ、安心して下さい!買いませんよ!あと5、6年くらいは(笑)

ゴルフ8 GTI 新型 内装 運転席SONY ILCE-7C, (28mm, f/3.5, 1/30 sec, ISO125)

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