フォルクスワーゲン & パサートオールトラックプジョー & 308SW

桜の頃は思い出と未来を描きながら – 308SWに教わりパサートオールトラックが受け継いだ「旅グルマの愉悦」

前愛車T7型プジョー308SWとの最後の撮影会を満開の桜の下で行い、その翌日の4月5日、フォルクスワーゲンディーラーで308SWを引き渡し、後継ぎのB8型パサートオールトラックを我が家に迎えてからちょうど1年が経った。

プジョー308SW T7型 オーナーズレビュー

OLYMPUS E-M1MarkII, LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S. (60mm, f/4, 1/1000 sec, ISO200)
2020年4月4日撮影

プジョー308SW T7型 オーナーズレビュー

OLYMPUS E-M1MarkII, LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S. (46mm, f/3.9, 1/800 sec, ISO200)
2020年4月4日撮影

そして再び桜が咲き誇る季節を迎え、あの場所を再訪する。

やはりここはいい。愛車を桜色に染めてあげる事で日頃の感謝の気持ちを伝えながら静かにその姿を愛でる事が出来る。

VW パサートオールトラック 桜

SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (75mm, f/2.8, 1/2000 sec, ISO100)
2021年3月29日撮影

VW パサートオールトラック 桜

SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (51mm, f/2.8, 1/400 sec, ISO100)
2021年3月29日撮影

308SWからパサートオールトラックになり、車そのものの性能に関しては多くの事が変わり、進化した。

よりパワフルなディーゼルエンジンになり、四駆になった。荷室は以前にも増して広くなったし、パノラマガラスルーフは開閉まで出来るようになった。買う前には有っても無くても良いと思っていた電子制御ダンパーやデジタルメータークラスターは、使ってみるとやはり便利だ。

 

でも、大事なことは何も変わっていない。

 

休日を心待ちにしながら目的地を吟味し、広大な荷室に予め大まかに荷物を積み、ナビをセットする。

出発の朝、エンジンに火を入れながらシートポジションをセットし、お気に入りのインテリアを眺めながら家族を待つ。

一般道から高速道路への合流でアクセルを踏み込みつつ痛快なエキゾーストノートにニンマリし、それからしばしフラットな乗り心地に身を預ける。

目的地近くのI.Cを下り、サイドウインドウとパノラマガラスルーフのシェードを開放し、青空と緑の匂いを思い切り吸い込む。その時、自然豊かな景色の中にクルマと人が溶け込んだような錯覚を覚える。

パサートオールトラック 温泉旅行 ロングツーリングOLYMPUS E-M1MarkII, (60mm, f/4, 1/3200 sec, ISO200)

家族と共にステーションワゴンで旅をするというライフスタイル。多くの荷物と家族の期待を受け入れてどこまでも運んでくれる、頼れる相棒を駆る愉悦。そしてたまに意外なところで見せる弱音(トラブル)とのギャップ。

全て、プジョー308SWが教えてくれたものであり、そしてパサートオールトラックへと受け継がれた旅グルマとしての才能であり、愛しさだ。

SONY ILCE-7M2, (51mm, f/2.8, 1/1250 sec, ISO100)

車を選ぶ理由は人それぞれであり、車にはオーナーと紡ぐそれぞれの物語がある。同じものを見つける方が大変だ。

僕は、家族との旅を最高に楽しいものにしてくれるもう一人の家族、それでいて車と僕の二人きりの時にはやんちゃにドライブを楽しめる相棒、そんなものを車に求めている。家族でキャンプや雪山へ行くというのも、308SWと始めた物語だ。

それは、308SWと出会わなければもしかしたら見つけられなかったライフスタイルかも知れない。僕はその愉悦をより高次元で楽しみたくて(同時に嵩んでいく維持費用を鑑みて)パサートオールトラックに乗り換えたに過ぎない。求めていた物語自体は変わっていないのだ。

SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (34mm, f/2.8, 1/250 sec, ISO100)

つまり、どちらが良い車、と言う評価にはあまり意味がない。僕は308SWが見せてくれた素晴らしい思い出を受け継いで、パサートオールトラックとも素晴らしい思い出を、家族と共に紡いでいきたいと思う。

思い出は過去を振り返るためだけにあるのではない。未来をより素晴らしいものにするための道標べなのだ。

SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (50mm, f/2.8, 1/2000 sec, ISO100)

桜の咲き乱れるこの春、新型コロナウイルスの猛威は止まるところを知らないが、僕は負けたくはない。十分な対策を施した上で、この頼り甲斐のあるステーションワゴンと共に家族との思い出を紡いでいきたいと思う。

過去の輝きにすがるのではない。現在の問題を言い訳にするのでもない。かつて308SWが教えてくれた人生の楽しみ方を参考にしながら、今の相棒であるパサートオールトラックとの新しい未来を切り拓いていくのだ。そうして未来の思い出を増やしていく事が、僕がパサートオールトラックと共に実現していくべき宿命なのだ・・・。

SONY ILCE-7M2, (64mm, f/2.8, 1/2000 sec, ISO100)

宿命?なんだか硬っ苦しい話になってきたな。

言い直そう。宿命というのはちょっと違う。何しろ僕がそうしたいと願っているんだ。それは、僕たち家族のあり方そのものであり、愛車はそこに寄り添ってくれる家族の一員だ。

毎年この場所で、308SWとの思い出と共に、これからの旅の計画について思いを馳せることが出来れば良いと思う。

これからも家族の一員として、頼むぜ、パサオ君。

SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (75mm, f/2.8, 1/1600 sec, ISO100)

SONY ILCE-7M2, (52mm, f/2.8, 1/2000 sec, ISO100)

SONY ILCE-7M2, TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) (44mm, f/5.6, 1/250 sec, ISO100)

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コメント

  1. 超ジュリア より:

    ほぼ同じ欧州車遍歴(プジョー&VW)なので
    いつも陰ながら?応援させていただいております。
    パサオ君どうですか?ウチのはAWDじゃないすが
    幸いに2台同時所有なので日常的に猫バス⇄パサオ
    (午前パ午後プ)と連続して乗り換えること多いです。
    すると5分走ると毎回感じてしまうのです。
    パサオの「優等生」ぶりを!
    いろいろ機能的入力インフォ的に語れますが
    一言で言うと「軽い!!」(功罪双方で)
    比べること自体笑止なんですが以前パサートの
    R36に乗っていたのでどうしても・・・
    試乗時にはコレだよと膝ポンしてましたが
    所有すると過去の恋人たちの感触が出てきて
    しかも元愛人猫バスが平然と正妻と同居してるんですから
    発狂ナシには暮らせていけません。
    現行オールトラック未試乗なくせにスミマセン。
    パサオ良いクルマです!私がパで妻がプのつもりで購入しましたが
    最近は完全に逆転してます。
    運転自体それほど上手くない妻がパサオが楽チンだと
    申し日常使いにガンガン使ってくれますので
    結果オーライで良い買い物になりました。
    ウチは全て中古購入ですので比較にならないですが
    つい書き込んじゃいました。

    • 10max より:

      超ジュリアさん、こんにちは。
      興味深いコメントありがとうございます!
      同じように独仏を行き来されているとのこと、僕も超ジュリアさんのインプレに興味津々です。
      「軽い」と言うのは何となく分かりますね。当たっているかどうか分かりませんが似たような感覚として、僕がT7型308SWに乗っていた時に5008SUVなんかも試乗したのですが、その時に「軽い」と感じたんですよね。
      EAT8でバイワイヤ化されたAT、電動油圧式から完全電動パワステになったステアリング、どれもよく出来ているのですが伝わってくる感覚が薄いと言うか・・・
      現行パサートに関して言うとその電子制御がさらに洗練されて、「軽い」を通り越して「優秀だ」の印象が優っている気がしていますが、超ジュリアさんに言われて改めて、「これは軽いを極めた状態なのだ」と気付きました。
      そういう意味では同じパサートでもR36(乗ってみたい!)の方が濃厚だったとの事ですが、電子制御技術が進歩するほどに軽く薄くなるのは避けられないのかも知れませんね。
      そんな訳で?、次の愛車として関心があるのはMT車だったりします(笑)
      EV化の流れのかなで、もしかして次が「濃い感覚」を楽しめる車を変える最後のチャンスかもな、なんて思ったりしてます^^;
      今後ともよろしくお願いします!

  2. 超ジュリア より:

    うまくコメントが上がらなくて・・・
    またいつか再チャレンジしてみます

    • 10max より:

      超ジュリアさん、こんにちは。
      あれ、そうなのですか・・・何故でしょうね。
      お手数おかけしてしてしまい申し訳ありませんm(_ _)m
      引き続きよろしくお願いします。

  3. 超ジュリア より:

    10maxさんご返信ありがとうです。
    懇意にしている欧州車屋さん何社かから聞かされました。
    自粛疲れのせいか最近買い替えが増えていると。
    在宅が増えれば必然事務作業の総量は減っていく・・・
    空き時間ができWebにて中古車検索する回数が増える・・・
    前談の自粛疲れというストレスに冒されないよう
    自助作業として多幸感を促進させる脳内イメトレが加速・・・
    琴線に触れる車体を見つけ完全な不要不急とは言い切れないな
    たまにはドライブしないとクルマも家族にもメンテは重要
    自らを納得させシミュレーション通りに面談をこなし
    平時より冷静な判断を下したなと独りごちに浸り契約・・・
    こんな輩が増えているのだそうです(多分に独善的推察です)

    かく言う私も浸ってしまいました・・・
    それも2台同時に・・・
    今週末と再来週末に連続納車になりました。
    子細ご興味あれば幸甚です(話したくて仕方ないくせに)
    失礼しました。

    • 10max より:

      超ジュリアさん、こんばんは。
      GWはキャンプに行ってましてお返事遅れてすみません。
      なるほど、昨年の今頃は販売が落ち込んでいるというニュースを見ましたが、1年経って逆にストレス解消に車検索からの実際に買ってしまう・・・というのはよく分かる気がします。
      多幸感を促進させるイメトレ、ドライブで家族にもメンテ、など、それっぽい言葉を並べて自分や家族を説得し・・・
      もう分かりすぎて他人事とは思えません。

      ・・・って、なんですと?
      超ジュリアさんも・・・そして2台同時に・・・!?
      何ということでしょう。
      ここまで来るとコロナも悪いことばかりじゃなかったのかも知れませんね(笑)
      一体どんな車が納車になるのか、ぜひ教えて下さい。
      指をくわえてお待ちしておりますw